我が家のある、結構田舎の町にも、デイサービスの数はたくさんある。近隣の市町村も含めると、かなりの数だ。
最初は「とにかくデイサービスに行ってくれ~」と思い、なにも考えずに、ケアマネのいる居宅介護支援事務所の系列のデイサービスに行かせることにした。
見学も、私一人で施設の中を見せてもらっただけだった。
初めて利用して家に帰ってきた時、二人の感想は全く違っていた。
ばーばは「お風呂上りに爪まで切ってもらったんだよ。」といい感触。
ところがじーじは、
「一日中椅子に座らされ、テレビを見させられてただけ。外に行くこともできず、たばこも吸わせてもらえなかった。あそこはまるで監獄だ。」
と、怒り心頭な様子。
今でこそ、私の血のにじむような努力と忍耐で禁煙に成功したじーじだが、当時は一日ひと箱以上たばこを吸っていた。
歩くこととたばこを禁じられたデイサービスに、じーじが行くことは二度となかった。
他にじーじの気を引くようなものも、何もなかった。
また一からデイサービス探しが始まった。
そんな時、近所のばーばと仲がいいちょっと認知症のおばあちゃんが
「私が行ってるところに一緒に行こう。」
と誘ってくれた。
とてもありがたい話だった。
でも、そのおばあちゃん、自分が通ってるデイサービスの名前がわからない。
よ~く話を聞いて、なんとか推測できたので、ケアマネに相談してみることにした。
今度はじーじもばーばも一緒に見学に。
まず、車いすの人が少ない。なんだかみんな元気そう。
ゲーム・トランプのほかに、ビリヤードまであった。さっそくじーじも体験してみた。
昼食後に見学に行ったせいか、みんな好き勝手に過ごしている。新聞を読んだり、おしゃべりしたり、寝転がったり。
そんな中でじーじと私の目を引いたのは、囲碁をやってる二人のおじいさんだった。
自分もやりたそうにしているじーじ。実はじーじは大の囲碁好き。
これが決め手だった。
ここの、まるでお遊びデイサービスは、外のベンチで喫煙も可能だった。
天気のいい日は、歩ける人はお散歩にも行くとのこと。
今度はじーじも納得して(決してよろこんでではない)、ここのデイに通うことになった。
今は随分認知機能が衰えてきたが、囲碁だけは今でも毎回やっている。
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