浅野
カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもありがとうございます。

さて、11月になりましたね。といいながら、今日もいつもと変わらずニッチなコラムを展開します。

今日のテーマは「一人遊びが上手な私と恋愛」。

よろしければどうぞ。

 

○例えばこんなケース

好きだったアイツ(元カレ)と別れてもう1年近く。

でも、まだ私はアイツのことを考える、そんな毎日を過ごしています。

別れの直後と比べれば、アイツを思い出すことは少なくなりました。でも、街を歩いているとき、カップルの姿を見かけると、ふとアイツのことを思い出すんです。

アイツといて幸せだったときのことを思い出したり、ときには「アイツ、今何しているんだろう?」と考えなくてもいいことを考えてしまったり。

自分でもわかってます。私、今、すごく寂しいんです。

寂しくてアイツがいなくなったことが受け止められていない、って自分でも分かっています。

ただ、こんなに長くアイツのことを思い出してしまうってヤバいな、とも思っています。

そんなとき、ネットで浅野さんのブログを見つけました。

 

そこには「手放し」という言葉がありました。

きっと私はまだアイツのことを手放せていないんだと思います。

だから、ブログに書いてあることを自分なりに実践してみたんです。

が、それでも私はアイツのことを今も思い出してしまいます。

一体なぜなんでしょう?どうして手放せないんでしょう?

別れてもう1年です。いい加減、アイツのことを思い出すのは止めてしまいたい。次の恋愛や幸せがあるならそこに進みたい。

どうしたらいいですか?どうしたらアイツのこと、手放せるようになるんでしょうか。

次の人が見つかれば忘れるよ、とか、時間が経てばそのうち忘れるよ、って言ってくれる友だちもいるんですけど、その気配が全く無くて困っています。



例えばこんなお話を僕が伺うとき、いつもじゃないんですがこんなお話をさせてもらうことがあります。

「それがあなたの生き抜く方法だったとしたら、なかなか忘れられない可能性がありますよ」

・・・・ん?お前は何を言っているんだ?

 

と思われるかも、なんて話なのですが、しかしこの視点はとても重要なものだと僕は思うのです。

 

○私にないものを空想することは、たしかに心の隙間を埋めることがある

今日の話は一概に「このケースはこうですよ!」と決めつけられるものではなく、「このような方もいる」という話なのですけどね。

子供の頃から、そして大人になった今も、「今の自分にないものを空想して心の隙間を埋める」なんてことが得意な方がいらっしゃるんです。

例えば、いつも家でお留守番ばかりしていた。愛してほしいときに我慢ばかりしていた。自分から家族と関わりたかったけどいつしか避けるように過ごすようになった。そんな経験をお子さん時代から重ねてきた方、がその一例なんですけどね。

別に家族や両親から愛されていなかったわけではないのかもしれません。

が、「今、満たしたい気持ちを満たす」ということがなかなか難しい環境にあった方もいらっしゃるでしょうし、それが悪いコトのように感じて遠慮ばかりしてきた方もいらっしゃるかもしれません。

子供であれば当然に求めるであろう何らかの気持ちを、大人な自分になるために理解するのではなく、そもそも求めてはいけない、諦めるしかかない、と考えてその気持ちを押さえつける。

そんな癖を大人になった今も抱えている方がいるわけです。

すると、何事も「欲しい物を我慢する」だけでなく「自ら諦める」なんて傾向を持つ方もいるのです。

が、だからといって「それが欲しい」という欲求がなくなるわけではありませんよね。

だから、その欲求を「一人」で埋めるのです。そこで登場するのが「空想・ファンタジー」。

これは現実を直視しないための都合のいい空想ではなく、自分が自分として生きていくためにそうするしかなかった、といった意味合いの空想ではないか、と僕は思うのですけどね。

あまりにたくさんの満たされない思いを抱えながら生きることは苦しいことですから。

だから、どこかで「ないものを空想して埋める」ということを繰り返して、そうやって自分の欲求や感情のあり方に折り合いをつけていらっしゃる方もいる、ということなんです。

これがいわば「別れて1年たったアイツ」との関係でも顔を出しているのではないか、という見立て。

よって僕は「それがあなたの生き抜く方法だったとしたら、なかなか忘れられない可能性がありますよ」とお伝えすることがある、というわけです。


だから

「これはもしかしての話なんですけどね。あなたは昔から一人遊びが上手だったなんてことはありますか?」

そんなご質問をさせていただくこともあるかな、って感じです。


つまり「ないものを空想する」ということが、いわば自分にとって唯一自由に選択できる気持ちの折り合いの付け方だった、としたら。

それもまた否定されるべきことではないのではないか、と僕は思うのですよ。

 

