あるご夫婦に、ホームパーティーに招かれた。
私は仕事で、ご主人と知り合いだった。
彼はある大手広告代理店の元営業マンだったのだが、
独立して、自分で事業を立ち上げていた。
私は、独立を決意したときのことも知ってるし、
その後の苦労も知っている。
独立なんてしないほうが、良かったかな。
そんな弱音を聞いたこともある。
だから、彼が松濤の素敵な家に引っ越し、
新居でホームパーティーを開くからと誘ってくれたとき、
なんだか感慨深かったわ。
初めて会った奥さんは、地に足のついた感じの方。
派手ではないものの、とても綺麗にしていた。
結婚したのは、彼が独立したのとほぼ同時。
なので、結婚後はかなり苦労したはずなのだけど、
そんな苦労は感じさせないほど、ピカピカしてた。
そして何よりびっくりしたのが、プロ級の料理。
女同士二人で話せる時間あり、私は彼女に聞いてみた。
なんでこんなに、料理が上手いの?!
そしたら、彼女がこう答えたのだ。
結婚する前は、ほとんど料理はしなかった。
でも結婚後、彼が苦しんでいるのを見て、
せめて家に帰ってきたときは、とことんリラックスする場を作ろうと思った。
食べることが大好きな彼だから、
美味しい料理を彼のために作ろうと、
とにかく勉強した。
同じようなことを言っていた女性がいる。
彼女の旦那様はお医者さん。
毎年、学校を卒業したての看護師さんが入ってくる。
常に危険(?)と隣り合わせだ。
そんな状況にいる彼が、
帰ってきたくなる家を作るのが、自分の仕事。
彼女はそう言う。
そして彼女も、プロ級の料理を作る。
浮気ぐらい覚悟してる。
そういう立場の人を選んだんだから。
彼女はそう言うが、私が見る限り旦那さんは彼女にメロメロだ。
彼女たちは二人とも、男を支える女だ。
外でバリバリ働いているわけじゃない。
でも、彼女たちの覚悟や心意気は、働いている女以上な気がするのだ。
やっぱりデキる男と一緒にいる女は、デキる女なんだと思うわ。
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