ひとりじゃムリでも、
ふたりなら、きっとだいじょうぶ!

中学1年の律希は、あこがれの演劇部に入部しようとしたところ
顧問から衝撃的な言葉をきく。
「演劇部、なくなるんじゃないかな?」
おちこむ律希の前にあらわれたのは、同じく入部希望の夏帆だった。
律希と夏帆は、廃部寸前の演劇部を立てなおすため
ふたりだけで、公演をおこなうことに!
あらたな青春部活シリーズ開幕!
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 みんなきらびやかな衣装を身にまとい、その表情はだれもかれもが活き活きとして見えた。
 そこが、舞台の上が、本当に希望に満ちた場所に思えた。
 舞台の上でなら、だれでもあんなふうになれるんだろうか。
 べつのだれかになれるんだろうか––––。
 あきらめてばかりだった毎日に、わずかに光がさした。
 いいなぁって思った。
 わたしにも、演劇、できるかなって。

 

 

 

 

 

 

●感想レビュー

廃部寸前の演劇部を盛り上げ、公演を目指す青春小説。

小学生の頃、母親の期待に応えられず、様々な習い事を挫折し、頑張る事がコンプレックスに感じている中学生1年生の女の子が主人公。

 

しかし、演劇部の公演を見て『自分もやりたい!』と願い、新入生となり入部しようとするが廃部の危機。

相棒となる女の子がいるとはいえ、かなりの行動力があり、『ウォーターボーイズ』を思い出しました。

 

ただ、『廃部寸前の演劇部を盛り上げる!』や『主人公達のトラウマを乗り越える成長』がメイン。

中学生が主体だけど恋愛要素は皆無・・・そのお陰もあって純粋に演劇を頑張っている中学生の姿を読むことができました。

 

2年生の先輩は元気なムードメーカーだけど入院するぐらいの病気を抱えているよう・・・

最後まで生存し、演劇にも支障がなかったのが意外といえば意外でしたが、ハッピーエンドで良かったです。