○空想やファンタジーで悲しみを消化する以外の選択肢を持ってみよう

さて、もしこのような状態にある方が「1年経っても忘れられないアイツ」を手放していくことを考えるとしたら。

実際、そのアプローチの方法はいくつか存在すると僕は思うのですよ。

最もシンプルな考え方は「元カレへの感謝」です。

 
別れたアイツに対して感じる素直な気持ちを表現・解放した上で、アイツと出会えたことの意味や価値を受け取って感謝する。

あまりにざっくり簡単に書いちゃいましたけど、まぁそんな方法が有効な場合も少なくないです。

が、いくら別れたアイツへの感謝をしても、そもそも誰とも心の面でのつながりを感じていないとしたら、ぶっちゃけ「結局誰もいない」「私を満たすものはなにもない」となりかねないんですよね。

だからでしょうか。
 
失恋するといつまでも彼を作ろうとしない人が出てくるといいますか。

要は、誰と出会っても、どれだけ仲良くできる仲間がいても、『心の面でのつながり(絆)』を感じられないなら、自分が引き受ける感情は自分で処理しなきゃいけないじゃん、って考えちゃう人もいるってことです。

ちょっとばかりネガティブな意味での自立が強い、ってわけですな。

「だったら、空想で良くない?」
「叶わない、手に入らないかもしれない何かに期待して失望するリスクを取るより、たしかに終わったことだけど、しかし実際にあった恋愛関係を思い出していたほうが傷つかないじゃん?」
 
なんて風に心が動くといいますかね。

ということで、実はこのようなケースでは
 
「自分と誰かの心のつながり(絆・信頼関係)」を感じられるようになることも重要な癒やしだったりするわけですね。


最初は「自分をわかってくれる人」からスタート。

で、自分がわかってあげたい人、良くしてあげたい人に対して自らの気持ちを表現しながら関わっていく、という順。

その上で、様々な人を理解して、様々な人と関われるような視点を持つ、という感じ。


実際、このプロセスは人それぞれで実現するために投資すべき時間が変わるので、一概に今すぐできることとは言えないのですが。

しかし、「人とのつながり」を実感できる自分になることによって、過去や空想で自分を埋めるという癖を手放すことができるようになるわけです。

なので僕からも
 
「さて、あなたとつながれる人、特に対等につながれる人との関係を大切にしてみましょっか〜」
 
なんてお話をさせてもらうんですけどね。

すると、「つながれる人っていないかも?」とか「元カレを忘れようとしなくていいんですか?」といったご質問をいただくんですけども。

「つながれる人がいない」は、それこそが今のあなたの世界の見方のようです。

でも、それこそがあなたが(何かしらの事情で)思い込まなきゃいけなかったことではないですか?なんて風にお話します。

だとしたらまずは、その思い込みに気づいて、否定しないことです。
 
それが自分なりの生き抜き方だったんだと、一旦その価値や意味を認めてしまいましょう。そもそもここは他人にとやかく言われることでもないですしね。

その上で、その方法を見つめ直して、より自分自身が喜べる方法を採用することです。

例えば、うまくできなくてもいいから、自分と向き合ってくれる人、自分と出会ってくれる人がいる、ということ大切することですかねー。

そのような今までとは違うやり方へのチャレンジは必要かな〜と思います。


また、元カレを忘れようとしなくていいの?ってご質問には

「忘れようと思って忘れられるなら、こんな怪しいオッサン(=僕)にご相談いただいていないのでは?」とお答えしています(^^;

ここでは「忘れる」というより、そもそも「いつも過去や空想が必要ではなくなる自分のあり方を模索すること」が重要ですよね、ってことなんですけどね。

 

○最後に

特に昔から一人遊びが上手だった人ほど、誰にも気づかれすに自分の気持ちを処理しようとしている人が少なくないもの。
 
そう僕は思います。

だから、どうしても物思いに耽る、空想で隙間を埋めることがお上手、お得意なのです。

その力を他人のために使えば、その人を慮り、その人の気持ちによりそう力にもなるのですが、自分の気持ちをごまかすためだけの使っていると、なかなか辛い出来事が忘れられなかったり、様々な過去や人に執着しやすくなるとも言えます。

だから、人とのつながりを感じたり、自分ひとりだけで気持ちを処理するというやり方を少しづつ変えてみることで、忘れらんないアイツより、今の幸せ、愛してくれる人を選べるようにもなりますよ。
 
 

\この記事を書いた人/


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」

 

「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。

そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。

 

口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。

 

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