浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもありがとうございます。

 

では今日のコラムです。よろしければどうぞ。

 

 

○気を使う恋愛と三角関係の影響?

例えばこんなケース。

 

 

「わたし、彼ができるとすごく彼の言動や態度を気にしてしまうんです。

 

今、彼は怒ってないかな、楽しそうじゃないな、といつも気になってしまいます。

 

次第に、私がここまで気を使っているのに、彼は気を使ってくれないことが嫌になってきて(要するにムカついてきて)、彼の前で泣いてしまったり、ケンカしてしまうこともあります。

 

わたし、どうしてこんなふうになってしまうのでしょうか。

 

やっぱり自信がないからこうなってしまうのでしょうか。」

 

 

これは「パートナーに気を使いまくってしまった結果、ムカついたり悲しくなってしまう」という話ですね。

 

この他にも「彼のことを気にしすぎていたら、相手にマウントされて雑に扱われた」「気にしすぎることを彼に負担だと捉えられて、重いと言われた」など、さまざまな「気を使う恋愛がもたらす問題」が存在するようです。

 

もちろん、相手に気を使うことが悪いことだとは言えないのですが、それがしんどい恋愛につながってしまうなら、修正しておきたいところかもしれませんね。

 

○気を使う恋愛に登場する「見えないアイツ」

さて、気を使う恋愛に関するご相談をお受けすると、多くの方が「どうして気を使いすぎてしまうのか?」と考えたとき

 

「自信がないから」

 

と思われていることが多いでしょうか。

 

確かに無価値感〜自分には価値がない〜という感情が強めの方ほど、人に気を使うかもしれません。

 

 

ただ、本当に「彼(パートナー)だけに気を使っているの?」とツッコんで考えてみると、意外とそうではなかったりするのです。

 

そう、ここで登場するのが「見えないアイツ」なのです。

 

「見えないアイツ」とは、気を使う恋愛をされる人の中に存在する自分の幸せを脅かすような存在のこと。

 

例えば、彼に気を使いすぎる女性に「どうしてそこまで気を使っちゃうんでしょうね?」というご質問をすると

 

「うーん・・・でも、いつか彼は別の女性の方がいいと思うんじゃないかって不安なんです」

 

とおっしゃる方がいらっしゃるのです。

 

ここで登場する「別の女性」こそ、実態のない「見えないアイツ」なのです。

 

そしてこの「見えないアイツ」にわたしは負ける、と感じている様子が見えてくるのです。

 

ただ、ここには一つ突っ込みどころがありまして、この「見えないアイツ」とは。未だ存在しない「別の女性」なのです。

 

その女性にわたしは負けると感じている。なんか妙ですよね?

 

ということは、これは「見えないアイツ」に誰か他の人を映し出している、と考えることができそうなのですよ。

 

 

○見えないアイツの正体って?

この話は絶対にそうだ!といい切れる話ではないのですが

 

「見えないアイツ」の存在って、こころの中に存在する三角関係から生じることが多いんです。

 

例えば、今回のケースでの「見えないアイツ」という存在は

 

「わたし」と「パートナーや好きな人」と「もうひとりの見えないアイツ」という三角関係の構図で生じるものなんですね。

 

現実はわたしと彼の構図なんだけど、心の中では「三角関係」になっているから「見えないアイツ」が登場するわけです。

 

このような三角関係の原点は「わたし」「お父さん」「お母さん」だと言われることが多く、カウンセリングでは親子関係のお話をさせていただくことが多いんですけどね。

 

他にも「わたし」「好きな人」「親友」という構図や、「わたし」「パートナー」「パートナーの母(家族)」という構図になっている場合もあります。

 

いわば、恋愛自体を三角関係として無意識的に捉えてしまうことで、彼に気を使いまくってしまう場合があるということなんですね。

 

そして、「見えないアイツ」に勝てないと感じるということは、「見えないアイツ」という架空の存在に、過去の登場人物を映し出している可能性がありそうなのです。

 

例えば、「わたし」は「お父さん」が大好きだったけど、お父さんは「お母さん」が大好きだった、としたら、「見えないアイツ」にお母さんを映し出している可能性がありますし。

 

「わたし」の「好きな人」は「わたしの親友」が好きだった、という事実と出会い、切ない経験をしたとしたら、「見えないアイツ」に「親友のような女性」を映し出している可能性があるということ。

