いつもありがとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
では、今日のコラムです。相変わらずニッチな恋愛コラムですがよろしければどうぞ。
○愛されるより孤独を選ぶ人はなぜ孤独を選ぶのか
長くカウンセリングの世界にいますと
「愛されるより孤独を選びたくなる」
「私のパートナーはいつも孤独そう」
「人から好かれたりすると逃げたくなる」
というご相談やご質問を受けることがあります。
以前は「そうなる理由は自己嫌悪かも、ですね」なんて話をさせてもらうことが多かったように思うのですが、昨今はまた違った見立てができる場合も増えてきたなぁ、という実感があるんですよね。
いわゆる「人との関わりを避ける」というパターンが増えてきた、という話です。
もう少し突っ込んで書くとしたら
「いくら愛されたり好かれたりしても、それも長く続くわけじゃないだろうと推測できるし、関わりを持ったとしてもいつか相手と衝突したり、面倒なことになるぐらいなら、最初から関わらないほうがいいよね」
なんて反応が見られる場合も少なくないよね、という感じなんですよね。
だから、結果的に「孤独を選ぶ」といいますか、「孤独な方が気楽」とお感じになる方もいらっしゃるようです。
よって、人との関わりを避けたいタイプの異性を好きになり、なかなか思いが遂げられず悩まれている方のご相談も増える、という感じではあると思うんですよね。
○どうして愛されるより孤独を選ぶのか
ただ、「人との関わり・衝突を避ける」といっても、更にその動機は人それぞれで異なると思うんですよ。
よって、一言で「こうです」とは言えない話だと僕は考えているんです。
ただ、愛されることより孤独を選ぶ、という反応が意味するものを更に見つめていくと、不思議な構図が浮かんでくることも少なくないんですよね。
人との関わりや衝突を避ける、ということは、そこには喜びではなく、むしろ怖れがあるって場合が多いわけです。
人と関わるのが面倒、というより、深層心理では怖れ(リスク)を感じている感じ。
で、この怖れって感情は「ビビる」というだけでなく、「現状維持をもたらす」という効果もあるんですよね。
つまり、愛されるより孤独を選ぶという反応は、何らかの怖れから「現状維持」を選択している、と考えることもできるんです。
一見、孤独を選び続けているように見えて、実はその人なりの今を維持しようとしている、という感じ。
これも一つのコンフォートゾーンを選択している、という見方もできるのかもしれませんけどね。
○肯定的な評価も怖れの対象
で、もう少し複雑な話をすると、僕たちは、いわゆるネガティブな意味合いでの「苦痛なこと」を避けたいと思うこともあるわけですけど
「愛されることも苦痛だ」と感じる場合があるんです。
僕たちは人からの否定的評価を怖れるだけでなく、肯定的な評価も怖れる傾向があるからです。
愛されたいとか、成功したいという欲求とは別にして、実際に好かれたり、よい評価がやってくると「やべぇ」と感じることも多々あるんです。
恋愛でいうなれば、こちらから好きになっているうちはいいんだけど、相手から愛されたり好きになられると「うっわ・・・」と感じる場合があるよ、ってことなんですね。
人によっては超気持ち悪い、とか、吐きそう、とか、逃げたくなる、なんて場合もあるんです。
え?そんなことあるの?と思われる方もいると思うんですけど、人によっては「肯定的な評価」が怖くて逃げたくなる方もいるんですよ。
もちろん沿う感じる理由は人それぞれではあるのですけどね。
よって、愛される側に立つのではなく、愛する側に立ち続ける、なんて人も出てくるんです。
なので、もしあなたが好きになった人が愛されることよりも孤独を選ぶタイプだった場合、温かい目で「あなたはそういう人なんだよね」と見て接してあげることも一つの方法です。
逆に、親密感がない関係の中で「なんで?こんなに愛しているのに?」と迫りすぎると、相手はさらに怖がって距離を置こうとするかもしれません。
○ちなみに、「愛されることが嫌、孤独がいい」を乗り越える方法があるとしたら
ちなみに、自分自身が「愛されることが嫌、孤独がいい」と感じるタイプで、そこを乗り越える方法があるとしたら、という話を最後にご紹介。
もし、愛されることが嫌だと感じたら、そう感じている自分を責めないことが大切なんですよね。
今、感じている(ネガティブな)感情を否定しないことがポイントになります。
今の自分の感情・考えなどに対して「なんでそう感じるんだろう」という理解が深まっていくと、次第に人から愛や好意を向けられると安心感や喜びを感じやすくなります。
ちなみに、掘り下げていくと親子関係や子供時代の過ごし方の影響が見えてくることもありますけどね。
例えば、子供の頃から自分の意見や意思を持ってはいけない、と思いながら過ごした人がそれに当たる場合があるのですけどね。
厳しい家庭やなかなか愛してもらえなかったという実感がある方の中には、子供の頃から自分の意思や意見を持つことがリスク、自己主張をすると危険だ、なんて感じていた方。
そんな方を愛する人がいるならば、おそらくその方の話を聞いたり、思いを受け止めようとするはず。
となると、自己主張しなきゃいけなくなるわけですよね。だから、愛されると危機感が募る、みたいなパターンもないわけではないです。
もちろん詳細なサポートはカウンセリングなどで行っている部分ではありますね。
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
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