梅雨時期は不調をうったえる方が増えるのですが、みなさまはいかがでしょうか。東京はきのうの夕方はものすごい雨が降りましたが、今朝は久しぶりに快晴でした晴れ 全国的に雨の被害が続いていますが、被害が拡大しないことを祈るばかりです。

 

さて、毎月10日前後発売の小さな雑誌『PHPスペシャル』、今月の私の連載「働く女性のための相談室」のお悩みは、広報の上司が「容姿を売りにしろ」としつこくて困るというもの。

 

今回のケースは、美人なんだからもっとアピールしろということらしいのですが、正直上司の気持ちもわからなくはないとはいえ、今の時代、これを言葉にしてしまうのは問題でしょう。

 

広報という仕事がら、ファッションなどの外見が業務にも影響することがあるにしても、今「容姿、年齢、性別」の話題はセクハラに抵触する可能性大です。

 

ハラスメントに関して本当によくある誤解なのですが、言ってるほうに悪気があるなしはまったく関係ありません。私の今までの経験では、ハラスメント行為者(加害者)に悪気があったことはなく、それどころか、ほとんどの方が「相手のためによかれと思ってやった」と弁明します。

 

おそらくこの上司も、部下が自分のルックスを活かしていないことがもったいないと、部下のためを思って何度もアドバイスしているのでしょう。美人だとほめているのだから何の問題ないと思っているかもしれません。でも、そういうことじゃないんです。

 

たとえほめ言葉でも、相手が不快になることはNG。実際のカウンセリングでも、キレイな方々から、「今まで容姿ばかりほめられて、イメージ先行で中身をみてもらえない」というお悩みを何度もお聴きしました。

 

ハラスメントの対処法は、とにかくひとりで抱えないこと。直接相手にアサーションというコミュニケーションスキルをつかって交渉してもいいですが、うまくいかなければ早く適切な人に頼るべきです。

 

ハラスメントをする人の多くには自覚がないので、被害を受けてしまうような受身的なタイプの人が1対1で話をしても、残念ながら望ましい変化が起きることはあまり期待できません。(構造は家庭内で起こるDVや虐待と同じです)

 

くり返しますが、相手の意図や悪意の有無は関係ありません。あなたが不快に思えばハラスメントは成立します。どうかひとりで抱えて我慢してストレスをためこまないで、勇気を出しましょう。あなたを守るのはあなたしかいないということを何度も自分に言い聞かせましょう。