浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

では今日のコラムです。よろしければご覧ください。

 

「この続きはどうなるんだろう?」と気になるとき

いきなりですが、よくテレビや動画などで「この続きは次回!」って展開がありますよね。

 

すると、何だか気になって次を見たくなってしまうことってないでしょうか。

 

これ、心理学では「ツァイガルニク効果」なんて呼ぶことがあるのです。

 

ツァイガルニク効果とは、達成できた事柄より、達成できなかった事柄や中断している事柄のほうをよく覚えているという現象のこと。

 

この考え方を恋愛に応用すると、どうでしょう。

 

「うまくいった恋愛」「こちらから別れを告げた恋愛」よりも、「うまくいかなかった恋愛」「まだ道半ばで終わってしまった恋愛」「一方的に別れを告げられた恋愛」などの方が、心に深く残る傾向がある。

 

そんな事が言えそうですね。

 

だから、「もしあのとき私が〇〇していたら、別の展開があったかも」なんて、「あのときの別解」を考えてしまうのかもしれませんね。

 

 

さて、ここからが今日の本題。

 

ご相談の中に「この人はやめておいたほうがいいと理解しつつも、なぜか追いかけてしまう」というお話があります。

 

きっとこのままじゃ結婚できない、とか。

この人といても辛いだけなのに離れられない、とか。

相手が既婚者と分かっているんだけど、手放せない、とか。

 

いいか悪いかは別にして、このような状態を作る要因の1つとして

 

達成できなかった事柄や中断している事柄のほうをよく覚えている

 

という部分が影響していることがあるのです。

 

ということで、あくまで一つの見解ではありますが、いつもながらニッチなコラムを展開してまいります。

 

よろしければどうぞ。

 

 

○「この人はやめておいたほうがいい」と理解しつつ追いかけてしまう理由を考える

さて、先に書いたような「やめたほうがいいと思う人を追いかけてしまう」という状態。

 

これって恋愛でのできごとですから「過去の恋愛が影響しているんだ」と考えがちなんですけども。

 

実際のところ、過去の恋愛に限定される話ではないだろうと僕は考えています。

 

恋愛であれ、家族であれ、自分が「愛しきれなかった」「いい関係を築けなかった」といった経験があり。

 

その事実を未だどこかで気にしてたり、心に残している、引っかかっている場合も同じだろうと思うのです。

 

 

○ヒントは「私が愛しきれなかった関係」にある

なんていうんでしょうね。

 

こう、「自分が中途半端で、素直になれなくて、しっかしていてなくて、十分に好きな人のことを愛せなかった」という記憶はやはり残りやすいんですよね。

 

後悔する恋愛って、ほぼほぼこんな感じじゃないでしょうか。

 

「あのとき、こうしていれば」と思うことの殆どって、「自分がそのように振る舞えなかった」という事実を伴っていますからね。

 

すると、いいか悪いか別にして

 

「今度はちゃんと人を愛せる自分で、大切な人を幸せにしたい」という前向きな動機に

 

「あの頃の中途半端だった自分を克服しなきゃ」みたいな意識がくっつける人もいるようです。

 

だから、なぜか「愛し合える人」を選ぶのではなく、どこか「クセのある人」「直感的に『この人は大変そう』と思う人」を選んでしまう場合があるようなのですねぇ。

 

もちろん難しい恋愛のすべてがそうだ、とは言えないわけですけれども。

 

 

・3つの具体例

例えば、

 

「元彼との関係がうまくいかず中途半端な状態で別れた。それからの恋愛は、何故か愛してくれそうだとは思えない人と関係を持つようになった(友達からやたら「大丈夫?」と心配されることが増えた)」というケース。

 

これは「過去、愛すると決めた人との関係がうまくいかず、自分が相手を愛し抜けないことが気がかり」となっている状態です。

 

この状態で新しいパートナーや幸せな関係を欲するようになったけれど、気がかりは「中途半端な関係(自分)」なんです。

 

自分が相手を愛するという意味でも、相手に愛されるという意味でも中途半端感が残っちゃうようなイメージです。

 

すると、次の恋愛もなぜか「中途半端に愛してくれる人」から始めてしまう、なんて場合もあるのです。

 

