ドイツの作家、ティムール・ヴェルメシュが、2012年に発表した原作を映画化した社会風刺劇。
タイムスリップで現代のベルリンに現れたアドルフ・ヒトラーが、再び世間を扇動していくというストーリーです。
主演のオリバー・マッチスは、舞台で活躍する俳優。果たして歴史は繰り返すのか、示唆に富んだラストも衝撃的です。
現代に蘇ったヒトラーが主人公ですが、『タイムスリップしてきた本人』ではなく、『物まね芸人』としてテレビやYouTubeで人気物になっていきます。
前半はコメディー路線で可愛らしく、憎めないヒトラー総統を楽しめますが・・・後半になると独裁者としての恐ろしさが滲みでてきます。
ヒトラーと共に映画の中で生活してきた青年も・・・本物と気づいてしまい精神病院送りに・・・
ユダヤ人虐殺をしてナチス・・・本物のヒトラーだと知っていたのに・・・受け入れてしまった自分がいる。
映画の中の『誰の中にもいる・・・』というセリフはホラー的ですね。