今は徘徊もなくなり、問題はオシモ関係に集中しているじーじだが、かつてじーじの一番の問題はタバコだった。
ゴミ屋敷と化した実家を建て替えた我が家。一緒に住むのは私(ひとりっこ)と旦那、じーじとばーば。
ヘビースモカーのじーじ、ぜんそく持ちでタバコが大嫌いな旦那が、一つ屋根の下で暮らすことに。
まともなヘビースモカーなら、話は通じるからいいが、相手は認知症のヘビースモカー。
タバコを何本吸っているかもわからないから、次々に火をつける。
タバコ吸いの悪い習慣で、ながらタバコをする。歩きながら、コーヒー飲みながら、寝ながら。
新築の家の床・網戸・テーブルは、あっという間に、焦げ跡だらけ。
着ている半纏・シーツ・布団も、焦げ跡で穴だらけ。
いつ火事になってもおかしくない。
旦那が会社から帰ってくる前に、なんとか焦げ跡をごまかさなきゃならない。
穴の開いた網戸をごまかすために、糸で格子状に縫ってみた。
床は、同色のペン型の傷跡隠しで塗った。
「自分の部屋で吸って、って言ってるでしょ。」
「なんで言うことがきけないの?」
「そんなにタバコが吸いたいなら、この家から出てきなさいよ。」
本当は、老い先短いんだから、タバコぐらい吸わせてあげればいい、と思ってた。
でも、私が一人っ子であるために、私の親と同居することになり、タバコも大嫌いなのに我慢している旦那の手前、じーじの好き勝手にさせるわけにはいかない。
ストレスでおかしくなりかけた時、救いの神が。
救いの神、それはじーじの肺炎発症だった。
ぽちっとお願いします