 

ちょっと難しい話ですけどね。

 

このような「恋愛を三角関係的に捉えて、私が負けるかも」と感じることは、いわば無価値感の恋愛パターンそのものだともいえます。

 

 

○心のなかで見えないアイツと戦う人ほど情熱的であったりする

ただ、このような見えないアイツと葛藤してしまう人ほど、実は情熱的であることが少なくないんです。

 

そもそもこの三角関係の負けの位置にハマると様々な感情を感じるようになりますから、自分の感情や幸せを最優先する人にとっては、さっさと手放してしまいたい状況でもあるのです。

 

が、情熱的な人は、その中でも好きな人のことを思い続ける場合が少なくないんですね。

 

だから、不安を抱えながらも彼に気を使うわけですし。

 

他にも

 

仕事が忙しい彼を追いかけ続けたり

やたらモテるタイプの彼ばかり好きになるけど、いつもヒヤヒヤしつづけていたり
なかなか会えない彼を追いかけていたり

 

さまざまな感情にぶん回される、もとい、多様な感情を感じる機会がめちゃくちゃ多い恋愛を続けることが少なくないのです。

 

また、情熱的であるからして、なかなか一つの恋愛を手放しにくい性質もあるといえます。

 

どれだけ彼に気を使い続けて疲れていても、二人の関係の良い思い出や綺麗な部分だけ見ていれば何とかなる、みたいに思いやすいといいますかね。

 

これもまた「三角関係の負けの位置」にいることで味わうことともいえます。

 

だから、対等に愛されるポジションや三角関係において勝つ位置にいること自体に、抵抗感や罪悪感を感じる(加害者意識・誰かの幸せを奪っているような気持ち・幸せになることを「自分だけ幸せになるなんて」と抵抗感を抱く)なんてことも起こり得るのですよ。

 

よって、気を使う、見えないアイツに脅かされる、どこか逆境的な恋愛を繰り返す人も出てきます。

 

真正面から愛されることを望みながら、しかし自分はふさわしくない、と思わせる何かを感じる続けることになるのです。

 

よって、カウンセラーは、自分の価値を受け取ることや、過去の親子関係や恋愛・対人関係に着目して、過去の傷を癒していきましょう、と提案させていただくことがあるというわけですね。

 

○気を使う恋愛ができるなら、ちゃんと気を使えるわたしを認めよう

さて、基本的に気を使う恋愛から抜け出すことを考えるなら

 

「私はわたしでよく、素晴らしいところがあり、気を使いすぎてしまったりするけれど、そもそも愛されるにふさわしい存在で、それだけの魅力や価値を持っている」

 

このあたりをどれだけ受け取るかがポイントになります。

 

彼に気を使う人も、情熱的な方も、それだけ人を愛する、受け容れることができる人だとも言えるわけですよ。

 

これを「幸せにならない理由」につなげるのではなく、「自分が幸せになる理由」につなげていきたいところです。

 

が、対等に愛されるポジションや、三角関係において勝つ位置にいること自体に、抵抗感や罪悪感を感じる部分が、幸せになる理由につなげることを強力にブロックするのです。

 

ということで、この抵抗を緩めるべく

 

「自分の持てる才能や特性があるから幸せになれる」

 

という意識を持っていただくことを僕はおすすめしたりします。

 

日常でできることであれば、例えば

 

「私はこれだけ配慮できるのだから、私は幸せになっていい」

「私はこれだけ情熱的に愛せるのだから、私が幸せになっていい」

 

そう自分に声に出してみる方法。

 

三角関係の負けの位置で自分の才能を使うと、才能はこれ以上負けない要素となりますが、「幸せになっていい前提」で才能を使うなら、より幸せになる要素になりますよね。

 

だから、幸せになっていい、と自分への許可を出すことに取り組んでいただくことは前向きな選択だと思いますよ。

 

自分の才能も特性も癖のようなものも、何を目的にどう使うかで、その効果は変わってきます。

 

だから「気を使う恋愛ばかりする人」は「ちゃんと配慮できる人」なんです。

 

それを見えないアイツに負けない要素として使えば、恐れを感じることにもなるでしょう。

 

しかし、幸せになる・相手を喜ばせる意識で使えば、より深い信頼や絆を得る要素になるわけですね。

 

 

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

\この記事を書いた人/


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」

 

「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。

そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。

 

口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。

 

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