浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

2021年最初の記事は「本当の自分を取り戻す」というコラムです。よろしければどうぞ。

 

 

 

例えばこんなケース

「昔、結婚を本気で考えた彼がいました。この人と結婚するんだって自分でも覚悟していたんです。

 

でも、その彼に『結婚は考えられない。君の気持ちが重い』って言われて別れました。

 

その当時は辛かったし、長く悩みましたよ。けど、もう数年前のことですし、今はもう自分の中で決着がついているって思うんです。

 

彼が好きって気持ちは、もうないって言い切れます。

 

でも、あの彼と別れてからずっといい恋愛ができていないし、長続きしないんです。

 

彼が遊び人だったり、そもそも結婚は考えられないっていう人もいたし、短い時間で終わった関係もたくさん。

 

私らしくないなって思いながらも付き合った人もいます。

 

こうなっちゃったのもやっぱり別れの影響があるんでしょうか?それとも・・・。」

 

 

さてはて、過去の失恋が影響して、それからなんだか幸せな恋愛の波にのれないというお話はメジャーなご相談といえます。

 

しかし、そのお悩みの根っこ、心のあり方は実には様々です。

 

シンプルに「元カレ」という存在に執着しているパターンや、あのときの「恋」の感覚に執着しているパターンのように、いわばロマンスに執着しているケースもありますよ。

 

この場合はどこかで「私にはあんなロマンスは二度と手に入らないかも」と思っているパターンなんですよね。

 

それほどまでに壮大なロマンスだったってことなんでしょう。

 

実際、このようなロマンスへの執着から、男性に求める理想が高くなったり、とりあえず付き合っておけばロマンスは手に入るかもと思って、相手より「恋愛することを優先」してきましたって方のお話を伺うこともありますね。

 

この場合は「ロマンスは二度と来ないんじゃないか」という思いを手放すために、なぜそう感じるんだろうって部分から癒やしを始めることが多いんですね。

 

 

ただ、この「ロマンスへの執着」という話ではどうにも次に進めず、過去の彼の手放しを進めても恋愛ができなくなっちゃってるってケースが存在するのです。

 

ココからが今日の本題。

 

「この人と結婚するんだって自分でも覚悟していたんです」

 

この言葉が意味するハートブレイクがあまりに大きく影響しているケースですね。

 

 

 

愛する覚悟がもたらしたもの

覚悟って言葉はそんな簡単に使われるものじゃないよね、って僕は思うんです。

 

「きっと彼と結婚するんだろうって思っていたんですけど」って言葉ならよく聞きますけど、「私も彼と結婚するって覚悟してた」って言葉は、そうそう伺わない言葉でもあります(遠慮してそう言わない方も多いですし、その場合は僕が聞き返すこともあるんですけどね)。

 

この覚悟が元カレの言葉、態度によって打ち砕かれちゃっている場合、これは当のご本人が自覚されている以上に引きずるものかもしれませんよ。

 

よく伺う例は「君の気持ちが重い」「その気持ちには答えられないし」「僕は本気になれない」「やっぱり無理だ」なんて男性の言葉でしょうかね。

 

この言葉が女性の「覚悟」を打ち砕いちゃってる状態。

 

これによって、いわば茫然自失状態になっておられる方が少なくないんですね。

 

自分の存在自体を「それじゃダメなのよ」って強く感じちゃっている状態とも言えます。

 

だから、まるで自分の心がぽっかり空洞になったような感覚がしたり、ぶっとい棘が刺さったままのような感覚がしたり。

 

今まで信じていた自分の愛情や覚悟に疑いが入り込んでしまうんです。

 

 

そもそも「この人とずっとそばにいる」「結婚する」覚悟って、相当な気持ちであることが少なくないもの。

 

それは男女問わずですけどね。

 

かつ、僕が知る限り、女性が覚悟をするという場合、「相手のことを受け入れる(すべて受容して愛する)」まで決めている場合が少なくないようですよ。

 

それを「愛」と呼ばずになんと呼ぶのでしょうか。

 

それこそ身も心も、自分の未来をもかけた覚悟だったからこそ、「それじゃダメ」「それが重い」「それでは本気になれない」なんてカタチで跳ね返されたとしたら、自分の中核にある大切な感覚、それこそ自尊心や愛したいという思い自体に確信を感じられなくなっちゃうことも有り得る話だと思うのです。

 

人によっては「私という存在に意味を感じなくなってしまった」と感じていても不思議ではないぐらいだと僕は思っています。

 

だから、いくら元カレへの感情を整理してもなかなか次の恋愛に進めないんです。

 

自分が確信を持って相手を愛し、受け入れ、覚悟して向き合うことの許可が出ないから。

 

いわば「自分が中途半端な感覚」のまんま付き合い続けることが辛くなっちゃうから、なんですよ。

 

だから、新しい恋に進んでも気持ちが楽になるのは出会ったころの一瞬で、それからは付き合うことで相手に申し訳ないって感じたり、本気で向き合えない恋愛に価値を感じられなくて自分から別れてばかり、なんてことも起きるんです。

