カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
では今日もニッチな恋愛心理にまつわるコラムをお届けします。
今回から数回に分けて、「優等生」「冒険者」「お人好し」「悲観的」の4つのタイプのキャラにまつわる恋愛パターンのお話をしたいと思います。
人の性格をパターン化して評価することは難しいものですが、わかりやすさのためにあえて4パターンにわけてみました。
今回は「優等生キャラと恋愛」についてのお話です。
では、よろしければどうぞ。
◯優等生キャラの恋愛パターン
僕がカウンセリングの中で「その彼って(彼女さんって)優等生キャラの傾向がありそうね」とお伝えする場合があるんですね。
「もしそうであれば、こんな風に接してみてもいいかもしれません(一度試して見る方法もありますよ)」という一つのご提案を含めて。
ただ、このコラムでの「優等生」とは、何でもできるすごい人、という意味ではないんですよ。
優等生とは「できることに関しては興味を持ち前向きに取り組むけれど、できない(できそうにない)ことは一切手をつけない人」のことを指します。
優等生という言葉の定義は別にして、いわゆる優等生キャラである人が最も恐れていることの一つが「できないこと」なんです。
そもそも「優等生キャラ」でいつづけることを考えるなら、自分自身も、そして周囲からも「できる人」「きちんと何事もこなす人」でいる必要がありますよね。
逆に言えば、できない人であることは、優等生キャラにとってデメリットなんです。
もちろん、それが勉強などであれば、苦手な科目もコツコツ取り組むことで克服できるかもしれません。
ただ、そうであったとしても「苦手なことにチャレンジして失敗する」ということを怖れる人が少なくないんです。
この傾向は対人関係や恋愛となってくると、更に色濃くなることが多いようなんです。僕の経験上、そう強く感じます。
恋愛の中であれば、パートナーの前でうまくできないことや失敗しそうなことと向き合わず、徹底的に避けようとするんですね。
・具体例
例えば、優等生キャラの彼に、彼女さんが「今度私の友達と一緒に食事しようよ」と提案したとする。
ただ、その彼は対人関係で失敗したくないし、誰からも「優等生でいい人だよねと思われるキャラを維持することで愛されている」と思い込んでいるとしましょう。
すると、「え、友達と食事?俺はいいわ」なんて、詳しい理由も告げずに断ってくる、なんてケースがありますね。
他にも、彼女さんが彼に何かしらお願いごとや旅行や遊びに行く提案をしたとしても、その内容が彼にとって苦手なことであったとしたら、彼は「そんなことしたくない(かな)」とバッサリ断ってくる、なんてことも起こるのです。
その断り方は「あなたのお願いに興味がないよー」という反応であることも少なくないんです。
だから、断られたほうが「なんか酷くない?」と思ってしまうこともしばしば起こるようですよ。
場合によっては「そんなにこちらのお願いが嫌なの?」「私(俺)のことに興味がないの?」と思い、まぁ気持ちが冷めてしまうことも有り得る話でしてね。
その結果、悲しい思いを抱えたり、別れる別れないの話になったり、なんてこともあるわけでして。
◯優等生キャラは「失敗やできないことを許可できない」のです
もし優等生キャラの課題があるとしたら、「失敗やできないを自分に許可できない部分にある」わけです。
誰にだって多かれ少なかれ、苦手なこと、できないことがあるもので、それ自体が問題ではないわけですよ。
ただ、優等生キャラを維持しようと思えば、失敗やできないことから遠ざかるメリットは大きくなるわけですね。
なので、例えば「恋愛自体から遠ざかる優等生キャラさん」もいて、この場合、なかなかの難攻不落な感じを醸し出すのですよね(^^;
「もし誰かと付き合って失敗するとしたら、それはマジで勘弁」。
これは失恋したくないというハートブレイクへの怖れとは限らず、「関係がうまくいかなくなること自体が嫌だ」と考えている場合もあるわけです。
だから、そう簡単に人を好きになろうともしないし、恋愛も積極的にならないし、いくら好きって言われてもカンタンには心を許さない、みたいな人もいます。
そんな優等生キャラさんほど「なんか恋愛ってつかれるし」「そういう気分じゃないし」という事があるわけですよね。
その言葉を真正面から捉えたら「今までの恋愛で辛いことがあったのかな?」となるのですが、実際は「失敗やできないことから遠ざかりたいだった」というケースもないわけじゃないのです。
むしろ、そのようなご相談をお受けすることのほうが多いかもなぁ・・・。
◯優等生キャラの美点は「できることに関しては積極的に取り組むこと」
なお、優等生キャラの美点は「できることに関しては知識も深いし、積極的に取り組む」という部分にあるといえます。
優等生キャラさんの嫌なことをお願いしても突っぱねられますが、得意なことをお願いするとちゃんと取り組んでくれることが
多いです(関係性が良好な場合に限る)。
だから、相手が得意そうなことからお願いして関係性を作り始めるといい、ってことになるんですよね。
ただ、もうみなさんもお気づきでしょう。
そうです。
「もし、私が恋愛が苦手な優等生キャラさんを好きになったとしたら、どうしたらいいのよ?」
という疑問が残りますよね。
今日はこの話を最後に付け加えて終わりたいと思います。
◯優等生キャラは「自分で失敗を許せない」という部分に着目する
もし、優等生キャラさんとの関係を深めたいなら
「相手は自分で失敗を許せない傾向がある」
という部分に着目するといいんです。
こちらから優等生キャラさんに関わるときに、相手の得意なことばかり押すのではなく、相手の困っていることやできないことを許す姿勢を見せて受け入れあげるといいんです。
*
ここでそもそも論を書くって、自分でもどうかと思うのですが
一口に優等生キャラといっても、それがいわゆる「仮面」のようなものである場合と、そもそもの気質のようなものである場合とが考えられるんですね。
優等生キャラの仮面は、生きていく上で必要だと思って身に着けた役割のようなもの。
そもそもの気質のようなものであれば、すべてを変えることが難しいものになります。
つまり、こちらから優等生キャラさんの困っていることやできないことを許す姿勢を見せるということは
仮面を被っている優等生キャラさんにとっては、本来の自分を取り戻す関係性を得ることになり。
そもそもの気質のような部分から優等生キャラになっている場合が、本来の自分を受け入れてくれる人との関係を得ることになる。
まぁざっくりとですが、そんな感じになるんです。
「お互いの良さを活かして、お互いの弱い部分は認め合おうよ」的におおらかに振る舞っていくことで
優等生キャラさんが「他の誰でもないあなたの前だけで素直になれる」なんてことも起こり得る話なんですねぇ。
よって、優等生キャラさんとの関わりは、失敗を許せる意識と包容力が試される場合が少なくないかな、と僕は思いますね。
なので、僕から
「まずあなた自身が失敗やできないことがある自分を嫌わずに、おおらかに自分を受け入れておかれるほうがいいかも?」
なんて、サポートをご提供させていただくことも稀ではないんですよね。
今日のコラムは以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
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