浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

今日は「失恋後、何故か不倫(既婚男性)との関係を持つようになった」という話。

 

前回に続き不倫をテーマにしたコラムです。またまたニッチな恋愛にまつわる話ですがよろしければどうぞ。

 

(今回も不倫がいいかどうかという話ではないので、その点予めご理解くださいね。)

 

 

○元カレを深く愛そうとした経験が導く不倫という関係

いいか悪いか別にして、不倫に至る動機というのは人によって様々だろうと僕は考えています。

 

特に、本来は恋愛や結婚に対して誠実な気持ちを持っていた人だからこそ、今、不倫という関係を持つに至ったケースもあり得ると思うのです。

 

例えば、失恋してすぐに「また恋愛したい」「好きな人がいる」と思えるとしたら、まだ恋愛関係であった時間が比較的短かった、もしくは失恋の傷がさほど深くない場合なのかもしれません。

 

しかし、例えば

 

同棲した時間があった
学生時代や20代前半から長く付き合っていた

結婚・婚約の話まで進んでいた(実際に婚約した場合も含む)

恋愛の期間は長くなくとも、自分として大恋愛であり「この人とずっと一緒に過ごすことになる」とコミットしていた

 

「それでも二人は別れることになった」といった場合は、なかなか失恋後すぐに「次の恋愛へ」とは思えませんよね。

 

だから『恋はしたいけれど、今はいい』と思われる方もたくさんいらっしゃるのです。

 

この「恋はしたい」けれど「今はいい」という微妙な心の隙間にフィットするものが既婚者との関係だった。

 

そんなケースも意外とあるのではないかと僕は思うんですよ。

 

 

○先のない関係が持つ心地よさ

いいか悪いか別にして、不倫って「先のない関係」といえますよね。

 

不倫という関係であれば彼と会える時間は制限されますしね。

 

それで寂しさを感じることもあるでしょうし、彼には帰るべき家・家庭があるわけですから、そこで嫉妬を感じることもあるでしょう。

 

しかし、その寂しさや嫉妬以上に「先を考えなくてもいい関係のメリット」が大きくなると、不倫という関係を選ぶ人が出てくるわけです。

 

特に「以前の恋愛で実際元カレにガチでコミットしていたのに・・・」といったダメージを抱えている方にとっては

 

「心から望んでいない関係だけれど、楽さを感じる状況」

 

と感じることがあるんですよね。

 

どこか今までのように「彼を愛しぬく」「どんなことがあっても離れない」と思わなくていいことが、逆に「無理のない私でいられる感覚」や「肩の力が抜けた状態」を作ることもあるんです。

 

また、不倫だからこその「お互いのあり方を変えなくても済む関係」が、なんだかんだ「癒やし」「リハビリ」のような作用をもたらす場合もあるんです。

 

人によっては

 

「こんなに心地よい関係があるなんて知らなかった。どうして今までの私はあんなに愛しぬくことや離れないことばかり意識していたのだろうか?」

 

と思うようにもなるようですね。(そうやって更にハマっていく人もいるのですが)

 

そこに既婚者男性の持つ包容力や「助けたいヒーロー願望」が入り込むと、更に「居心地の良さ」「こちらをちゃんと見てもらえている感じ」を感じる場合もあるわけですよね。

 

こうなると更に独身男性や結婚を考える関係を遠ざけてしまうこともあるようですね。

 

 

実際、カウンセリングの中で

 

「失恋後も独身の男性から言い寄られたことは何度もあった。しかし未来のことを考えると気持ちが沈んでしまい喜べなかった。好きになってくれることは嬉しいけれど、とても受け入れられないし、今の私に付き合わせることも申し訳なくて、お断りするしかなかった」

 

というお話も伺います。

 

いや、この手のご相談をいただくとよく伺う、といえるでしょうか。

 

仮に独身の方と付き合ったとしても、相手が結婚を考えはじめている様子が見えてくると、しんどくなってしまった、というお話も結構な確率で伺いますよ。

 

 

○私なりにコミットしたという事実がもたらす傷と切なさ

さて、こういったケースの不倫であるならば、その方が「恋愛にコミットできていない」「今の心地よい関係に溺れている」と捉えるよりは、「それぐらい過去の恋愛でコミットした経験があるのかもしれない」と解釈したほうがいいと僕は考えています。

 

また、過去の恋愛の状況やそれを取り巻く環境の影響も無視できないと思うんです。

 