 

これ、ホント超絶切ない話なんですよ。

 

その方の中に愛がないわけじゃないから。

 

ただ、そこに存在する痛みや自分への疑い(不安)は、いわゆる失恋の痛みというレベルを超えてしまっている場合が少なくないんですよね。

 

かつ、このた痛みや不安は、普段は気づかない、感じないように心の奥不覚に沈められてしまうものなんです。自覚なきレベルまで抑圧されることが多いってことなんですけど。日常の中でボンボン感じていられるような気持ちじゃないですからね。

 

 

 

 

「私の覚悟って尊いもの」だと思えるように

僕はこういった経験をした方に「自信を持てばいい」とか「自分を好きになろう」なんて話はあまりいたしません。

 

カウンセリングを何度も続けていった結果、そういったお話になることはありますけどね。

 

なぜなら、そこにある覚悟ってのは「自分を好きになる」なんて言葉で取り戻せるようなものじゃないだろう、と僕は思うからです。

 

覚悟が意味する「愛する」「与える」ってそれぐらいに大きなモノ、大切なものではないでしょうか。

 

しかし、失恋を通じて感じた痛みや元カレから飛んできた言葉の影響で、その覚悟の価値を感じ取れない状態を作っていることが多いように思うのです。

 

だからこそ、自分を取り戻すために頑張る方向ではなく、丁寧に自分を見つめてもう一度受け入れるプロセスをご提案させてもらうことが多いんです。

 

 

もちろん過去の恋愛では、元カレにNOを突きつけられて傷ついて何もできなかったのかもしれないし、元カレの言葉を聞いて自分から愛することを止めたのかもしれないし、自分から諦めたのかもしれない。

 

でも、それは大切な覚悟があったからこそ、そうするしかなかったんじゃないのかな?という見方があってもいいと僕は思うのです。

 

愛することも頑張ることも「覚悟していたんなら貫きなさいよ」という考え方も確かにあろうかと思いますし、それも間違っちゃいない考え方なんでしょうけども、それはどこか男性性的な発想のような気がしていて、僕はしっくりこないのです。

 

今回取り上げている「覚悟」が意味すること、つまり「愛する」「受け入れる」「包み込む」といった要素は女性性的要素であって、その部分の気持ち、感覚ってとても繊細で柔らかいものだと認識しています。

 

だから、その大切な感覚を相手に拒絶されれば、激しく痛むことも、強い無力感や自分の価値のなさ、時には自分への深い失望を感じることがあっても不思議ではないのでしょう。

 

そこでどれだけの不安と辛さを抱えるのだろうか、と想像できないでしょうか。

 

もしこうなっちゃったら、もう自分の愛をアテににすることも、愛する気持ちを前に押し出すことも難しくなってしまうものではないでしょうか。

 

 

だから、僕からこんなふうにお伝えすることが少なくないんです。

 

「その覚悟って間違ってないですよね。そこにはとても素晴らしい価値がありますよね。」

 

このようにクライエントさん自身でも語りかけてくださいね、ってお願いしています。もちろん無理のない程度から、です。

 

 

恋愛というものは相互作用でできています。どちらか一方の気持ちだけでうまくいくものではないものです。

 

だとしたら、相手にNOと言われた自分の愛情や覚悟が間違っていると決まるわけでもないのでしょう。

 

自分が自分の覚悟、愛情をどう見るか、どう扱うか。

 

それはもう一度、温かく柔らかな自分を取り戻すための大切なプロセスですよ。

 

とはいえ、一発で決まるような癒やしはここにはないような気がします。丁寧に何度も見つめ直していくうちに、自分の覚悟(愛情)には価値があったとじわっと感じていけるようになる事が多いんです。

 

 

なぜならば・・・繰り返しになりますけど、もう一度書きます。

 

「覚悟って言葉はそんな簡単に使われるものじゃない」からです。

 

覚悟した分だけ、どうしても痛みは大きくなってしまいます。愛する気持ちや純粋さが強ければ強いほど、傷心も大きくなってしまうものでしょう。だから、その後は自分らしくいられなくなってしまうことも多くて、純粋さや覚悟のない私と出会ってしまうこともあるのでしょう。

 

ただ、覚悟したことを恥にしたり、隠す必要って、本当はないんじゃないでしょうか。

 

あなたの素晴らしさや大切な気持ちがあるのなら、もう一度丁寧に受け止めてみてはいかがでしょうか。

 

もう一度、覚悟した自分を誇れる自分になってみてもいいのかもしれません。

 

今すぐそう思えなくてもいいんです。

 

時間をかけて、丁寧に自分を見つめ直し、受け止め直すことこそ、本来の自分に立ち戻るプロセスではないでしょうか。

 

少なくとも僕はこの視点から皆さんのお気持ちを受け止めさせていただこうと思っています。

 

 

今日は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

「恋愛」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションは目からウロコと評され、なりたい自分になれると人気。屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。20代〜40代のみなさんにリピーターが多い、年間約400件の個人面談を行う、ちょっとだけ予約が取りにくいカウンセラー。

 

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