みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代大塚統子と共にお送りしております。今週は、大野が担当させて頂きます。  

 

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◆別れる詐欺にご用心!

 

ささいなつまらないことがケンカの原因であるにもかかわらず、「じゃぁ、もう別れよう」「もう別れるしかないよね」と言い出す人がいます。

 

本気で別れる気があって言うわけではありません。まるで「きまり文句」のように別れの言葉を使うのです。

 

いわゆる「別れる詐欺」ですね。

愛されることに自信のないタイプの女性に多いパターンかなと思うけど。

 

でもね。好きな人にそんなふうに言われたら、どんな気分になるでしょうか?

言われた側にしたら、けっこうダメージあると思うんですよね。

 

別れをチラつかされると、自分が悪いことにしてその場を収めようとする人も少なくありません。

 

「ゴメン、僕が少し言い過ぎたよね」

「そんなふうに思わせたのならば僕が悪かった」

 

やさしい彼であればあるほど、自分のせいにしてなだめてくれるのです。謝ってくれたり、なだめてくれたり、機嫌を取ってくれたり、ちっとも悪くないのに自分が悪いことにしてくれたり。

 

それって、愛情がないと出来ないことですよね??

 

彼の愛がどれぐらい残っているのかを確めるために、ついつい“愛情の残高照会”をしてしまう。これが別れる詐欺の狙いなのです。

 

◆「もう別れる!」自信のない女性が使いやすい言葉

 

私も若いときには、だいぶこの手を使いました。

彼とケンカするたび、泣きながらこの言葉を使うと効果てきめんだったから。

 

「どうせ俺が全部悪いってことだろ」と彼はいつも自分の気持ちを抑えてくれました。女の涙に男は弱いですものね。

 

別れたいなんて、私はこれっぽっちも思っていなかったけれども。いつもどこかに、「いつ嫌われるんだろう?」「いつ見捨てられるんだろう?」という恐れがつねに心のなかにありました。

 

でもね。よくよく考えてみると…。

何度となく「もう別れる」と言われた彼にしてみれば、何度も「別れの恐怖」を味わったということになります。

 

彼にしたら「この人とはいつか別れるかもしれない」「長く続く関係ではないのかもしれない」「いつ別れを告げられるのかわからない」という心の傷が残ったはずです。

 

すると、彼だって心のどこかで“別れの準備”を始めてしまっても不思議ではありません。彼だってこれ以上傷つきたくないから、自分の心を守りたくなりますよね。

 

それでも私は、愛情の残高照会を続けました。すると、ある時期からこんなことが起こるようになったのです。

 

ささいなケンカをするたびに、「あー、もうわかったよ」「もうウンザリなんだよ」「そんなに言うなら別れようか」と彼のほうから言うようになったのです。

 

すると、「私に悪いところがあるのならば言ってね」「そんなふうに思わせたのならばゴメンね」と私が謝るように。

 

あれ、立場が逆転している…

こんなはずでは…!!!

 

◆『すべての依存と自立の関係は、いずれは逆転する』

 

心理学には『すべての自立と依存の関係は、いずれ関係性が逆転する』という考え方があります。

 

男女関係だと、惚れられたほうが自立的な立場、惚れているほうが依存的な立場になります。

 

惚れた弱みという言葉があるように、自立的なほうが“振りまわす立場”になり、依存的なほうが“振りまわされる立場”になるのです。

 

私と彼の関係でいえば、最初は私のほうが惚れられている立場だったために、彼のことをふりまわすことができたので、彼もだいぶ我慢をしてくれたのです。

 

が、しかし。すべての依存と自立の関係性はいずれ逆転をするのです。

 

しかも、このように関係性が逆転したときに、依存的な立場だった人は、自立的な立場の人が、“自分にしたことと同じように”相手にお返しをしようとするのです。

 

「あなたがしたことはあなたに返ってくる」という法則がパートナーシップにはあります。

 

自分が与え続けたものは、形は少し違うかもしれないけど、先の未来にどうも自分に戻ってくるようなのです。こういうの、“ブーメランの法則”というのかな。

 

◆愛情は引き出すのではなく振込み

 

私の恋の行方がどうなったかというと、皆さんのお察しのとおり。彼から別れを告げられるという形で終わりになりました。

 

もし、皆さんのなかで、あなたが自立側の立場(惚れられている側・振り回している側)にいるのならば、彼の愛情にあぐらをかいていてはいけません。

 

あなたがしてほしい方法で相手のことをちゃんと愛することで、それがまたあなたに戻ってくるのです。

 

パートナーシップは、いつ自立と依存のチェンジが起こるかはわかりません。でも、立場の逆転が起こるとき、ようやく相手が感じていた気持ちを理解するのです。

 

結局は、別れる詐欺で愛情を引き出すのではなく、愛情の振り込みをちゃんとしていくほうが良いということになるのです。

 

ああ、若い頃の私に教えてあげたかったなぁ(笑)。

皆さんのなかには、まだ間に合う人も多いんじゃないかな。

 

自立と依存のバランスはカウンセリングでもよく出てくるお話ですね。今日はカンタンにまとめてみました。ぜひ参考にしてくださいね。

 

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婚活・失恋・復縁・不倫など、恋愛についていろいろ書いています。

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