残酷でおぞましい事件に隠された真実とは。衝撃的結末に、撃ちぬかれる。

穏やかな日常を送る、元家裁調査官の白石洛(しらいし らく)は、
友人で刑事の和井田(わいだ)から、
ある事件の相談を持ち掛けられる。


白石がかつて担当した少年、薩摩治郎(さつまじろう)。
7年後の今、彼が安ホテルで死体となって発見されたという。


しかし警察が治郎の自宅を訪ねると、そこには鎖につながれ、やせ細った女性の姿が。
なんと治郎は女性たちを監禁、虐待し、
その死後は「肉」として他の女性に与えていたという。


かつての治郎について聞かれた白石は、
「ぼくは、犬だ」と繰り返していた少年時代の彼を思い出し、
気が進まないながらも調査を開始する。


史上最悪の監禁犯を殺したのは、誰?
戦慄のサスペンスミステリ!

 

 

 

 

●感想レビュー

『元家裁調査官の主人公と刑事の親友』がメインで話は進んでいきますが、同時進行として家に居場所がない男子高校生2人の視点も描かれます。

 

この2つの視点での推理劇、主人公のトラウマとなった回想シーン、監禁の生々しい描写。

こうした部分がどのようなラストを迎えるのか・・・そう思って読める面白い感じですが、ラストは少し難しく、そこが難点。

 

『ラブホテルでの殺人事件・被害者であり、監禁事件の犯人である男』の母親・・・彼女が裏で糸を引いており、男子高校生も彼女の影響を受けていた。

 

また、時間軸がズレているのも面白い展開ですが、やっぱりラストは難しく、もう少し単純化をしてほしかったかな~

まあ、主人公の親友である刑事、妹、トラウマのきっかけとなる元家裁調査官の女性。

彼らが悪役じゃなかったのは良かった・・・