お願いを聞いてくれない彼に振り回されて大変です

カウンセリングサービス・心理カウンセラー浅野寿和です。

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それでは今日のコラムです。よろしければお付き合いください。

※今日は彼との関わりの中で気持ちが落ち着かず大変だ、という方向けのコラムです。

お願いを聞いてくれない彼に振り回されて大変です、というご相談。

「どうして彼は私のお願いを聞いてくれないんでしょうか」という趣旨のご相談をいただくことがあります。

例えば、「具体的なお願いをしても、いつも彼にお願いしておいたことを彼は聞いてくれません」「彼は私の気持ちをちゃんと聞いてくれていないような気がします」といった話もあれば、「好きだとは言ってくれるけど具体的な行動が伴わない」といった話もあります。

このような彼の言動に不安を掻き立てられて大変です、というご相談ですね。

そんなとき、僕は次のお話をすることが多いでしょうか。

「相手がお願いを聞いてくれない」「主体的に行動しない」＝「嫌い」「好きじゃない」とは限りませんよ。

つまり、好きという気持ちがあっても行動しない人はいますよ、と。

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「お願いを聞いてくれない」という行為がいいかどうかは別にして、これは一つの依存心の現れ、と考えられるのです。

僕たちの多くは、「誰かに頼りたい」という依存心を持っています。

人によっては、今まで誰も自分の依存心を満たしてくれなかったという経験と失望から、「もうだれにも頼らない」という自立的な考え方をしている人もいますね。

どちらにしても「自分はだれかに頼らないと生きていけない」という信念がある場合が多いのです。

すると、その依存心が「自分はいかになにもできないか」という表現につながることがあるわけです。不思議なんですけど、自分から「自分は何もできませんよ」と表現しちゃうんですよね。それが「パートナーに望まれていることに応えられない」という態度になることがあるんですよ。

もちろんそういった態度を見せられて、更に愛してあげようとはなかなか思えないものかもしれません。

ただ、少なくとも「彼がお願いを聞いてくれないってことは好きじゃないってことですよね」というご相談の「好きじゃないってこと」は女性側の不安から出たものの見方であることもありえますよ。

その感じ方、物の見方が悪いわけではないのですが、しかしそれが気持ちの揺れや不安を大きくしてしまい、どうにも落ち着かない状況を作っていることがあるというわけです。

もちろんそうなってしまうことも事情があることなのですけどね。

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僕のもとにご相談に来てくださる女性の多くが「彼を愛したい、支えたい」と思われて、彼のためにと頑張っておられる方が多いですよ。

そこで、彼になにかをお願いしたとき、特に普段は人に頼らないタイプの女性が勇気を出して彼にお願いした場合ならなおさらに、スルーされたとしたら、さすがに「どういうことよ」と思いますよね。強い不安を感じても不思議ではないと僕は思うんです。

更に、彼が普段はしっかりしている人、職場では社交的な人だった場合、多くの女性は困惑されると思うのです。

まさか彼の行動が「甘えたい欲求」だったなんて、理解できないことのほうが多いのではないでしょうか。

だから、つい「やっぱり私のことを愛していないのだ」だと解釈し、ものすごく切ない思いを抱えちゃうこともあると思うんですね。

特に、まだ彼のことが好きでいる場合なら、「どうして彼は私の気持ちを見てくれないのだろう」と不安になり、更に相手に関わりを求めたくなる気持ちや、不安を消してほしいといった強い欲求を感じることもあるんですよね。

その結果、苦しい気持ちを感じていくこともまた辛いことですよね。

でも、もし彼のお願いを聞いてくれない態度が依存の表現だとしたら、彼の態度の問題＝女性側の問題とはちょっと違うぞ、ということになります。（彼がどんなことを女性に話すかは別にして。）

この考え方を用いることで、少なからず自分自身を疑う気持ちを抑えることができる場合も実際にあるんですよね。

もちろん拒絶も甘えもなかなか歓迎されにくいものかもしれませんが、この違いが分かったことで「まだ不安は残っているけれど、彼の言動に振り回されることも少なくなった」というお声をカウンセリングの初期段階で伺うこともあるんです。

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「愛の対極は無関心」という話があるぐらい、誰しも自分からのアプローチに無反応を返されると不安になりますね。僕も無関心な態度ばかり取ることは、そこにも事情があるとしても、あまり歓迎できることではないな、と思っています。

ただ、彼の態度は、拒絶なのか、それとも甘えなのかは、ちょっと見極めて見てもいい場合もあるということです。少なからず不安の中で「彼はどう思っているのだろう」と疑心暗鬼になるよりは、気持ちが落ち着く可能性がありますよ。

なお、おそらく甘えだった場合、彼の態度がどうであれ関わり合いは残ることが多いでしょうか。

今日のこの話は一時的な「感情の消化剤」のようなものですが、もし彼との関わりで不安が強くなったときに、この考え方を思い出していただくことで、少しでも不安を和らげることができますようにと願いつつ、今日のコラムを終えたい思います。

今日は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

【この記事を書いた人】

心理カウンセラー浅野寿和（あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

「恋愛」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションは目からウロコと評され、なりたい自分になれると人気。屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。２０代〜４０代のみなさんにリピーターが多い、年間約400件の個人面談を行う、ちょっとだけ予約が取りにくいカウンセラー。

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