浅野

 

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもありがとうございます。

 

さて、今日のコラムは「最愛の人を求めているけれど、なぜか相手が去っていく」というご相談に対する一つの見立てをまとめてみます。よろしければどうぞ。

 

 

○最愛の人と出会えないというご相談

「婚活中なんですけど、なかなかいい出会いがなくて。」

「離婚して1年。そろそろ新しいパートナーをと思ってお付き合いするんですけど長続きしません。」

「いつも異性と出会うところまではいくのですが、何故か相手が去っていってしまいます。」

 

このようなご相談があります。なぜか僕のもとにはたくさんお寄せいただいている気がします。

 

「なぜこうなってしまうのでしょうか?」という疑問とともに、ですね。

 

もちろんカウンセリングではその切ない、やるせないお気持ちを伺うところから始まっていくわけですし、このような感情表現のプロセスが自分を見つめ直し、心理を理解し先に進むために超重要なものなんですが、それは実際のカウンセリングでの話。

 

今日は理屈っぽいですけど「なぜ最愛の人と出会えないのか」の心理的な理由についてお話です。

 

 

「最愛の人と出会えないのは、私に自信がないからでしょうか?」というお声を伺うことは稀ではありませんが、うーん、たしかにそれってあたっていると僕は思います。

 

自信がないから、積極的に行動できなかったり、与えることに躊躇したり、相手を承認することができないって考えるなら、たしかに筋が通っているな、と思うのです。

 

また「自己評価(自己肯定感)が低いから」という理由も、たしかに最愛の人と出会えない理由になりえます。

 

だから、このようなお声を伺うたびに「思っていらっしゃることはきっと間違いじゃないのだろうな」と僕は思うのです。

 

が、そのお声をじっくり伺い分析していくと、なんだか違和感を感じることも少なくないんです。

 

 

 

○大人であればあるほど、もらいっぱなしに抵抗感を感じるもの

 

いいかどうかは別にして、大人になればなるほど、もらいっぱなしって状態を避けたいものではないでしょうか。

 

いわば、「何もさせてもらえない状態」ってことなんですけどね。

 

例えば最愛の人がいれば、その人のことを喜ばせたいと思う人って少なくないんじゃないでしょうか。もちろんストレスや痛みが溜まっていれば「いい加減に報われたい」という気持ちから「誰かに愛してほしい」とだけ思うこともあるでしょう。

 

が、自分のことを気に入ってくれたり、愛そうとしてくれる人がいるとしたら、自分からお返ししたいし、何もさせてもらえないとしたらショボンとしてしまうんじゃないでしょうか。

 

僕の学ぶ心理学では、人は自分から何もできない、させてもらえないような状況に居続けると、無価値感(自分には価値がない)や劣等感を感じやすくなるといいます。イメージとしては「卑屈さ」を感じやすくなる、って感じですね。

 

それぐらい、自分が何もできないことを僕たちは恐れるし、何もできない自分をそれでいいやん、とは思い難いもの。できれば「愛せる」「与えられる」「頑張れる」自分でいたいものなんでしょう。

 

たとえ「もういい加減、最愛の人と出会って私を愛してもらいたい」という気持ちがあったとしても、その気持ちの下には「愛する人のお役に立ちたい」という気持ちが隠れていることが多いものですよ。

 

そもそも多くの方が「好きなものは大切にする」でしょうし、そうしたいはず。愛するってことはそういうことじゃないでしょうか。

 

だからこそ、「私は最愛の人の役に立ちたい・喜びでありたい」という気持ちが満たされないときに、「自信がない」「自分って何なんだろう」と考えてしまうことが多いのです。

 

が、特に恋愛のお話を伺うと「愛される魅力がない私」=「自信がない私」と理解されている方に結構な確率で出会うのです。

 

もし、こう考えているとしたら、おそらく「自分の魅力アップ」を目指されることになろうかと思いますし、魅力アップが間違った手法だとも思わないのですが、その魅力は何のために使われるものなんでしょうね?という部分が僕は気になるんですよね。

 

これが僕の感じる違和感の正体です。

 

その魅力が自分が愛されるために使われるより、「愛するため、相手をいい気分にさせるため」となっているなら、きっと自分を誇らしく思えるものなんでしょうね。

 

