いつもありがとうございます。
では今日のコラムです。よろしければどうぞ。
◯彼や彼女が全く私を頼らない人、というご相談
恋愛やご夫婦に関するご相談の中に
「彼や彼女が全く私を頼らない人なんです」
といったものがあるんですね。
かつては「彼が頼らない人」というお声が多かったのですが、最近では「彼女が・・・」というパターンも散見されるんです。
そして「どうしたらもっと関われるようになるのか」というご相談をお受けすることも少なくないんです。
ただ、その答えはまさにケースバイケースといいますか、こうすりゃいいですよ、と一言で答えられるようなものではないんです。
ちなみに、恋愛やご夫婦関係の問題って、ざっくりと分けると、依存の問題と、自立の問題に分けることができるんです。
依存が強くて「あたしゃあんたの親じゃねー」と言いたくなる場合もあれば、自立が強くて「一緒にいる意味ってあるのかな?」なんて思っちゃう場合もある、といいますか。
そこで今日は自立が強くて人を頼らない人は、どうして頼らないんだ、という話を少しだけ深掘りしてみたいと思います。
◯自立タイプの人が人を頼らない理由
では、人を頼らない自立タイプの人はなぜ人を頼らないのか?について考えてみます。
・特段困っていないから
自立タイプの人が人を頼らない、最もポピュラーな理由が
「頼らなくても生きていけると感じている」
なのだと僕は思います。
要は、誰かのお世話になんなくてもそれなりに生きていけるじゃん、と感じているということですね。
たしかに多くの人はなにかに依存して生きている側面がありますよ。
例えば社会だとか、会社だとか、なんらかの組織などに守られていたり、実は家族や仲間、時にはパートナーなどに支えられている部分がある、という場合が多いんです。
が、ある意味で成熟した社会に生きていると「そんなの当たり前で何も特別なことじゃないし、誰だって同じでしょ」なんて思っている人もいないわけじゃない、といいますか。
もちろんいいか悪いかは別の話ですよ。
だから、自分の意志で人に頼るという言動なんてしなくても、とりあえず生きていけるし困ってないし、と感じている人がいるという実感が僕にはありますね。
ま、よーく考えてみると「結構受け取ってんな〜」と僕は思うんですけどね(^^;
・人を頼るとロクなことがないと考えている
これはかつて僕がハマっていたパターンですが(^^;
「人を頼るとロクなことがない」「足を引っ張られる」「人に期待して失望するのはもう嫌だ」と感じている場合です。
要は、人と関わることで自分自身が傷ついたり、めちゃくちゃそんな役回りを引き受けることになったり、人に誤解されて痛い思いをしたり、大好きな人と別れるしかなかったり・・・
人と関わることで感じたダメージの影響がまだ残っている、という場合です。
このタイプの人は、かつてめちゃくちゃ面倒見が良かったり、人を大切にしていたり、親や仲間に対していい子をやってた、なんて過去がある場合も少なくないんです。
そもそも人を思う思いがちゃんとあった。けれど、それが何らかの形で痛みや失望に変わってしまった、といいますかね。
だから、たとえ好きだと思う人にも関われないし、深く関わると痛い思いをするんじゃ?なんて思っちゃう場合もあるようですよ。
例えば、めっちゃ好きな人でも好きって言えなかったり、とかね。
・自分を隠しておきたい気持ちが強い
これは自分を隠しておきたい、誰かに自分のことを知られたくないという思いが強い場合です。
人は人と比較して自分の存在を認識している部分があるのですが、その認識がネガティブな方向に触れているケース、ともいえます。
要は、自己否定の心があって、こんな自分を知られたらまずい、と感じているイメージです。
隠しておきたいことは家柄、育った環境などの環境的な要因から、身体的な要因、心理的な要因、年齢、自分自身の過去(恋愛経験とか学歴とか)などさまざまです。
この場合は、人を頼りたくても、自分を知られてNoと言われたらめっちゃ辛い、と感じていることが多いんです。
なので、頼れる人ができると一極集中で依存したり、逆にそれがうまくいかなくて「やっぱり一人でいないといけないんだ」と考えたり。
結局、人は人のいいところしか興味がないのだから、自分も自分を隠して生きるしかない、なんて思い込んでいる方もいるようです。
特に「人は人のいいところしか興味がない」という思い込みが強烈な人が多いような印象が僕にはありますよ。
・自立的な自分が好き
これは「誰も頼らない」というより、自分から与えたり、人の面倒を見たり、ガツガツ成功に向かっている自分が好きでたまらない、というパターンです。
三度の飯より仕事が好き、とか、自己実現に向かって邁進している毎日が楽しすぎて仕方ない、みたいな感じですね。
この場合、ネガティブな理由で人を頼らないわけではない人もいます。
人を頼るより、自力で自分自身の人生を切り開いたり、人に与えている方が好きだから、って意味合いで頼っていない人が多いと言いますか。
とはいえ、自分の成功や実現したい夢のためには人を頼っている(関わっている)人も少なくないんです。
が・・・恋愛や夫婦関係となると、途端にパートナーに頼らなくなる人もいるといいますかね。
このような場合、「パートナーに与えることは素晴らしいことなんだけど、それが相手の存在意義や好意を無力化することもあるんだよ」なんてちょっと難度の高い課題について取り組むことが求められていたりする場合がありますね。
もちろん、与えること、人を頼らず自力で自分の人生を切り開くことはめちゃくちゃ素晴らしいことなんです。
ただ、そのやり方だけで恋愛や夫婦関係を構築しようとすることで生じる歪もある、って感じです。
だから、この場合は問題というより、次のステップへ進むための課題がある、って感じなんでしょうね。
・そもそも一人が好き
これはどうしようもなく「一人が好きなんだ」というパターンです。
ただただ純粋に一人を好む人もいるんですよね。
なので、このタイプの方はそもそもパートナーと過ごそうとされなかったり、めちゃくちゃマイペースな生活を望んでいたりします。
周囲から見ると「それで平気なの?」と思えるような状態でも、ご本人は大変に満足されている場合もあるのです。
よって、僕もこれ以上なんとも言えない部分があるわけですよ。
◯最後に
他にもさまざまな人を頼らない理由は存在しますが、代表的なものはこんな感じですかねー。
あと、「人を頼らない彼や彼女とどう関わることがベターなのよ」という話が残っていますが
基本ラインは「相手の理解者になる。相手の今のあり方を強引に変えようとしない」という部分になります。
人を頼らないにしても、何にしても、基本的には何かしらの事情があると考えてみるといいんです。
それは、その人にとってもどうしようもないことだったかもしれないし、自分で変えようと思ってもなかなかか変えられないで困っている部分かもしれない。
そんな相手のあり方を変えようとするよりは、まずは理解者になるほうが僕は得策だと思います。
人は「自分の影響を受け入れてくれた人の影響は受け入れようとする」なんて考え方もありますしね。
もちろん自分自身がつらくなるほど無理をして理解者になるぐらいなら、一度立ち止まって自分のことも大切にしていただきたいんですけどね。
今回は以上です、最後までご覧いただきありがとうございました。
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
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