浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

今月は東京からはじまって、大阪→福岡→東京→大阪とぐるぐるっと出張が続くんです。旅行が好きな性分なので楽しくて仕方ない毎日です。

 

移動時間を楽しむためにあれこれアイテムを揃えている最中で、最近はiPadで読書することが増えました。なかなか快適なんですよね。ま、読書と言っても雑誌も多いですけどね。

 

それでは今日のコラムです、よろしければお付き合いください。

 

 

たとえばこんなケース。

 

「彼との結婚に迷いがあってご相談に来たんです。これか一緒にやっていけるかに不安があります。

 

彼はとても素敵な人です。私との関係も大切に考えてくれています。そして仕事も大切にしていて、毎日遅くまで残業して頑張っています。

 

ただときどき『辛くないの?』って思っちゃうんです。

 

彼に聞いても「大丈夫」って言います。そこは尊敬している部分ではあるんです。

 

ただ、このままの関係がずっと続くと思うと、恋愛なら続けていけるとしても、結婚となるとどうなんだろうと考えてしまうんです。

 

彼といるとどこか息苦しさのようなものを感じて、それが消えないんです。私が結婚に対して不安なのか、愛する自信がないと感じているのでしょうか。」

 

 

◇愛が循環しなくなると、無力感が生まれる

 

さて、このようなご相談をいただくと、「二人の間に愛の循環がなくなってるのかなー」と僕は考える事が多いですね。

 

ポイントは、お互いの愛がないわけではなく、愛が循環していない、という部分です。

 

彼女が「彼のお役に立てている、彼を喜ばせている」という実感が薄くなっているようなんですね。

 

つまり、毎日頑張る彼を前に、彼女が無力感を感じ始めていて、「自分は相手の喜びになっている・お役に立てている」という感覚を感じ取れずに、喜びを感じられなくなっている様子が伺えます。

 

 

おそらく毎日頑張る彼はとても素晴らしい人なのでしょうね。

 

しかし、彼のお役に立ちたいと願う彼女もきっと素晴らしい人なんですよね。彼のお邪魔にならないように、彼の意思を尊重したい、と願っている様子。

 

ただ、毎日頑張って疲れている彼を理解できるけれど、このまま関係を続けると、自分が何かしらの我慢を続けるようで辛い、となんとなく予感している感じなんでしょうね。

 

なにより毎日頑張っている人を前にして「あなたといると息苦しいよ」とはなかなか言えないものかもしれません。

 

誰しもパートナーに負担をかけたくないですし、好きな相手のことを十分に愛せないと認めることも辛いですしね。

 

だからいつか気づいてくれないかな、という思いを抱えつつ見守っている方も多いですね。

 

 

これ、一生懸命愛する・頑張る人同士だからこそ生まれるパートナーシップの罠の一つです。

 

頑張ることは素晴らしいことですが、パートナーの気持ちを受け取らないでいると、相手が無力感を抱え始める、という罠です。

 

もちろん与えている側、頑張っている側に悪意なんてないでしょうが、この状態が固定化すると、相手は何もできないと感じてしまうわけです。

 

それほどまでに「愛せないこと」の方が辛い、ということなんですね。

 

「自分は本当に相手のためになっているのだろうか」という不安を「どちらが引き受けるんだ」という深層心理の競争が起きちゃうんですよね。

 

誰も「自分は無力だ」とは感じたくないですよね。だから、全く悪気がないまま「役に立つ立場」つまり、与える立場に立ち続けようとすることが起きるんです。

 

 

◇いい悪いを超えたコミュニケーションを

 

このようなケースでは、「ちゃんとコミュニケーションしてみてもいいかもしれませんね」とご提案をさせていただくことが多いです。

 

言いたいことを溜め込んだまま前には進めないですよね、と。

 

しかし、パートナーが嫌がるようなことをいいたくないという方たくさんいらっしゃるわけです。

 

 

そんなときは、どちらかに勝ち負けがつくような言い方をするのではなくて、お互いの思いを尊重し合いながら、どちらも悪くないというスタンスで話し合うといいんですね。

 

お互いに相手を大切に思う気持ちがあるのは間違いないでしょうから、そもそもどちらも悪くないわけです。

 

いい悪いという価値観を超えて、素直に「私もあなたのためになりたいんだよ」といったな話をすると、そんなに悪い反応にはならないことも多いものですよ。(※超自立の男性は人の思いを受け取らない傾向が強いので別件になりますけども。)

 

あまりに自分の気持ちを我慢してしまうと不満もたまりますし、そこで我慢しすぎると被害者意識が生まれることもあって、こうなると相手の行動がいちいち気にいらなくなるので、ついついケンカになってしまうこともありますね。

 

ま、本音を伝えようとすると若干恥ずかしいですけど、ケンカしたり、自分が傷つくよりは随分良い選択だと僕は思います。

 

 

ただ稀に、「あなたのために立ちたいんだよ」というと、急に彼が受け取らない、どこか被害者っぽい発言をする場合がありますね。

 

「じゃなに?僕の頑張りが足りないっていうの?」なんてふうに。

 

この場合は彼の不安が強いわけです。こういった男性ほど「自分は足りないんじゃないか」といった思いを隠し持っている事が多いですね。

 

そんなときは「いつもありがとう」といった、感謝を伝えてからの方がいいでしょうね。

 

 

今日はどうしてこういった内容のコラムを書いたのか、といいますと、実はこの逆のパターン「私は彼のためにと頑張っていただけなのに、彼との関係がなぜかうまくいかなくなった」というお話が増えているからです。

 

ただ、女性が頑張りすぎてしまい、彼との関係がうまくいかないケースについて書くと、若干わかりにくいかな?と思ったので、あえてその逆のケースを参考にさせてもらったのです。

 

そんなお声を届けてくださる皆さんは、彼のために何だってしてあげたいんです!という強い気持ちを伺うこともしばしばです。

 

ただ、自分から与えること・頑張ることだけにこだわると、相手はあなたの役に立てないと感じ始めるかもしれない、という視点も持ってみてくださいね、と僕からお願いすることも結構ありますよ。

 

あんまりに頑張りすぎたがゆえに相手が無力感を感じちゃって、急にパートナーが依存的な態度になったり、連絡が途絶えちゃったというケース、実際にありますからね。

 

特に頑張ること・相手に与えることは「良いこと」と認識されることが多いので、なかなか二人の気持ちのバランスが崩れる理由としては理解されないことも多いんです。

 

また、いつも頑張っている人ほど「自分の頑張りが足りないのではないか」という不安や疑いを感じている場合もあって、頑張っていないとパートナーに愛想を尽かされるのではないか?と考える方も多いんです。

 

そんなときはどうしてそんなに不安になっちゃうの?という部分を見つめていったり、もっともっと自分を受け入れたり、認めていくとき、といえますね。

 

そして「自分に向けられたパートナーの思い」への感度を高め、ありがとうと受け取ることも幸せになる秘訣のひとつ、といえるのですよね。

 

それは相手の愛情をとても価値のあるものだよ、と伝えることと同じ意味があります。

 

なので僕たちの心理学では「受け取ることも与えること(の女性性的側面)」なんて表現をすることがあるのです。

 

 

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

40代・男性・既婚。

屈託のない語り口と、明快な分析は目からウロコと評され、「話すと元気になる・安心できる」カウンセリングが特徴。「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。東京・大阪では2ヶ月先まで予約が取れないカウンセラーで高いリピーター率を誇る。

年間約400件の個人面談を行い、総臨床件数は6000件を超える。

 


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