昨夜、というか日付けは今日になっていたが、
夜中にばーばが冷蔵庫を開けて、食べ物を物色していた。
いつもよりは小さな杖の音だったが、怪しい感じがしたので一階に下りていってみると、
冷蔵庫を開けて、必死に食べ物を探しているばーばがいた。。
「何してるの?」
と聞くと
「お腹が減って寝れんから、パンでも探しにきた。」
と言う。
パンは噛み切れないだろうから、じーじ用のおまんじゅうを渡した。
ショートから帰ってくると、やはりおかしい。
たった一晩でも違うところで過ごすと、混乱してしまうのだろう。
冷蔵庫にある、変な物を勝手に食べることがなくてよかった。
基本、食べ物しか入っていない冷蔵庫だけど、
賞味期限切れの物とか食べられたら、困っちゃうし。
その前に、冷蔵庫の中も整理整頓して、ばーばが勝手に開けてもいいようにしなくては。
以前、昼間だけど、じーじがコーヒーが飲みたいと言ったとき、
ばーばが冷蔵庫から出して渡したものは、黒ビールだった。
私が帰宅すると、真っ赤な顔をした酔っぱらったじーじがいた。
じーじは、お酒が飲めない。
でも、認知症のじーじは、コーヒーだと言われれば、それがビールでも飲んでしまったようだ。
ばーばが、脳内クリアな時は、勝手に冷蔵庫を開けることは、まずしない。
娘夫婦の家でお世話になっているとわかっている時と、
以前の家の記憶のままで、じーじと二人で暮らしていると思っている時がある。
この、まだらボケの状態が、本当に厄介だ。
勝手に役場に電話をかけたりしたこともある。
内容は
「お弁当を頼みたいんだけど。」
ってことだった。
狭い田舎の町内だし、電話で応対してくれた人が我が家の状況を
良くわかってくれている人だったので事なきを得た。
ばーばが常に関心のあることは、食べ物。
だから、ばーばの目につくところに、必ず食べ物を置いてから、仕事に行くことにしている。
食べ物さえあれば、満足する。
食べ物への執着は、まんま生きることへの執着なんだろうな。
まだまだ長生きしそうだね。