カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
それでは今日のコラムです。いつもながらニッチな話ですがよろしければどうぞ。
○最近凹みがちな彼と関わっているうちに私が凹んでしまいそう
例えば、恋愛やご夫婦にまつわるご相談例だと思ってみてくださいね。
「最近彼(夫)の仕事が大変で、彼も毎日しんどそうにしているんです。
そばにいて彼(夫)のためになにかできることはないかな、と思っているのですが、彼(夫)の様子は変わらないままなんです。
もちろん彼(夫)は大丈夫だから、と私に伝えてくれます。ただ、明らかに無理をしている様子が伝わってくるんですね。
そんな彼(夫)のそばにいると、私も「どうしたらいいんだろう?」と不安になることもあって。
こんなとき、私はどうしたらいいのでしょう。私が彼のためにできることはないでしょうか。」
○凹みがちな彼に引っ張られて無力感を感じることもある?
さて、パートナーとの関係は、ある意味で「お互いの感情を共有するような関係」でもあるんですよね。
例えば、パートナーが嬉しそうだと、こちらまで嬉しくなったり。
逆に、パートナーがつらそうにしていると、こちらの気分も落ち込んだり。
僕たちの学ぶ心理学の中で「癒着」と呼ばれる「相手との感情の境目がなくなっている状態」であれば、それはそれで問題なのですが、癒着までいかずともパートナーの感情のあり方の影響は受けるもの、と言えるでしょう。
その結果、なぜかパートナーの気分が落ち込んでいるだけで、こちらが無力感を感じるようになることもあるようです。
それもまた「パートナーを元気にしてあげたい、支えてあげたい」という気持ちがあるから感じることなのでしょうけどね。
○「パートナーを元気にしてあげたい、支えてあげたい」という気持ちにフォーカスしてみると
さて、今回のようなケースで
「こんなとき、私はどうしたらいいのでしょう。私が彼のためにできることはないでしょうか。」
とご質問くださる方って、本当にパートナーのことを大切に思われている方が少なくないんです。
だからこそ、胸を痛めるといいますか。
それこそ優しさだと僕は思うのですが、しかし優しさが強い人ほど「何もできない罪悪感」に敏感に反応する可能性があるんですよね。
(逆に、罪悪感を感じやすい人って、優しさが多い人だとも言えるのかもしれませんが、それは別として。)
ただ、もしここで「何もできない罪悪感」に引っかかってしまうと、今まで自分がパートナーのために行ってきたことや、自分自身の魅力、才能、能力、愛情、存在価値なども、どこかなかったことのように感じやすくなるんです。
罪悪感を感じると、そもそも「今までの出来事をすべて黒く塗りつぶすかのごとく、なんの意味もなかったように感じる」ようにもなるからです。
だから、そもそもパートナーを元気にしてあげたいと思っている自分自身のことがよく見えなくなってしまい、「ねぇ浅野さん、何かいい方法はない?」とご質問くださる方もいらっしゃるんですよね。
もちろん僕もカウンセラーとして、元気のないパートナーさんとの関わり方に対するご提案をお伝えすることもあります。
が、それはさまにケースバイケースで、一概にこうするべきと言える話ではないのです。
ただ、ここで「なーんか大切なこと忘れちゃってませんか?」とお伝えすることはできるかな、と思うのです。
それこそがあなたの存在、そのものですよ。
つまり、今回のようなご質問をいただくとき、僕から
「今のあなた自身の意味、価値、素晴らしさ、ってどれだけ取り戻せていますでしょうか?」
なんてお話をさせていただくことも少なくないんです。
ここで、お互いが「私は相手のために何もできない」と思えば、まぁめっちゃ凹みますし、しんどくなっちゃうんですよ。
でもね、パートナーのことを思い、なんとかしてあげたいと思っている自分の価値を思い出せるなら、少なくとも自分自身が罪悪感や無力感に引っ張られることは少なくなるんです。
少し想像してみてほしいんです。
もし自分自身が元気が出ない状態で、そのそばで「自分を支えよう、元気づけようとしてくれる人」の存在ってすごくすごくありがたいと思いませんか?
もちろん優しい人ほど「相手に迷惑かけているかもなぁ」と思うかもしれませんけど、それもまた「支えようとしてくれるパートナーの価値を感じるから」ではないでしょうか。
もし、自分自身がパートナーにとって、それぐらい価値ある存在だったとしたら?
パートナーが、私の存在、私の笑顔、私の言葉に、相手がどれだけ救われているか。
そこを今よりも少し感じられるとしたら、どんな気持ちになるでしょうね?
(逆に、凹んでいるパートナーに引っ張られて「あなたがしんどそうにしていると私まで辛くなる!」なんて伝え続けてしまうと、自分の価値などは取り戻しにくくなるんですよね。<被害者意識のパターン>)
だから、もうちょっと自分を信じられるように、自分自身の支え、楽しみ、仲間や支援者などと関わりながら。
相手のために頑張る意識を持つこともいいですが、「私ってなかなか・・・いいやん」と思えるような自分を取り戻すよう意識してみてはどうでしょうか。
きっと凹んでいる彼(夫)は、そんなあなたを見ることで元気づけられるかもしれませんしね。
だから、「まずは自分自身のこと、ちゃんと見つめてみませんか?」と僕はお伝えすることが少なくないのです。
今のあなたでいい。そんな部分がたくさんあると思うんですよ。
そこ、紙に書き出すなり、スマホにメモるなりして、見つめ直してみてはどうでしょう?
そんなあなたが側にいるだけでも、あなたのパートナーは喜べるのかもしれませんよ?
(※ちなみに、パートナーの様子があまりにつらそうな場合は然るべき機関にご相談いただくことをオススメします。)
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
ほぼ毎日更新中!「恋愛と男性心理」「自信を培う」「心の解説」など、さまざまなテキストをご覧いただけます。
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