昔、勤めていた会社に、私と同世代のイタリア人(男)がいた。

ジローラモさんのような、王道イタリアンの風情ではない。
アルマーニのスーツを着こなしたりも、しない。
見た目はいたって普通・・・いや、普通の一歩手前くらいだ(失礼)

でもノリはイタリア人らしく軽快で、女性にとても優しい。

毎朝、自分のオフィスに勝手に持ち込んだエスプレッソマシーンで、
美味しいコーヒーを女性に振る舞っていた。

私のところにも、毎朝エスプレッソと一緒に現れてこう言う。

わーお、リリー、今日の服、なんて素敵なんだ。






独身だった彼は、風貌はあんなだが(失礼)
日本の女子にモテモテだった。


同僚の家で、ホームパーティーをしたとき、
彼が連れて来た日本人女性は、CAさんだった。

週末に新宿伊勢丹に行ったら、全然違う美女と手をつないで買い物をしていた。

またある時、彼から呼ばれこう言われたことがある。

リリー、お願いがある。
今からAちゃんという子が、リリーに電話をしてくるから、
先週の金曜日、僕がリリーと飲んでいたと言ってくれ。


もちろん、飲んじゃいない。

そのAちゃんは大変だった。
その金曜日の件は納得してくれたものの、会って相談がしたいと言われランチへ。

銀座のイタリアンレストランで、初対面の美女に昼から号泣された。





イタリア人とニッポン男児が大きく違うところ・・・

それは表現力だ。特に愛情関係の。

日本の男って、言葉の表現がとても苦手。
苦手というか、そもそも言わないというか・・・
ましてや「綺麗だね」なんて褒め言葉になると、ますます言わない。

そんなニッポン男児を、ノーマルだと思い込んでいたニッポン女子たちが、
イタリア人に「なんて美しいんだ」なんて言われて、
コロっといっちゃうのも、分かる気がする。

そういえば、私の仲良しの日本人の男友達に
女性を褒めるのが、イタリア人並みに得意な人がいる。

彼も見た目はブサイクの部類だが、モテモテだ。

口下手なハンサムと、褒め上手なブサイク・・・

私が見てきた限り、後者のほうがやっぱりモテると思うな!






Facebookで、リリーの日常を更新中!