カウンセリングサービス の大塚統子 です。
木曜日に大門昌代 ・大野愛子 とともに｢うまくいかない恋の処方箋」をテーマに書いています。今回は大塚が担当です。
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「恋愛なしにはいられない」と感じたことはありますか？
恋愛することそのものに執着したり、恋愛にのめり込むあまりに日常生活に支障が出たりするなら、恋愛依存の状態になっているのかもしれません。
なお、恋愛依存症という言葉がありますが、これは正式な病名ではありません。
恋愛依存の状態だと、恋愛相手の言動で大きく振り回されてしまうでしょうし、いつも不安がつきまとい、相手に求めても満たされない気持ちを抱えて苦しい状態が続くでしょう。
◆恋愛依存の特徴
今回は、恋愛依存の状態の特徴を中心に紹介していきますね。
1）生活の中心が恋愛になってしまう
仕事や友達との付き合いよりも、恋愛相手を優先します。
とはいえ、恋人を大切にするのはよくあることですよね。
恋愛依存の状態になると、「デートのお誘いがあるかもしれないから」と友達との予定を入れられない、とか。
仕事中も恋愛のことばかり考えて集中できないなど、生活がとにかく恋愛中心になりがちです。
何よりも恋愛が最優先で、生活に支障がある状況になってしまうと困りますよね。
恋愛を最優先にしたために、周囲とのつながりや、周囲からの信頼を失ってしまい、よりいっそう「私にはこの恋がすべて」と恋愛に依存して、のめりこむケースもあるようです。
2）ネガティブな思い込みをする
「きっとこうなる」「きっとこうに違いない」など、思い込みに支配されやすくて、ちょっとしたことですぐ不安になるのも特徴のひとつです。
例えば、恋人のLINEの返信が遅いだけで、「嫌われてしまった」「浮気している？」と不安になったりします。
冷静に考えると、根拠のない想像なのです。
けれども、何度「そんなことない」と思おうとしても、人から「そんなことないよ」と言われたとしても、ネガティブな妄想にとらわれてしまいがちです。
自分自身ではネガティブな想像を打ち消すことが難しいので、ネガティブな想像が沸くたびに、不安を否定してほしくなり、占いにはまる人も少なくありません。
3）恋人の行動を制限したり束縛したりする
「嫌われたらどうしよう」「見捨てられたらどうしよう」と、不安な気持ちが強いため、ついつい相手を疑ってしまいます。
「飲み会に行かないで」「恋人ならこうするべき」などと相手の行動を制限したり、相手の予定も細かく把握しようとして、束縛しがちです。
また、相手の行動に対して、「これはどういうこと？」「私のこと大切じゃないの」などと問い詰めて、けんかに発展してしまうことも多いようです。
「私は愛されない」「いつか私から去っていく」といった不安が根底にあるので、仮に恋人が思い通りに行動してくれたとしても、一時的な不安しのぎにしかならないことも、しばしばです。
4）恋愛相手に尽くしてしまう
「愛されるために」と、自分の時間やお金、労力を犠牲にして、恋愛相手に尽くすこともあります。
恋愛相手からの無茶な要求にも応じてしまい、疲れていても無理をして、嫌でも断れない人も少なくありません。
「尽くさないと振られてしまう」という恐怖心が行動の動機になっていたりします。
その背景には「何もしない自分が愛されるはずがない」という大きな誤解があるのかもしれません。
5）「自分軸」を見失いやすい
恋愛相手が変わると、服装やメイク、趣味を変えるなど、相手の好みに自分を合わせていく場合があります。
その人との恋愛を続けるためには「何でもしよう」と、相手の言うことが正しいと思って行動しがちになります。
自信がなくて、恋愛相手が認めてくれることで、ようやく自分には価値があると思えるようなタイプは、自分軸を見失いやすいようです。
あるいは、恋愛していること、パートナーがいることが、自分の価値を証明する手段になっているようなケースもあります。
相手の言う通りにする受け身の恋愛は、いわゆる他人主体の他人軸の恋愛です。
「私はこう思う」「私がこうしたい」といった自分主体の自分軸を見失い、自分の気持ちがないがしろになって、やがて苦しくなるでしょう。
また、どんなに相手に合わせて愛されたとしても、本当の自分が愛されているとは感じにくいものです。
かえって、心が満たされないこともあるでしょう。
◆恋愛依存の心理的背景
恋愛依存の状態の特徴を5つ紹介しました。
恋愛に依存的になりやすい人には、
・自信がない
・子供の頃、親からの愛情を感じられなかった
・過去の恋愛で深く傷ついた経験がある
といった心理的な背景があるケースが多いです。
お心当たりがある方は、ご自身に癒しをプレゼントしてあげてくださいね。
◆恋愛依存を抜ける取り組み
それから、恋愛依存の状態を抜け出していくのに、自分で取り組めることとしては、
・自分を大切にして、自己肯定感を高める
・恋愛相手以外に、関わる人を増やす
・1人の時間を楽しむ
などをお勧めします。
誰かに幸せにしてもらうのではなく、「自分で幸せになる力」を取り戻していただけたらと思います。
恋愛は依存するものではありません。
楽しむものですし、人生を豊かにするものです。
恋愛に振り回されるのではなく、恋愛を通して、幸せを味わっていきましょう。
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