浅野

 

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもご覧いただきましてありがとうございます。

 

では、今日のコラムです。よろしければどうぞ。

 

○「付き合った時間が無駄になってしまうと思うと別れられません」というご相談

「今の彼との関係を続けても先が見えないような予感(という名の確信?)がある。

 

けれど、今まで付き合ってきた時間が無駄になると思うと、なかなか別れることができずにいる。

 

一体どうしたらいいのか考え込んでしまってどうしたものかと思ってます・・・」

 

 

これはなかなか切ないお話でもあり、悩ましいお話でもあると思うのですよ。

 

今の彼のことが明確に嫌いだと思えるなら別れているでしょうけど、そこまで嫌いでもない。いや、むしろ好きだし情もある。

 

でも、最近の彼と一緒にいると、雰囲気といしても、実際の肌感覚として「先がないかもしれない」とも感じることがある。

 

だからといって、別れるに至る決定的な出来事もない。

 

自分としては結婚がしたい。それもできるだけ早い段階で。

 

でも、彼はその気がないと言うか、その気がありそうなときもあるけど、話が全く前に進まない。

 

だったら別れたほうがいいのかな〜と思うけど、今まで付き合ってきた時間を考えると(自分の年齢を考えると)別れると決断することもできずにいる。

 

「うーん、あたし、どうすりゃいいの?。」

 

そう思われる方のお気持ちもわからんでもないのですよね。

 

 

 

○「付き合った時間が無駄になる」とおっしゃる方の心理を覗いてみると

さて、もし「今の彼との関係が停滞している」という現実があったとして。

 

そんなときに「ま、今の彼と先がないなら次に進もう」と思われる方と

 

「付き合った時間が無駄になる」と思い、なかなか身動きがとれない方とに分かれるような、そんな実感が僕にはあります。

 

で、ですよ。

 

この「先に進もう」と「付き合った時間が無駄になる」と思う方の違いについて、少し心理的に見つめてみると、こんなことが言えるんですよね。

 

「自分自身に良い結果を期待する、ということができるかどうかの違い」

 

「ま、今の彼と先がないなら次に進もう」と思える方って、「自分自身に良い結果を期待する」ということができる人が少なくないんですよね。

 

「まぁ、あたしならそこそこいい関係を作れるんじゃないか」と思えるといいますか。

 

一方、「付き合った時間が無駄になる」とお感じになる方って、いいか悪いか別にして、「自分自身に良い結果を期待すること」が苦手なようなんですよね。

 

一概に「そうだ」と言い切れるものではないんですけど、「付き合った時間が無駄になる」と思えるほどに、「また自分が前に進めばいい結果が出るよ」と思いにくいなにか事情がありそうなんですよね。

 

言い換えるなら「私にいいことが起きる」「幸せがやってくる」と思いにくい何かしらの事情がある、ということなんですけどね。

 

 

ただ、「付き合った時間が無駄になる」とおっしゃる方がめちゃくちゃネガティブなのかというと、そうとも言い切れないんですよ。

 

むしろ、「付き合った時間が無駄になる」とおっしゃる方って、彼のことを受け容れている方が少なくないんですよね。

 

少なくとも僕にはそんな実感がありまして、「時間が無駄になる!損する!」と騒ぎ立てる方はむしろ少ない印象があります。

 

「いい関係をつくるならそれなりに時間がかかる」とご理解されている方が少なくないものです。

 

だからこそ「付き合った時間が無駄になる」と思われるのかな、と僕は思うことも少なくないのです。

 

ただ、どこかで「私に今以上の幸せがやってくるのかな?」と疑ってしまっているのかもしれませんね。

 

そんな気持ちの中で彼と過ごしているうちに、若干守りの姿勢になってしまって、自分が欲しい未来を横においてきちゃった可能性もあるかな〜と僕は思うことがありますけどね。

 

 

○付き合った時間が無駄になると思ったときは

もし、僕がこのようなご相談をお受けするとしたら。

 

「付き合った時間が無駄になりそうで」とおっしゃる方のお気持ちは、なるほど!と伺わせていただいた上で、こんなお話をさせていただくことがありますよ。

 

「本当に無駄になるって思ってらっしゃいます?」と。

 

これまた難しい質問だと分かってますが、あえてそうお伝えすることがあるんですよね。

 

僕たちが誰かを好きになって、その人のそばにいて、これからも一緒にいたいし幸せになりたいと思うことは、きっと素晴らしいことです。

 

だから、今の関係に悩みを抱えたとしても、それまでの自分を否定する必要ってあるのでしょうか?

 

もし、今までその彼と向き合ってきた自分には、その時間も含めて、価値があると感じられるなら、これからのことを考えるときの気持ちも前向きになりやすくなるのではないでしょうか?

 

逆に、今まで自分が費やしてきた時間を無駄に思うなら、その時点で自分が自由を失ってしまいますよね?

 

すると、さらに「今までの時間が無駄になるぐらいなら」と考えてしまうのかもしれないけど、それもまたモヤッとしませんか?

 

だから、まずは「今までの自分の選択」に関しては、肯定的に見つめてみることをオススメすることもありますよ。

 

 

その上で「自分が求める本当の幸せ」を考えていただくといいと思うんですね。

 

愛する人を幸せにしたいという気持ちがあることは素晴らしいこと。

 

ただ、それは「私が幸せであること」も含まれていますよね?

 

だから、もしあなたが「うーん、今まで付き合ってきた時間が無駄になるかも?」と思い、今の関係で悩むなら

 

「自分が求める本当の幸せ」について考えてみてはいかがでしょうか。

 

もし、本当に求める幸せの中に彼がいるなら、思いきり愛してあげればいいし、自分の気持ちもビシッと伝えてあげてほしいのです。

 

もし、本当に求める幸せの中に彼がいない、と気づいたら・・・。

 

まぁ、気づきたくないことかもしれませんけど(^^;

 

そこできっと答えが出るような気がしますしね。

 

 

もちろん、自分の時間の使い方は自分の自由ですから、あなたの使い方を優先してもらえればいいと思うんです。

 

でも、そのあなたの時間の使い方が無駄だったなんて、考えば考えるほど切なくなりません?

 

だから、あえて自分を見つめる時間を使ってでも、「今までの自分の時間の使い方が無駄だったかも」という考え方だけは手放せるように、自分の本当の気持ちを見つめていただけるといいんじゃないかな~と僕は思っています。

 

 

\この記事を書いた人/


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」

 

「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。

そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。

 

口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。

 

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