j久しぶりにじーじを探し回った。
実は、今日は仕事が休みで、高校の時の友達とランチをしていた。
ランチの時、高校時代の思い出話に花が咲き、昨年の同窓会で話題になっていた、
同級生が始めたカフェに行ってみようということになった。
私の車に友達を乗せ、そのカフェに。
30年ぶりになるのかな?
会えるのを楽しみに、わくわくしながらカフェに向かった。
最初はなんだかぎこちなかったけど、しゃべっていると昔とあんまり変わらない。
楽しいひと時を過ごし、さてそろそろ帰ろうかなと思っていたら、携帯に着信が。
自宅の表示。
電話に出ると、ばーばだった。
「じーじが出てったきり帰ってこん。」
ひぇ~、久しぶりの徘徊だ。
本当は友達を送っていくつもりだったのだけれど、とりあえず友達を乗せて自宅に帰った。
ばーばがしっかりメモを残しておいてくれていた。
『じーじが出ていった。2時15分』
メモを残してくれるなら、出ていくのを止めてくれよ、と突っ込みを入れたくなるのだが、
スイッチが入ってしまって覚醒しているじーじは、ばーばに止められるはずがない。
ばーばが止めようと椅子から立ち上がる間に、じーじはサッサと靴を履き玄関から出ていったのだろう。
以前よりは体力が落ちている分、歩くスピードは遅いはず。
行きそうなスーパーと、行きつけの床屋がある駅周辺を探す。
スーパーの中にも、駅のまわりにもいない。
友達には悪かったが、駅で降りてもらい、電車で帰ってもらった。
いったん自宅に戻り、出ていった時のじーじの様子をばーばに聞いてみた。
「どっか行くって言ってた?」
「わからん。なんにも言ってかせんかった。」
さあ、困ったぞ。
後、行くとしたら、神社か薬局か?
さっき探した駅とは反対の方向になる。
もう一度探しに出かけようとした時、電話が鳴った。
「もしもし、○○薬局の者ですが、おじいちゃんをお預かりしています。」
「あ~良かった。探していたんです。認知症で。」
「そうだと思いました。」
すぐに迎えに行く旨を伝えて、車に乗る。
自宅からの距離は1キロ弱。
約1時間かけて、その薬局までたどり着いたようだ。
「ひどく疲れたご様子だったので、お茶を飲んでいただきました。」
本当に有り難い。
このあたりの年寄りのほとんどが通っている外科に隣接した調剤薬局なので、
こういった認知症の年寄りの扱いもとても慣れていた。
「でもちゃんと自宅の住所と電話番号が書かれた手帳をお持ちだったので、すぐ連絡できました。」
でかしたぞ、じーじ。
こうして今回は、比較的短時間の間に見つかり、無事に家に帰ってくることができました。
やっぱり、春になり暖かくなると要注意だ。
こんなんだと、安心して仕事にも行けない。
唯一良かったのは、ばーばが的確に判断して、
私の携帯に電話をかけることができたことだ。
ばーばも、イザとなると覚醒するのだろう。
また、GPSをじーじに身に着けさせた方がいいのかな?
じーじはもう、一人で外は歩くことができないと、油断していた私が悪いですね。
早急に対策を講じなければ。
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