むしろ、ガッツリ愛してくれる人に愛されても自分の気がかりは解消されず、むしろその気がかりが劣等感となって残る可能性もあるわけです。

 

だから、相手がちょっと難しい人でも「私は今まで中途半端にしか恋愛をしていない」という意識がある分だけ、超情熱的に頑張る人も少なくないんです。

 

目の前の人に冷たくあしらわれていたとしても、粘って耐えて頑張ってしまうんですよね。

 

それがいいかどうかは別にして、ですよ。

 

 

また、別の事例を挙げれば

 

「お姉さんとひどく葛藤していた女性が、お姉さんとの葛藤を手放して関係を良くした途端、結婚が決まった」

 

なんてお話があります。

 

これは、家族の中で「中途半端に家族を愛している私」という部分が引っかかっていたケースなんですね。

 

この中途半端に家族を愛していた私、に、どこか肯定感を抱けずにいたわけです。

 

また、中途半端に愛している(自ら葛藤している)家族を最愛のパートナーに見せたい、とはなかなか思えないわけですよね。

 

だから、実際に結婚を考えた彼がいても、家族と彼が接触することへの不安が強くて、なかなか結婚に踏み込めず、その間に相手が離れていった、なんてことも実際に起こり得ることなのかもしれません。

 

 

更に別の事例を挙げれば

 

「厳しい両親の元で育った女性。両親の期待に答えるために勉学などかなり頑張ってきたのだけれど、気持ちの限界を迎えてしまって挫折し家を飛び出した。それからずっといい恋愛をしてこなかった。」

 

なんてケースもあります。

 

この場合「自分がどれだけ苦しみに耐えて頑張っても、結局は中途半端な結果になるなら、最初からいい関係(恋愛)なんて望まなきゃいい」ぐらい感じている方もいなくはないのかな、と思います。

 

これは頑張った自分を評価している状態ではなく、頑張れなかった自分に意識が向いているような状態ですね。

 

 

このように「私が愛していなかった」「私が中途半端な状態を作った」「愛しきれなかった」という気持ちは、僕たちの心に残りやすいのかもしれません。

 

その影響が今の恋愛やパートナーシップのあり方を形作っていると見ることもできるのです。

 

 

○気持ちの整理、関係の修復は「よりいい観念の残すためのプロセス」

ただ、僕たちが「うまくいかなかったこと・中途半端に終わったことを心に残しがち」という事実が問題なのではないのですよ。

 

そういった傾向を踏まえて、自分がどう振る舞っていくかが重要ではないか、と思うのです。

 

そういう意味では

 

自分の気持ちを整理したり
過去の関係・経験から愛することについて学んだり
自分を再評価して見る視点を持ってみたり
家族など親しい人との関係をより良いものにする

 

といったプロセスが、自分の中の「気がかり」を手放す方法になりえるわけです。

 

ただただ、自分が「中途半端なままだ」と感じたままでいると、いろいろと不都合や苦労が伴う出来事が起きやすいといいますか、自分でそれを引き込んでしまうこともあるようですよ。

 

そう考えると、もちろんそこに様々な事情や葛藤はあると思いますし、そこに罪があるわけではないのですが

 

「私なりにちゃんと愛したいのだ」

 

という気持ちを自分に許すことが重要になってきます。

 

その気持ちで恋愛や夫婦関係を見れば、やっぱりやるべきことを中途半端にはしたくないと思うでしょうし、もし「愛してみたけどこの人はもう無理」と思うなら、悩むでしょうが比較的ラクに別の展開を考えられるようにもなるんでしょうね。

 

 

そもそも僕たちは誰かを愛しながら成長する側面があります。

 

愛するということも「失敗」をしながら成長している部分もあるわけですよね。

 

そう考えると、まぁ過去の自分を必要以上に恥じたり、完璧を求めるような意識は持たなくてもいいし、自分を罰する必要もないのでしょうね。

 

それよりも「私は誰を本気で大切に想っていたの?」という部分こそ、本当に大切な気持ちなのだろうと思うのです。

 

 

今回は以上です。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

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\この記事を書いた人/


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」

 

「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。

そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。

 

口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。

 

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