いつもありがとうございます。
さて、今日もいつもながらニッチなコラムを展開します。
今日のテーマは「自分を傷つける相手を選んだこともまた許す」という話。
よろしければどうぞ。
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○失恋し、まだ元カレに執着しているときに起きやすいこと
例えば、失恋して元彼への執着がまだまだ強いときって、やはり心が痛むし、寂しさや悲しさ、喪失感を感じやすいものかもしれません。
すると、そんな自分をいいも悪いもなく「受け止めてくれる人」に心惹かれやすくなってしまうものなのかもしれません。
例えば、男友だちやアプリなどで知り合った男性が、よく私の話を聞いてくれた、慰めてくれた、なんてケースがあります。
すると、そんなつもりはなかったとしても気を許してしまい、男女の関係になってしまうこともあるようですよ。
そんな男性の中には、いわゆる体だけの関係を求めている場合もある(そうじゃない場合もある)ようで、彼と関係を持っても虚しいだけとわかっていながら、ずるずると関係が続いてしまうこともあるようです。
その結果「浅野さん。私、もう自己嫌悪でいっぱい」だとか「私にはちゃんと向き合う恋愛なんてもう無理かもしれない」なんてお話を伺う機会がないわけではないのですよ。
そんなときの僕の見解は「まぁしゃーないことでもありますね」なんですけども・・・。
失恋や離婚などの別れを経験し、そこで感じた感情が消化できていないと(ちゃんと悲しんだり寂しがることも含めて)、ついつい痛み止めのように今の自分を受け止めてくれる人を求めてしまうこともあるようです。
それが結果的に自分を傷つける相手を選ぶことになったとしても、です。
○自分を傷つける人を選んでしまう理由はどこにある?
このように、僕たちはさらに自分を傷つける人を選ぶことがあるのですが、それはなぜなのでしょう?
その理由の一つに、「失恋の痛手(激痛)」があります。
自覚している以上に痛い思いをしている場合、痛い思いを受け止められないので、何か別の刺激でごまかしたくなっちゃうんですよね。
例えば、辛いことだけど失恋したとしても「まぁ当分他の男性はいいわ」と思う方もいるかもしれません。カウンセリングにお越しいただく方の中には「当分男はいいけど、今の自分の気持ちはスッキリさせたい」なんておっしゃってくださる方もいます。
この場合は、まだ自分の感情(痛み)を受け止めきっているわけじゃないけど、そこに意識を向けて気持ちを整えたいと思ってくださっているんだと思うのです。
だから、今すぐ他の男性を、とはなかなか思えず、むしろ今向き合ったってまともに愛せるわけでもない、とどこかでお感じの方も少なくないんです。
ただ、その痛みが耐え難いレベルでうごめくとしたら、なかなか自分と向き合うことが難しい場合があるのです。
この状態を例えると、例えば、肩が凝っていて辛いという話があったときに、うまく付き合っていける程度の痛みなのか、それとももう耐え難く眠ることさえ難しい痛みなのか、で自分の反応も変わりますよね。
確かに肩は痛いけど、でもまだうまく付き合えそうと思うなら、おそらく無理はしない場合が多いと僕は思うのです。
が、激痛が走っている場合は、もうどんなことをしてでもこの痛みから逃れたい、と思う場合もあると思うんですね。
また、強い痛みが走ることが再現された場合なら、さらにうんざりしちゃうかもしれません。せっかく良くなっていたのにまた・・・といった風に。
こうなると、なかなか自分と向き合うということが難しくなってしまい、ついつい痛みを忘れられる何かを探してしまうかもしれません。(もちろん肩がいたいなら治療が一番なのでしょうが)
そこで、無理をする、という行動が出てくるわけです。
無理して、むちゃして、自分を傷つけて、痛みから目をそらそうとする、といいますか。
○更に深層心理を覗いてみると
このような痛みから目をそらすという状態にあるとき、その深層心理で何が起きているかを考えていくと、実は「罰・罪悪感」を選んでいる場合も少なくないんです。
要は自分が傷ついてしまうかもしれない相手を(無意識的に)選ぶことで自分に罰を与えている、いや、罰を選んでいるということです。
分かりやすく例えるならば
例えば「元カレと別れたのは私が魅力的じゃなかったから」「私じゃ元カレを受け止めきれなかったから」「私は結局愛する人に選んでもらえないんだ」なんて思いがあって。
その自分の思いを証明するために傷つくような相手を選ぶ、いや、傷つきそうな人に意識が向いてしまう、ということなんです。
これもまた痛みがあるがゆえに生じる選択、とも言えるんです。
冷静に考えれば、傷に塩を塗って、塩レモンかけてヤスリでこするような行為とも言えるのですが、しかし痛みが強すぎると自分をめちゃくちゃにしたい気持ちにかられてしまうことがあるのです。
かつ、その救いを自分以外のなにかに求めてしまうものなのでしょう。
