急に気温が下がりましたが、体調崩されていませんか。私の肩は、おかげさまで9割かた回復し、来週にはテニスができそうですテニス 

 

さて、今月の『PHPスペシャル』の私の連載「働く女性のための相談室」のお悩みは、同僚の立てる音が気になって、すべてにイライラしてしまうというものです。

 

音や匂い、温度など、感覚のご相談、実は会社としても取り扱いの難しい問題です。

 

というのは、感じ方は人それぞれで、個人差が大きいからです。また、直接業務に関係することではないため、会社もどう対処したらいいかとても悩ましいのです。周囲の複数の人たちから訴えがあれば本人に注意を促しやすいのですが、たいてい訴えているのは一人で、問題の本人に自覚はありません。

 

パワハラやセクハラなら、いくら自覚がなくても該当する言動を指摘することができますが、感じ方には客観的な基準がなく(かつて匂いチェッカーを導入する案もでました)、言い方によっては人格否定になりかねず、2次被害を招いてしまう可能性があります。

 

訴えが出る以上、一定水準は超えているのだと思いますが、迷惑レベルなのかどうかまでは上司としても判断が難しいでしょう。特に上司が気にしないタイプだと、適当に流されてしまうかもしれません。

 

また、自覚がない人に自覚をもてというのはとても難しいことです。注意して直してもらいたいと思う気持ちはよくわかりますが、自分が気にならないような環境調整をお願いするのが現実的な対処法だと思います。

 

近年、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン、敏感すぎる人たち)という概念が広がっていますが、自分が感覚過敏だと思われる方は、他人を変えようとするより、自分が少しでも快適でいられるように物理的な環境をと整えることにエネルギーを注ぐほうが省エネです。

 

つまり、「あの人が・・」と誰かを悪者にして自分を被害者にするのではなく、私が敏感体質で今のままだと生産効率が落ちてしまうのでお手数かけて申し訳ないけど配慮してもらえませんか、というお願いモードで上司に相談したほうが話がスムースに展開しやすいということです。

 

カウンセリングでも、自分はHSPかもという方は増えています。ネット上にチェックリストもたくさんあります。正式な診断名ではないのですが、自分が平均より敏感なのだとわかるだけで納得がいく場合も少なくないです。

 

今まで無神経や暴力的な人にイライラしていたエネルギーを、自分を守ることやセルフケアに使えるようになるといいですね。実際に繊細は人はとても消耗しやすいので、日々そんな自分をいたわってやさしくケアしてあげましょう。これが自分を大切にするということで、いわゆる自己肯定感を育てることにもなりますほんわか