1940年、ロンドン。
ドイツとの戦争が始まったばかりの英国。
12歳のウィリアム、11歳のエドマンド、9歳のアンナの三人きょうだいの保護者がわりだった祖母がなくなった。
三人の両親は幼いころ亡くなっている。
遺産がのこされたが、未成年の三人は、後見人がいないと遺産にも手をつけられない。
そこで、弁護士のエンガーソルさんが、集団学童疎開に三人も参加することを提案した。
空襲の恐れのあるロンドンにいるよりは安全だし、ひょっとしたら疎開先で、後見人になってくれる人が見つかるかもしれない…。
疎開先では辛いことも多い。
厳しい疎開生活のなか、3人の救いとなったのは、村の図書館だった。
ロンドンから疎開した本の好きな3人きょうだいの心あたたまる物語。
巻末に、物語中に登場する本のリストを収録。
●感想レビュー
日本の疎開先での物語・・・『はだしのゲン』や『思い出のオルガン』など戦争に関する作品で登場しましたが、当時の日本と戦っていたイギリスでも疎開はあったんですね~。
イギリスでは日本と違い、ホームステイとして暮らすのである意味、日本以上に馴染めるどうか?
ガチャ要素が強くなりそう。
こうした作品では『疎開先で家族ぐるみで意地悪をされた可哀そうな主人公』がテンプレ。
今作も例外ではありませんが、それなりに良い人だったのが意外といえが意外。
たしかに意地悪な双子の息子、お金に余裕がない母親と子供だらけの家庭(彼女は配給品を増やすために3人を受け入れた)。
ただ、食事はちゃんと与えるし、寝床も良い。
もちろん、戦争中という事、田舎という事で経済的な余裕がない。
そうした理由はありませんが、『もっとひどい目にあった他の作品・主人公はいそう』。
アニメの『ロミオの青い空』では食事も与えられず、寝床も質素、ハードな煙突掃除夫をしてたし。