北京の思い出と留学生たち | 岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

岩下智子「笛吹女の徒然日記」Tomoko Iwashita

フルート奏者 岩下智子が綴る気ままな日記です。

 こんにちは、フルーティストの岩下智子です。 かつて私は東京都練馬区親睦文化交流団員として北京を訪れたことがあり、先日、そのメンバーと13年振りに再会し、懐かしい思い出に浸りました。訪問日程は、まず幼稚園から大学までの教育機関を視察し、北京大学では日本学科の大学生たちと交流しました。さらに練馬区と姉妹都市の海淀区人民政府を表敬訪問、その他、万里の長城、頤和園、人民大会堂、天安門広場、故宮、国家体育場、天壇公園などを観光し、京劇を鑑賞することもできて、貴重な経験をさせていただきました。

 観光地全てにおいて中国の桁違いのスケールの大きさに圧倒されましたが、当時から教育に興味があった私にとって(まさに二人の子どもたちの育児奮闘中でもあったので)、北京大学の日本語学科の学生たちとの交流会がとても印象に残っています。第一に北京大学の広大なキャンパスに驚きました。構内南側は近代的な校舎、学生寮、お店が立ち並び、北側には未名湖という名の湖のある庭園が広がり、大学校内とは思えない静かな佇まいでした。この庭には清の乾隆帝の名残りがありました。当時交流した北京大学の学生さんたちは、現在、中国社会で重要なポジションにあり、日本と関わる仕事に就いていることを想像しています。


北京大学図書館


 今、私のクラスに中国からの留学生が数人います。そのため、最近私が中国語を勉強し始めた話を以前FBでもしました。その留学生たちとはレッスン以外でも一緒に食事をしたりしてよく話しています。じつは先日、我が家で手作り餃子パーティーをやって、留学生たちと楽しい時間を過ごしました。ちょうど、この年頃の留学生たちは中国の「一人っ子政策」の子どもたちで、それぞれ、親との関わりが非常に強く、いつもプレッシャーを感じて育ってきています。そんな彼女らが日本で一人暮らしをしながら成長し、母国とは異なる価値観や文化に触れることで、日々成長しています。私は彼女らが大きな壁を乗り越えてほしいと願いながらレッスンで言葉掛けしています。私もヨーロッパに留学した経験があるので、その壁はよくわかっています。