逃げることも勇気のいる選択の一つ | ひとりっこの両親在宅介護ブログ(施設入所後)

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娘に迷惑をかけまいと、老老・認認介護で限界まで二人暮らしを頑張った両親。でも、遂に限界突破。仕方なく実家に戻ってきて始めた在宅介護。一人っ子のため否応なくやらざる負えない。
平成27年4月じーじは旅立ちました。令和2年1月末、ばーば特養入所しました。

元介護職員が殺人で逮捕された。

今朝の新聞にも一面で取り上げられ、各ワイドショーでも特集されていた。

殺人の動機は、介護に嫌気がさしたから、だとか。

介護に携わっている人は皆、嫌気がさしていると思う。

殺意だって湧く。

叩いたり、無視したり、暴言だって吐いたりしたくなる。

でも、どんなにストレスを溜めていても、多くの人は「殺人」という一線を越えはしない。

自分が一線を越えてしまったら、大切な人たちが悲しむことになる。

激昂にかられ一線を越えそうになっても、失うものが大きければ大きいほど、ブレーキがかかる。

逮捕された彼には、大切なものはなかったのか?

家族でもない老人を、殺す必要はあったのか?

介護施設での仕事を辞めるだけで、認知症の老人と接することも無くなり、平穏な日常が戻ったはずなのに。

仕事は、選ばなければ介護以外でもあったはず。

私も含め多くの人は、今自分の身近にある世界しか知らない。

他の世界を知ろうともせず、今自分が置かれている世界で、なんとかしようともがき苦しんでいる。

彼はきっと、この手のかかる老人さえいなければ、自分はこの施設で働き続けることができ、収入も得られる、と思ったのだろう。

でも、手のかかる老人は一人だけではない。

次から次へと、問題行動のある老人がやってくる。

だって、そういう施設なんだから仕方がない。

そして、逃げ出すことはいけないことだと思っている。

逃げる、仕事を辞めることをせず、ついに一線を越えてしまった。

介護職に限らず、仕事でストレスを抱え、逃げることをせず、我慢し続け、その結果病気になったり、最悪の場合は自殺をしてしまうこともある。

まだ若い人たちが、人生をダメにしてしまうのを見るのは本当に辛い。

逃げればいい。

嫌だったら、やめちゃえばいい。

無責任かもしれないけど、逃げることだって勇気のいる選択の一つ。

この事件に比べ、政治家は不倫したり多額のお金をもらっても、記者会見開いて謝って、簡単に辞めていく。

不倫する暇があったら、政治家全員介護施設で働いてみればいい。

この事件を犯した彼は、確かに「罪人」だけど、なんか割り切れないものがある。

自分自身にも、「逃げることも勇気のいる選択の一つ」だと、言い聞かせています。


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