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木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。

担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。

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ビジネスの場で「検討しておきます」という返事をしたり、聞いたりしたことってあるかと思います。

あなたが、「検討しておきます」と言った時、もちろん本気で検討しようとしていることもあるでしょうが、提案されたことがOKならば、その場でそう伝えているはずではないでしょうか。

「それはないよな」「それは無理だよな」なんて場合に、NOを伝えればいいのですが、言いづらい・・・

そんな時に、私たちはNOの代わりに「検討しておきます」なんて言ったりします。

 

あなたが好きな人ができた。

食事にでも誘ってみたい。

勇気を出して、誘ってみた。

「今度の土曜日に、食事に行きませんか?」

 

相手の返答が、「今忙しいんだよね。来月にでも時間ができたら連絡するよ」だった。

 

翌月になってもお誘いがないので、もう一度自分からお食事に誘ってみた。

 

「ごめんね。今予定がわからないんだよね。また連絡するね」と言われた。

 

「ああ、仕事が忙しいんだな」と解釈したいところなのですが、多くの場合、これ「検討しておきます」と同意だったりします。

 

逆を考えてみてくださいね。

あなたが好意を持っている人から、お誘いを受けたとしたら、仕事が忙しくても、なんとか時間を作ろうとしませんか?

今月は無理だったとしても、来月の何日だったら大丈夫だよと、具体的に伝えませんか?

その場で来月の予定がわからなかったとしても、都合がつけられた時点で、連絡しますよね。

 

「また連絡するね」というのは、「あなたからの連絡はなしにしてね」ということだったりするのです。

 

「また連絡するね」という言葉もなしに、あなたが食事にでも行きませんかと送ったメッセージに返答がなかったとしたら、それは脈なしという確率が相当高いのです。

 

私たちは、自分に都合よく解釈したい生き物なので、「きっと忙しいのだろう」と解釈したいのですが、返事がないのは、返事なのです。

 

これもまた逆を考えてみましょう。

あなたが好意を抱いているもしくは、好印象の人からメッセージを受け取ったとしたら、なんらかの返信は送りますよね?

だって、悪い印象を与えたくないですからね。

返事を送らないということは、返事を送る意思はないということであり、悪い印象を持たれても構わないと思っているということなんですよね。

 

中には、本当に忙しすぎて、返事を送ることを忘れてしまっている人もいるかもしれませんが、あなたならどうですか?

本気で忙しかったとしても、なんとか時間を捻り出しませんか?

 

日本人は昔から「NO」を言うのが苦手なようです。

相手を傷つけないようにという配慮なのかもしれませんが、「NO」を言えない代わりに、「また今度ね」「今仕事が忙しいんだ」「予定わかったらこちらから連絡するね」と、あやふやな言葉で、察してほしいと思っていたりするのです。

 

誘ってみて「考えてみるよ」「また今度ね」「今仕事が忙しいんだ」「またこちらから連絡するね」と言う返答があったら、「本当に考えてよ」「今度っていつ?」「いつなら仕事落ち着くの?」「絶対に連絡ちょうだいよね」と追い込まない方が、あなたの印象は悪くならなくて済みます。

 

「そっか。また機会があったら一緒に行こうね」と、あなたが引いた方が、印象が良いのです。

残念ながら、お誘いに対しては、なんらかの事情により「NO」なのです。

「NO」と言っていなくても、「検討します」と同じで、「NO」なんですよね。

だから、そこをゴリ押しすればするほど、嫌がられてしまいます。

相手も、「NO」とは言っていなくても、答えは「NO」な訳なので、罪悪感は持つのです。

そんな時に「じゃ仕方ないよね」「またの機会に」とサラッと言ってもらえたら、罪悪感が薄らぐのです。

 

自分の気持ちを汲み取ってくれた人に昇格できるチャンス到来となるのです。

 

これと同じで、音信不通になってしまうのも、「NO」と言う返事なのです。

今の時代、連絡を取る手段は多々あります。

それでも連絡が取れなくなるということは、「連絡を取る意思はない」ということなのです。

 

こうなってしまったら、ガンガン連絡を督促すればするほど、あの手この手で追いかけまくればまくるほど、あなたの印象が悪くなってしまいます。

残念ですが、相手の「NO」を受け入れて、そっとしておく方が、今よりも印象を悪くしなくて済みます。

 

思い出したくもない相手になるよりは、何年か後にでも「気持ちを察してくれる人だったな」と、思い出してもらえる方がいいですよね。

 

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