人生の中で起きるすべての物事が、自分の気合と根性だけでなんとかなるわけではないですからね。

 

いくら強い覚悟を持っていても、気持ちがボキッと折れてしまう要因はそこかしこに転がっていると言えるんです。

 

例えば、元カレの気持ちが変わらなかったという事実だけでなく、元カレの置かれた状況、自分が置かれた状況、相手のご家族の事情や自分の家族の事情も、さまざまに関連してくるはずです。

 

そういった部分の理解をせず、全てその人の問題と捉えるのはちょっと行き過ぎている考え方だと僕は見ています。

 

(逆に全て自分以外の問題が理由だから何もしなくていいと考えるのも行き過ぎだと思いますけどね。)

 

 

また、なにより一度「元カレと一緒に」という覚悟を持ったけれど、それでも関係が終わってしまった事実はやはり重いわけです。

 

だからこそ、今からまた一から関係を始める気にはなれずにいるのかもしれません。

 

今から、とても親密で、未来を約束し、自分も覚悟して愛する関係を築くことを考えると、ググっと過去の傷が疼くこともあるでしょう。

 

だから、今は既婚者の彼という存在がというのはちょうどいい相手(都合のいい相手)となることも多いようです。

 

それぐらい「失恋・別れのダメージが大きい」と見ることができそうなんですけどね。

 

そんな「私なりにコミットしたという事実がもたらす傷と切なさ」に「なんとなく気づいている既婚男性の意識と優しさ」。

 

ここが噛み合っちゃえばお互いに求め合う関係になるだろうな、と思うんです。

 

そして、なかなか手放し難い関係にもなり得るだろうな、と。

 

 

○未来を選べる私になること

ただ、これからの長い将来を考えると「やはりこのまま一人で生きていくのは不安」と感じる方も少なくありません。

 

今の関係が一過性のものとして、いわば緊急避難先のようなものであればまだいいのでしょうが、それが続くのもまたしんどくなってきます。(不倫という事実の重み・責任もありますしね。)

 

とはいえ、また誰かを信じ、受け入れ、イチから関係を始めていくには、それ相当の覚悟がいるんですよね。

 

そして、そんな迷いや未来の不安がよぎったときに、カウンセリングというものにご興味を持たれご相談いただくのかもしれません。

 

実際にこのようなお声を伺うと、なんとも言えない切なさを感じつつも、しかしその方の根っこにある「愛する意思」を感じることになるわけですけど、まぁそれはそれとしておきましょう。

 

そもそも「これからどうするか」をお決めになるのは、クライエントさまご自身ですからね。

 

こちらから「あーしろ、こーしろ」とお伝えするのはこの時点では筋が違うわけでして。

 

そもそも、こういった話はその方の価値、あり方、尊厳に関わってくるような話でもあるので、何が正解って話ではないんだと思うのです。

 

 

ただ、僕はこうも思うのですよ。

 

「自分の愛情を丁寧に扱いたくとも扱えないことほど、切ないことはないのかもしれない」と。

 

でも、そうするしかない、と思う状況に陥ることもだって十分にありえることなんでしょう。

 

心の痛みというものはそういった作用をもたらすものであるわけですし。

 

だから、自分を信じましょう、未来のことは自分で決めましょうって言われても、それが苦しいし怖いと感じることだってあるでしょうしね。

 

 

だとしたら、それはきっと問題じゃないんです。

 

癒やされるべきテーマなんだと思うんですよ。

 

そこで僕がご提供できるものがあるとしたら、今は今として扱わせていただきながら、どこか「あなたが元カレを愛した事実はとても尊いことであった」と感じていただけるようなサポートになるでしょうかね。

 

いきなりド直球な話を書いていますけども(^^;

 

ゆっくり焦らず過去の事実を整理していくことで、ちゃんと未来や今の関係を選べるようにもなりますからね。

 

この「選ぶことができる自分に立ち戻る」ことがとても大切なんですよ、きっと。

 

どんなことでも「(どちらかしか)選べない」から苦しいわけですからね。

 

 

今日は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

\この記事を書いた人/


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区(&オンライン)担当」

 

「恋愛」「結婚」「夫婦」「子育て・家族」「自分自身(性格・生き方)」などを、あらゆる心理面からバランス良く分析し解決に導く「ちょっとだけ予約が取りにくい」人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションが評判で、20代〜40代のみなさんにリピーターが多い。

そも屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派かつ現場主義。

 

口癖は「しゃーないですよね」「どんなことにも事情があるよね」。

 

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