みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。

木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代大塚統子と共にお送りしております。

今週は、大野が担当させて頂きます。  

 

お月様  星 お月様  星

 

私達は誰でも、「親に愛されるための観念」をもっています。(※観念:こうでなければいけないという強い思い込みのこと)

たとえば「欲しいものを欲しいと言わないと愛される」「おとなしくしていると愛される」「勉強したくなくても勉強すると愛される」など。

そして、これはとても上手くいくんです。そうしていると親に「いい子だね」と言われるから。ですが、それを大人になっても守り続けている人が多いんです。

私にも、愛されるためには「何でも言うことを聞かなければいけない」という観念がありました。

なんでこんな観念を持ったのかと考えてみると、父親の口癖が思い浮かんできました。「親に口答えをするな」「俺がダメと言ったらダメなんだ「子供は親に従え」。

お父さんに愛されるためには、「お父さんの言うことは何でも聞かなければいけない」というかなり強固な思い込みがあったんです。そんな私が大人になり恋をするとどうなると思いますか?

若いころの私は恋愛体質だったので、いろいろな恋をしました。そして、人生のなかで結婚したいと思う男性が4人いたんです。

そろそろ結婚したいなと思う頃になると、彼氏を私の家につれていき、父に紹介するわけですよ。「この人とお付き合いしています。この人と結婚したいと思っているんです」って。

一人めの彼氏を連れて行ったとき、彼氏が帰った後に父はこう言いました。
「ろくな仕事もしていねぇし、気に入らねぇな」

たしかに当時の彼はまだ専門学校に行っている人でバイトしかしていなかったし、遠距離恋愛だったんですよね。その後、なんか急にうまくいかなくなっちゃって結局半年後に別れることになりました。

つぎ、二人めの彼氏を連れていったときは、父はこう言いました。
「若けぇな、大丈夫か?」

たしかに私も彼も25歳ぐらいでした。お互いにまだ駆け出しの美容師だった頃で、さほど収入があった頃でもなかったんですよね。その後、何年かお付き合いはしたけれども、やはりうまくいかなくなって別れることになりました。

つぎ、三人めの彼氏を連れて行ったときには、父はこう言いました。
「頼りねぇなぁ。お前苦労するぞ」

たしかに、この彼は仕事が続かなくて転職ばかりしていたんですよね。なんか急に彼のことがイヤになっちゃって、そのあとすぐに別れることになりました。

そして、四人め。私が34歳のころですね。私の夫となる人を連れて行ったときはこう言いました。
「なんだ、こいつ。酒飲まねぇのか。つまんねぇな」

私の夫となる人は真面目で優しくて温厚で仕事もちゃんとしているし、今までお付き合いしてきたタイプの男性とはちょっと違ったんですよ。私にとっては「この人しかいない」と思える相手だったんですね。

その人を連れていったときにも、「なんだ、こいつ。酒飲まねぇのか。男は酒ぐらい飲まなきゃ、つまんねぇや。」うちの父は酒飲みなのでそう言ったのだと思いますが、34歳にして私はようやく気が付いたんです。

「あ!私はお父さんの気に入る人じゃないと、結婚しちゃいけないと思っているんだ。自分の結婚なのに、自分の意志で決めてはいけないと思っているんだ」と。

そもそも「愛されるためには何でも言うことを聞かなければいけない」という観念のままで恋愛もしてきたので、何をされても耐え忍ぶ恋愛ばかりになっていたんです。

でも、私の夫になる人は、ひじょうにやさしい人だった。私にとっては、今まで出会ったことのないようなタイプの誠実な男性だったんです。

その人を連れていってダメということは誰を連れて行ってもダメということなんだろなと、ようやく気が付いたんです。

私は父親に愛されたいばかりに、「お父さんの言うことは絶対だ」という心の鎖で自分をがんじがらめにしていたので、お父さんに反対されると急に熱が冷めて別れるということをくり返していました。

なぜそれに気がついたかというと、当時心理学の本を読み漁っていた頃で、なんとなくわかり始めていたんです。「私はどうも親の望む人生を生きようとしていて、自分の人生を生きようとしていないな」と。

だからね、ようやく父にこう言ったんです。「お父さんは気に入らないかもしれないけれども、私はこの人がいいんだよね」と。

父はいい顔はしませんでした。機嫌の悪い顔で「好きにしろ」と言っただけ。もう大人になったのだから自分で決めていいのに、子供頃からの観念をずっと使い続けてきたのは私でした。

心理学にはこんな格言もあります。「親のために結婚すると、自分のために離婚をする」。ようやく私は、自分のために結婚しようと思えたのです。そして今も幸せですよ。

皆さんはどうですか?どこかで親のための人生、親のための恋愛になっていないでしょうか?良かったら参考にしてくださいませ。

 

 

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