プチ家出の行先は | ひとりっこの両親在宅介護ブログ(施設入所後)

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娘に迷惑をかけまいと、老老・認認介護で限界まで二人暮らしを頑張った両親。でも、遂に限界突破。仕方なく実家に戻ってきて始めた在宅介護。一人っ子のため否応なくやらざる負えない。
平成27年4月じーじは旅立ちました。令和2年1月末、ばーば特養入所しました。

土曜日、久しぶりにプチ家出をした。


きっかけは、旦那の一言。


金曜日の朝、その日は資源ごみの日だったのだが、

朝いつものようにお弁当を作ろうとしたら、

「新聞、縛っとけよ。」


この一言に、ぷっつん。


資源ごみの日だってわかってるなら、

新聞読んでのんびりしている暇があったら、

あなたが新聞くらい縛ってくれればいいんじゃない?


いつの間にか、すべての家事が私一人でやることになっている。


わかっていますよ。


ずっと休みも無く、朝も早くから夜遅くまで働き続けていることは。


仕事が忙しいのも、いろいろトラブル続きで大変なことも知っている。


でも、私だってパートといえど仕事していて、家に居る間は家事と介護に追われ、

夜は疲れて寝るだけ。


お互い、忙しすぎて相手を思いやる気持ちも無くなっていた。



土曜日、この日も旦那は休日出勤。


もうね、なんかすべてが嫌になって、どうでもよくなって。


きちんとしなきゃとか、ちゃんとしなきゃ、

そんな気が全く起きなくて、

とりあえず、ばーばのお昼ご飯を用意してから、

ふらっと車に乗り家を出た。


行先は、じーじのお墓。


高速使えば、ものの30分で着く。


お花を替えて、きれいに墓石を拭いて、お線香をあげた。


不思議と、たったこれだけのことで心が落ち着いていく。


お墓に向かって、話しかけてた。


「じーじ、出てきてほしいな。」

「出てきて、頑張ってるなって言ってよ。」


でも残念ながら、霊感のない私には全くじーじを感じることはできず、

ずっと、玉砂利の中の落ち葉を拾っていた。


アホみたいだが、お墓に2時間くらいいた。


きっと、他のお墓参りに来た人からは、変な人だと思われていただろう。



そのうちに、携帯が鳴った。


旦那からだった。


しばらく、そのまま出ないでいた。


でも何度も何度も着信があるから、電話に出た。


仕事を早めに切り上げて家に帰ったら私がいないので、

心配してかけてきてくれたのだ。


旦那の声を聞いたら、素直に家に帰ろうと思えた。



本当は、お墓じゃなくて、じーじのいる世界に行っちゃいたいなって、

なんか疲れたから、もう楽になりたいなって、

そんなこと考えてた。


亡くなった人のことを想えば想うほど、そちらの世界に惹かれていく。


ばーばもそう。


いつも

「じーじのところに行きたい。じーじに会いたい。」

そう独り言を言っている。


半年が過ぎたけど、やっぱりまだ半年。


90歳だったけど、大往生だって言われるけど、

失った悲しみはそんなに簡単には消えない。


残された者は頑張って生きていかなきゃならないんだけど、

そんなふうに前向きに考えられない時もある。


行ったり来たり。





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