もう一度、彼を救うチャンスをください。未来は変えられると信じて――。

高校2年生のなずなのクラスメイト鈴白くんが突然命を絶った。
彼は明るくて容姿も成績も良く、悩みがなさそうな人。だから自殺なんてしない。皆そう思っていた。


彼の悩みに気付いていたらと後悔が膨れ上がり、鈴白くんと一緒に作った思い出の砂時計に「時間を巻き戻したい」と願って眠ると、
翌朝なずなは一ヶ月前に戻っていた。あれは夢だったんだと安堵し、普通に毎日を過ごしていたが、彼はまた死を選んでしまい――。
ループする中で、なずなは鈴白くんを救えるのか?

学校では教えてくれない大切なことの全てがここにある!

何気ない毎日が愛おしくなる、勇気と希望の青春物語。

 

 

 

 

●感想レビュー

タイムリープした女子高生が同級生を救うために奔走するが上手くいかず、一緒にタイムリープしていた不愛想な男子同級生と一緒に彼を救う事になった。

内容だけ聞くとよくあるラノベですが、1回目のタイムリープでは『あれは悪い夢だった』と何もしないのが現実的。

 

主人公が砂時計を願いを込めて傾ければタイムリープが可能。

ただ、ラストは少し重くてどんなに策を考え、実行しても自殺は止められない。

 

自殺してしまう同級生は恋人でも友達でもない・・・ただ、凄く優しい人なのでクラスでは人気者だし、損得で人を助けない心の持ち主であるが、それゆえに他人の不幸を自分の不幸のように感じ、心は常に苦しんでいる。

 

タイムリープした2人がどんなに声をかけても1カ月という時間では彼を救うには少なすぎると悟った。

死に魅了された彼を救うには時間が足りない・・・結果的にタイムリープする前と未来は変わらない感じですが、2人は大きく成長した気がしました。