ホラー映画やスプラッター映画のジャンルとして「ゾンビ」が存在します。
「バイオハザード」や「ゾンビ」が有名で迫りくる「生ける屍たち」に恐怖を感じた人も多いでしょう。
今回は有名ではありませんが、動物園を舞台にしたゾンビ映画「ZOOMBIE ズーンビ」の映画感想を書きます。
B級映画らしく、あまりおススメできるモノではなく・・・「B級映画好きはもしかしたら・・・」といった感じ。
何がイマイチだったのか?
ネタバレを含めて紹介していきます。
●なぜ動物たちがゾンビ化したの?
冒頭でウィルスに感染した猿(小型)が原因で物語はスタートします。
しかし、ウィルスに関して何の説明もありません。
・「小型の猿」は何が原因でウィルスに感染したのか?
・人間には無毒なのは?
・猿や鳥、ライオンなど種類問わず感染するのは?
そういったウィルスに関する疑問は謎のまま映画は終わります。
研究所があるワケでもなく、悪役が密に開発していたワケでもなく、テロリストがバラまいたわけでもなく・・・
突然、ゾンビ・ウィルスに感染した猿が診療所に運ばれ、パニックを引き起こします。
冒頭で理由を明かさないのは分かりますが、終盤では理由を言って欲しかったですね。
●「小型の猿」がどうやって人間を殺した?
ゾンビ映画の醍醐味は「どうやって人間を殺すか?」がテーマだと思います。
「ZOOMBIE ズーンビ」では・・・物足りないです。
・冒頭で「ウィルスに感染した小型猿」が獣医を殺し、動物園に逃げ、感染は広がります。
映画素材としては素晴らしいですが、「小型猿がどうやって人間を殺したの?」という疑問が残りました。
想像ですが、「小型なので素早く、人間の喉首を噛んだ出血死なのかな?」と思いましたが、首から「プシュ!」と大量の血が出るワケでもなく・・・
(それならチンパンジーやライオンが感染し、派手に獣医を殺して園内に逃げる)
そんな設定のほうが良かった気がします。
●設定を活かしきれない
動物園には様々なアニマル達がゾンビに成り果て、人間を襲います。
しかし、「設定を活かしきれていない」という感じがします。
そもそもウィルスですが・・・
・動物を狂暴化させる
・不死身にさせる
そんな部分がありますが、映画では曖昧になっていきます。
狂暴化させる部分は映画を通して守られますが、「不死身」に関しては曖昧ルール。
ライオン・ゾンビは銃で撃たれても死なないのに、鳥や猿、コアラのゾンビは手強いですが主人公たちにやられます。
また、登場する動物にも限りがあり、虎やワニ、ヘビなどは登場しません。
登場するのは小型猿、ゴリラ、ライオン、鳥、象など
パッケージにある熊は未登場(編集でカットされた可能性はありますが・・・)
さらに「ウィルスによって動物は空腹を忘れ、人を襲い続ける」というキャッチコピーがあったのに登場人物が少なく、そんな設定を忘れていました。
動物園がオープン直前で人気がないので当然といえば当然。
それなら「人気絶頂の動物園」でお客さんのエキストラで「やられ役」を増やしてほしかったです。
●少女とゴリラの友情は?
主要キャラの少女には「ゴリラと友達」という設定があります。
赤ん坊の頃から一緒で簡単な意思疎通が取れるある意味、幼馴染な存在。
そんなゴリラがゾンビになってしまうのですから涙ありなハートフルな展開が予想できますが・・・そういった事は一切ありません。
少女を襲うのに躊躇したり、最後にはウィルスに勝ち味方になって少女を守ったりする・・・
そんなシーンを期待したのに残念ですね。