いつもありがとうございます。
それでは今日のコラムです。
今日は愛と恋の違いをテーマに扱ってみようかと思います。よろしければどうぞ。
○恋愛や結婚がうまくいく人が羨ましい!
「どうしてあの子(友達、仲間、同僚、兄弟などなど)はすぐ結婚できて、私は結婚できないんでしょう」
「他の子は結婚できているのに私は・・・。とはいえ、私は私。人と自分を比べても意味はない。そう分かっているんだけど、でも比べてしまうんです。」
このようなお声をうかがうことがありますよ。
いわば、恋愛や結婚がうまくいっている人が羨ましいと感じてしまうというお話でもありますし、もし自分に課題があるならそれは何?というご質問をいただくことがありますね。
もちろんそこで僕がお伝えする答えは一つじゃありませんし、あなたの恋愛や結婚がうまく行かない理由は絶対にこうだ!という明確な答えがあるわけでもないのです。
そもそも人の気持ちって、強くもあり、繊細でもあり。変わらないものもあれば、移ろいやすい部分もあり。だから「それが答えだ!」と断定できることなんてあまりないと僕は思っているんですよ。
ただ、たしかに「〇〇な状態だと恋愛や結婚は比較的うまくいかないかも」「〇〇の状態であると恋愛や結婚がうまくいきやすいよね」という一つの傾向についてお話することはできるかな、と思います。
今日はそんなお話です。
○恋愛の「恋」は欲求
さて、恋愛という言葉には「恋」と「愛」という文字が使われていますよね。この2つの文字、やはり意味が違うのですよ。
「恋」とは「異性に愛情を寄せること、その気持ち」という意味で使われることが多のですよね。
つまり、自分が好きな相手に気持ちを寄せている状態が「恋」と解釈できるのです。
言い換えるなら、恋は欲求であり、ぶっちゃけ「相手との合意形成が無くとも可能」であるとも言えるんです。いくら好きで恋い焦がれていたとしても、その気持ちが相手の伝わっていない状態でも恋をしている、ということになるってことでしょうか。
ちなみに、一般的に「恋に落ちる」なんて表現がありますよね。
これを英語で表現すると falling love「愛に落ちる」なんですよね。
愛に落ちるわけで、恋には落ちるわけではない、と表現しているのです。
この事実を知ったとき、何故日本では「恋に落ちる」と表現するのかと考えましたよ、僕は(きっと暇だったんだろうと思いますが)
これは僕の勝手な推測ですが、日本人って我慢強い人が多いと言われてますから、どこかで恋という欲求の表現に憧れたんじゃないかな、なんて遠い目をしながら想像したことを思い出すのです。
「毎日頑張ってるんだから、恋ぐらい自由にさせてよ!」的な意味合いもあったのかな、とかね。
あと、これも僕も実感でしかないのですが、普段から我慢強く過ごしている方ほど、恋をすることが多い気がしています。
恋をすることがいい悪いではなく、我慢強いからこそ恋に恋い焦がれることも多いのかな、とね。
どこか自分の気持ちが満たされることを強く望まれているのかな、と思うこともしばしばです。
○恋愛の「愛」は相互性
一方、愛は恋とは違う意味になると考えられます。
愛は「相手を自分と同じようにいつしむ気持ち」や「与えること」という意味で解釈されることがあります(他にも解釈はあり、愛は評価だとか、能力だという考え方もあるのですけどね。)
恋は比較的短時間で、かつ単独で感じるものですが、愛は長い時間をかけて育むものであり、単独で成立するものではないと考えられるんです。
また、愛の特徴を考えるとき、よく出てくる言葉が「相互性」。
愛とは「自分と相手の相互作用(関わり合い)を重視したものの見方」と言えるんです。
だから、関わり合いがない愛って、言葉の意味から考えればありえない、となります。
また、相手のことを考えているには違いないけれど、相手とコミュニケーションせず一方的に良かれと思うことを与えているだけならば、その行為を否定する必要はないけれど、しかしそれは愛と呼べるのか、という難しい問題も出てくるのですよね。
もちろん「愛してほしい」と思う気持ちが悪いわけじゃないですが、「愛して欲しい」と思うだけでは愛を感じていることにはならず、また愛を受け取っているわけでもない、ということになるんでしょう。
○愛し合うことが幸せにつながるようです
この視点で恋愛がうまくいく人について考えるとしたら、
恋愛や結婚がうまくいく人は、自分も相手も関わり合える人、気持ちを確かめあえる人と、今も関わり続けている、と考えることができそうです。
要は、自分の気持ちも、相手の気持ちも大切にして、二人の幸せを実現しようとしている人、と言えそう。
もっと突っ込んで言えば、関わり合いのない人、関わることができない人を好きだと想うことを否定する必要はないのですが(それは個人の自由で尊重されるべきお気持ちですからね)
しかし、今幸せだとおっしゃる方ほど、実際に関わり合い、愛し合う人を選んでいて、それができないならば、その人はいくら好きでも選ばないとお考えになっている、ということではないか、とも僕は思うのです。
つまり、いくら恋心をいだいても関われないなら、愛を与え、受け取ることはできない。
だから私は愛し合える人を選ぶ、とお考えなのではないかと。
実際に、そんなお声も伺いますしね。
もちろん人には欲求がありますし、恋をしてドキドキしたい、トキメキたいという気持ちが当然のように感じるでしょう。
が、それだけで関係を作っているわけでもない、と考えられるという話なんでしょう。
○愛し合えないことを嘆く必要もないのかもしれない
ここからは余談ですけども。
この話を逆に解釈すれば、恋をしている人と関わり合えないとしたら、それはやはり辛いことになりますし。
愛し合えていたのに(関わりあえていたのに)、何らかの理由で関われなくなってしまうことも激しく辛いこと、と言えそうです。
だから、もう愛さない(関わらない)と思う人がいても不思議ではないと僕は思うのですよ。
ただ、そういった方が愛を知らないということでもないのだろうと僕は思うのです。
むしろ、愛を知っているからこそ、その価値を知っているからこそ、そこから遠ざかろうとせざるを得ないこともあるのではないか、と思うのです。
なので、もしあなたが愛し合うことのすばらしさを知っているのに、しかしそこから遠ざかってしまっているならば、それこそ自分の心のケアを優先していただくときなのかもしれませんね。
今日は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
\この記事を書いた人/
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」
「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。
そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。
年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。
口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。
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