それは癒やしや救いではないかも?ですが、一時的な気持ちの置き場や慰めにはなりえる、ということなのかもしれません。
○許せないのは痛みを抱えている自分だったりする
そもそも「自分を傷つける人を選んでしまう」ということは、「失恋した、痛みを抱えた自分を自分で許せない」という状態に近いのです。
痛みを受け止められない、だけでなく、今の自分が嫌で嫌で仕方ない。
だから、この状態になると人からの承認や励まし、理解がめちゃくちゃ鬱陶しく感じることも多いんです。
「あんたに何が分かるんだ」「どうせ私のことを痛い女だと思ってんでしょ」なんて思っちゃうこともあるかもしれない。
もちろん心の底ではそういった声をかけてくれる人に感謝している部分もあるのだけど、痛すぎてそう思えなくなる、といいますかね。
だから、更に自分を傷つけて後悔することもあって、逆に言えば「そこまで傷つけないと気付かないことがある」とも言えるんです。
もちろん、傷つきまくって気がつくという方法、僕はあまりおすすめはしていません。そうなってしまうことは仕方ないとしても、それを推奨することはありません。
むしろ、「このままじゃもっと傷つきそう、自分を嫌いになりそう」という予感はきっとあるはずなので、その時点で手を打って(ご相談)いただきたいと心から願っているところです。
なぜなら、男女関係は人(友達や同僚など)を巻き込んでしまうケースもありえ、そうなってしまうとまた別の問題が発生しかねない側面があるからです。
また、何より痛みを重ねるのは自分なので、どうしても自分がきつくなるし、自分を好きになりづらくなるんです。
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ただ、僕としてはそういったご相談をいただくかたに「今の相手はあなたを幸せにしない人かもね」「もう自分を傷つけないでください」とお伝えすることはあるといえるのですが、数としては多くないのです。
繰り返しになりますが、自分を傷つけることは良くないし、止めたいことであることに違いはありません。
が、自分を傷つけなきゃ苦しい今があるからそうなっているわけですよね。
だから、自分を傷つけたり、自分の傷を作る相手を選ぶ事情もまた理解されるべきことではないか。
何より、そうなる事情がこれ以上その方の中で大きな影響力を持たなくなるように癒やしをすすめていただくことが先かな、と僕は思うのです。
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僕はこう思うのです。
多くの人が自分をボコボコにしたくてするわけではないのだろう。
むしろ、ボコボコにしたくなっちゃうほどの事情がそこにあるのなら、それもまた否定されるべきことじゃないのではないか。
だから、まずは今の気持ちの整理や癒やしを続けていくことに意味があるのではないか、と。
その途中で「私、自分を傷つけたくなっていたんだ」と気付けたら、きっとその手は少しづつ止まっていきます。
すると、次のようなご質問を伺うようになる、といいますかね。
「浅野さん、私、これからどうしたらいい?何をしたら前に進めますか?」「私、今からでも幸せになれますか?」って。
そんなときしれっと「なるほど〜。ってことは、その答え、もう分かってるんですよね?( ̄ー ̄)ニヤリ」と言ってしまうのが僕の悪い?部分なのでしょうが(^^;
「私を幸せにしたい。」「私の手で誰かを愛してあげたい。」
そう気づいたから、急に不安を感じるし、やばー!私、自分の本当に叶えたいことからめっちゃ遠ざかってた!と戸惑うのですよね?って思うのです。
むしろ、そう感じられるってことは、強すぎる痛みで自分を責めるというプロセス、その山を超えたってことでは?って思うんです。
そんな癒やしのプロセスを僕は応援させていただいているし「僕でよければ背中押すよ〜」って思ってます。
これが僕のスタンスと言えるでしょうかね。
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そう考えると「私が傷つく相手を選ぶこと」にも事情があるといえると僕は思うのです。
その痛みを抱えた自分とは責めるべき、罰すべき、恥じるべき自分というより、見方を変えれば「痛みを抱えながらも必死こいて生きてる自分」とも言えないでしょうか?
そうだとしたら、自分を蹴飛ばすより、理解して許して、一旦受け止めることがベターな選択になるかもしれませんよね?
何より、痛みという気持ち、感情があるなら、自分の内面の整理や癒やしを続けていくこと。
その結果、少しずつがんばれそうな自分に回復してきたら、「自分が望む幸せ」を目指してみてはいかがでしょう?って僕は思うのです。
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
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