闘っているきみの眼に敵の姿がはっきりと映っているかい。
敵がどういう攻撃を仕掛けてくるか知っているか。
敵はとにかく、ぼくたちを地に倒すことだけに躍起になっている。
だから、敵の口癖はこんなふうだ。
「そんなものにはまったく意味がない。失笑ものだ。どんな価値もないじゃないか。まったくの役立たずだ」
敵はそんな言葉を吐いて、ぼくたちがひるみ、自信と気力をなくするのを待っている。
そのくせ敵は自分自身を築きあげることすらできないやつらだ。
だから、ぼくたちは敵にはとうていできもしないことをして闘おう。
つまり、自己を高く築きあげ、この時代にまったく未知の新しい価値を創造することによって。
by ニーチェ