寒くなったり暖かくなったり、まさに三寒四温の日々ですね。花粉も始まりました。私は少しずつプライベートの交流が増えてきました。

 

さて、カウンセリングをしていると、何かに悩んですでにつらくなっているのに、こんなことで辛くなる自分は弱くてダメな人間だと、さらに自分を追いこんでいる人が多いと感じます。

 

気持ちはわからなくないのですが、それではあんまり自分がかわいそうですよね。

 

つらいときは自分だけでも自分の味方になってあげなければ、誰があなたを守ってくれるのでしょうか。

 

子どものときは親が守ってくれたかもしれません。でも、大人になったら同じようには守ってもらえません。

 

残念ながら、子どものときに親に守ってもらった実感がない方は、誰かに守ってもらうという発想もないかもしれませんが、それならなおさら自分で自分を守ってあげる必要性を感じられると思います。

 

つらいとき、弱っているときは、積極的に自分をケアしてあげるときです。

 

自分をケアするとは、自分にやさしくする、自分を甘やかす、ヨシヨシする、ちょっとした贅沢をする、面倒なことはしない、好きなだけダラダラするというようなことです。

 

つまり、自分の大切な人が弱っているとき、してあげるようなことを自分にしてあげるということです。

 

「それはショックだったよね」と共感したり、「あなたのせいじゃないよ」と慰めたり、「きょうはご馳走するから美味しいものでも食べよう」とか「きょうはとにかくゆっくり休んでね」などと気をつかったりすることを、自分に対しても同じようにするんです。

 

これを「セルフ・コンパッション」(自分への思いやり)と言います。

 

自分に厳しくしすぎると、どんどん自信がなくなってしまいます。心の平穏のためには適度な自信が必要です。それには自分で自分を守ること、自分にやさしくすべきときにやさしくできることが欠かせません。

 

言いかえれば、自分で自分の面倒をみる、自分の機嫌をとる、これが自律、成熟した大人です。

 

弱っているときに畳みかけて自分をぺしゃんこにするのは自分いじめ、自傷行為で、自分で自分の価値をおとしめてしまいます。これからは、ぜひやさしく介抱してあげてください。

 

悲しい誤解が多いのですが、弱っている自分にやさしくすることは必要な甘やかしです。それが自分を大切にするということで、自己肯定感を育てることにもなります。