それこそ自信を感じられるのではないでしょうか。

 

しかし、この魅力を「愛されない」という自分を覆い隠すものとして使うとしたら、さてどんな気分になるでしょうね。

 

 

 

○どんなことも「誰かの喜び」につながっているのだとしたら

だから、「最愛の人と出会えない」というご相談の多くは「私って最愛の人の喜びになれるんでしょうか」というご質問だと僕は思っているのです。

 

そして、僕はいつもこうお答えしています。

 

「おそらくポテンシャルとしては問題ないことなんですよ、僕が言うのもなんですけど。テーマがあるとしたら、「私は誰かの喜びになれない」という経験がもたらした、挫折感、失望感などが強すぎて、自分を信じられなくなっていることではないでしょうか。だからそのあたりをチョチョイと癒やすと、また気分も変わってくると思いますよ。」

 

そして

 

「あなたがなりたい!と願いつづけることができるなら、きっとなれますよ」

 

 

「自分は愛する人の喜びになれないんじゃないか、なにもできないんじゃないか」

 

大人なみなさんがもしそう思うなら、きっと多くの方は、最愛の人にこう思うのではないかな〜と僕は想像しています。

 

「私のことを愛しても、ちゃんとお返しできないかもしれないよ」

 

そう思えば、相手をつい遠ざけたり、こっちに来ちゃダメだよと思ったり、自分の内面を知られることが怖くなっちゃうのではないでしょうか。

 

この心理が「最愛の人と出会えない」という現実を作っていることが多いように僕は思っています。

 

そして、どこかで「欲張りかな」と思いつつも、「お返しできない」「上手に愛してあげられない」と思ってる自分を、最愛の人に許して、受け止めて欲しいという依存心を感じることもあるのではないでしょうか。

 

ただ、僕はあまりそういった気持ちにフォーカスしないカウンセラーです。そりゃそう思いますよね、と僕なりに受け止めさせていただきますけど、その先の話はあまり扱いませんよ。

 

僕はこう考えているのです。

 

最愛の人に出会えないと悩まれている方は、「最も自分が愛する人を喜ばせられない自分を嘆いているのだ」と。

 

だから、あなたから自分を愛する人を拒絶してしまうのではないでしょうか。切ない気持ちとともに。

 

だとしたら、あなたは「最愛の人を喜ばせられる私でありたい」と願われている方なのではないでしょうか、と。

 

 

つまり「愛されない」は「私はあなたにちゃんとお返しできないよ、ごめん」という罪悪感なのだろうと僕は思うのです。

 

そして、その罪悪感を感じているから「自信がない」、すなわち「こんなだめな自分を愛してもらえるのでしょうか」と不安に思うわけですよ。

 

 

でもね、僕はこう思うのです。

 

その罪悪感、本当にあなたのふさわしいの?って。

 

そんな視点でカウンセリングをさせてもらってます。

 

僕にはそうは見えないですよ。あなたは最愛の人の愛情をただで貰っちゃ申し訳ないと思うような、愛したい人で、対等な関係を望んでいる人ってことでしょ。

 

でもあなたは「お返しできないよ」って感じている。申し訳ないよって感じている。

 

だとしたら、それはなぜなんでしょうね。

 

「さて、そのあなたの誤解、一緒に解いていきます?どうします?」

 

そこから「素晴らしいあなた」と出会っていただくプロセスがはじまるんです(もちろんクライエント様のご同意の上ですけど。)

 

このプロセスを進むことで「あぁ私って相手をこんなに喜ばせたいって思っていたんだ」という素晴らしい自分と出会うことができるんですよね。

 

だから、最愛の人と出会えないと悩まれている方はぜひこう考えていただくといいのではないでしょうか。

 

私は最愛の人に何を与え、喜ばせたい人なんだろう?と。

 

そこにこそあなたの個性、愛し方、オリジナリティがあると僕は思うんですよね。

 

 

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

「恋愛」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションは目からウロコと評され、なりたい自分になれると人気。屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。20代〜40代のみなさんにリピーターが多い、年間約400件の個人面談を行う、ちょっとだけ予約が取りにくいカウンセラー。

 

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