「在宅介護にこだわる理由」な~んてタイトルを付けたけど、
別にこだわりたくてこだわっているわけではない。
いろいろなことを考えた結果、我が家にとって、これ(在宅介護)が一番いい方法かな、
と思って、今までやってきた。
まずは、コスト面。
要介護者が二人いるので、施設介護を選択すると、費用も倍。
要介護度が1と2なので、特養に入るのはちょっと無理がある。
そうすると、費用が高い施設しか選ぶことができない。
次に、要介護者が二人で、この二人が夫婦であること。
我が家のじじばばは、共依存状態でお互い一人ではいられない。
そんな二人を引き離すことはできないと、私が強く感じていること。
よって、片方だけ施設へ、と言う選択もなくなる。
デイでもショートでも、ばーばは常に、じーじのことを心配をして世話を焼いている。
デイの職員さんたちは、そんなばーばのことを、
夫婦愛に満ちた、よくできた奥さんだと褒めてくださる。
ショートの職員さんたちは、
「あんなにずっとお世話をされていては、お疲れになってしまうのでは?」
と心配してくださっている。
私も、ばーばの為に、じーじを看取るまで、在宅で頑張ろうと思ってきた。
この間、じーじが玄関から出ていこうとしていた。
私は仕事帰りで疲れていたこともあり、「もう、好きにさせればいいよ。」
と、放っておこうとした。
が、ばーばは
「まともに歩けんのに、外に出てったら危ないでいかん。」
「お願いだから、じーじを止めて。」
と言った。
仕方がないので、じーじを追っかけ、家に連れ戻した。
やっぱり、ばーばはじーじのことが心配でしょうがないんだな、と思った。
そして、その次の日も、夕方になると外に出ていこうとするじーじ。
じーじの背に向かって
「出てってはいかんと言っとるでしょ。」
と叫び、必死に止めようとするばーば。
それでも、出ていこうとするじーじ。
ついに、切れたばーば。
「あんたが外に出てって、電車にはねられでもしたら、
私らが700万も払わないかんくなるんだでね。」
「あんたは、おだぶつこく(死んじゃう)だけだでいいけど、こっちは困るんだわ。」
「あんたなんか、一銭の金も持っとらんのだで。」
と、名古屋弁丸出しでまくしたてた。
ばーばは、ニュースでやっていたあの裁判のことを、しっかり覚えていた。
普段は、かいがいしく夫に尽くす、古き良き昭和の時代の妻であるばーばが、
夫であるじーじを厄介者扱いした。
やっぱりね、ばーばにとっても、じーじは負担なんだろうね。
ちょっと、私の気持ちも軽くなった。
ばーばも、そんなふうに思っているのなら、じーじだけ施設へってのもアリなんじゃない?
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