浅野
カウンセリングサービス浅野寿和です。いつもありがとうございます。

さて、今日はカウンセリングだけでなく取材などでも何度もご質問をいただく

 

「男性が彼女(妻)に魅力を感じなくなった」

 

というケースについてのコラムです。

「妻に女性を感じない」「彼女と関係を持つことに積極的になれなくなった」といった話がありますが、ではどうしてこういった状態になるのでしょうか。

今日の話はあくまで一つの考え方ですが、僕の臨床経験から、このあたりの話について少しまとめてみようと思います。

よろしければどうぞ。

 

◇彼女(妻)に魅力を感じなくなる理由とは

長く付き合っている恋愛や、同棲生活、もちろん結婚生活もそうですが、こういった関係性の中では「いつもそばにいること」が当たり前になります。

 

いつも顔を合わせていれば、お互いに慣れるし、相手のいい部分もそうではない部分も見えるから、次第に出会った頃のような魅力を感じなくなるもの、という考え方もありますね。

いわゆる男女としての愛情がなくなった、というお話です。

確かにお互いを愛せなくなっているなら、相手に異性の魅力を感じるわけではないですよね。

ただ、いつもそばにいても愛し合っているカップルも実際にいます。

そして、お互いのことを大切に思っていないだけど、異性としての魅力を感じなくなったな・・・というケースも存在します。

では、どうしてこのような「異性を魅力的に見られない状態」が起きるのでしょうか。

一言で言うと「二人の間にいい意味での男女の緊張感がなくなった」ときに男女の感覚って失われやすい、と僕は考えているんですね。

 

◇緊張感がなくなった最も分かりやすいケース

それこそ、いつも彼女の前で半裸で過ごす、休日はいつも部屋着のままダラダラしている。(女性の場合なら、彼の前でムダ毛処理・・・とかね)

これが悪いことと僕は言い切れないと思いますし、実際に彼や彼女が目の前でこのような行動をしても「確かにやだけど・・・でもそんなに気にしないよ」という人もいるかもしれませんしね。

お互いに「独身時代の生活スタイル」を見せていると言えるのかもしれませんし、それこそ今までの自分のやり方といえるのでしょう。

ただこれ・・・

 

「相手に興味を持った上での行動」ではなさそうですよね。

少なくとも「彼、かっこいいな」「彼女、かわいいな」などと相手の魅力を感じるには、「自分が相手を好きかどうか」以上に、「自分が相手を見ること」が必要ですよね。

 

相手に意識を向けないまま、相手の魅力なんて分かりっこないですから。

つまり、相手に興味を持っていない時間が長いということは、それだけで男女の緊張感が失われやすいといえます。

いくら二人の仲が良くても、男と女としての緊張感が失われてしまえば「異性としての魅力」も感じられなくなっていくこともある、ということですね。


この場合、少しだけ与える意識を持つ・・・たとえば、彼に素敵な私を見せる、彼女にかっこいい自分を見せる、といった意識を、今以上に、しかし無理のない程度で持ってみることなんです。

「まぁいいか〜」ではなく、自分をもっと好きになったり、肯定感を高めたり、なにかにチャレンジしてみたり、自分自身にいい緊張感を与えることで、パートナーが魅力的に見えてくることもありますよ、というお話ですね。

 

◇お互いに依存を引き出し合っている関係ではないだろうか

愛しているから相手の依存を引き受ける。

相手があれこれしてよ、といえば、それに応える。

これ、確かに間違っているわけでもなさそうな感じがしますよね。相手のために心から与えようと思っているなら間違いではないように僕は思います。

ただ、相手の依存を引き受けることが、自分の不安解消につながっている場合、ちょっと話は変わってきます。

相手の依存を引き受けないと、この関係がダメになってしまう、相手に愛されなくなってしまうなどと思っていると、つい相手の依存を引き出しすぎてしまうことがあるんです。

たまにあるケースですけど、彼に嫌われたくない(別れたくない)から、彼のために何でもしてあげようって思うんです、というお声。

確かに心情としてはよく分かるんですよ、そのお気持ちも。
そこで問題がないなら、本当に問題などではないでしょう。

ただ、自分からの一方的な依存や、相手の依存を引き受け続けることを続けると、お互いの思考を停止させてしまう可能性があるのですよ。

ここが一つのポイント。

あまりにどちらか(もしくはお互い)が「依存が強い関係」は「相手のために」と考えなくなる習慣が生まれやすいということですね。

こういった関係を続けていくうちに、依存する側は「やってもらって当たり前」になりますし、依存を引き受ける側は「それぐらいできて当たり前」になってしまうわけですよ。それが当たり前になるんですよね。

その結果、いわゆる親子関係のような状況が生まれることも少なくないものです。

少なくとも「相手が今何を感じているか、何を考えているか」といった興味関心が失われるんですね。

この状態こそ、パートナーを異性として見て、魅力を感じる姿勢とは全く逆ですよね。

だから実際のお話の中でも、二人の仲が良くて、今が平和で、お互いに感謝していても、「男女としての緊張感」が失われてしまっているケースもあるわけです。

そんなときほど「人としては大切なんだけど、異性として見ることが難しい」という声を伺うのですけどね。


ちなみに、彼のために何でもしてあげたいと思う方がいるなら、二人の幸せや自分の喜びという目的を設定すると、お互いが男と女であるという意識が残りやすいかもしれませんよ。

 

 

◇すれ違う時間が増えていないだろうか

お互い忙しく毎日を過ごしていると、つい「すれ違う時間」が増えることもありますね。

すると、同じ場所で生活していても、分かち合う時間が少なくなるので、相手に興味を持つ時間が減ってしまいがちです。

まるで二人が「同居人」のような関係になることがあるわけですよ。

 
お互いに「一人で過ごしている」感覚が強まっていくんですね。
確かに二人で一緒に住んでいるんだけど、一人で住んでいるかのような感覚を覚えるようなイメージです。

すると、特に自立している人ほど「一人で過ごしているような時間の中で気持ちが落ち着いてしまう」のです。

相手に興味を持つということが不要な時間が日常になるのですね。

これもまた、相手に興味を持てない時間が増えるので、「男女の緊張感」が失われる理由になりやすいんです。

この場合は、もっと二人が関わり合うこと、普段からコミュニケーションを持つことが大切になってきますよね。

 

 

 

 

 

◇雰囲気が全てじゃないですけど、でも雰囲気って大切

今回は3つの理由について書いてみましたが、もちろんそれ以外の理由もあると思います。

ただ今回の話に共通していることは

「自分は本当にパートナーのことをよく知っているのかな?」といった、いい意味で疑問を持ってみてもいいかもしれませんね、ということなんです。

パートナーと長く一緒にいると「それが当たり前」だからこそ、「パートナーの今の気持ち」「パートナーの成長」「パートナーの意外な一面」を見逃してしまっていることもあり得ることかもしれません。
 
いつしか相手のことを「知ってるつもり」になってることもありそう、ってことです。もちろん「相手のことはよく知ってるよ」と言えること自体は素晴らしいことだと思うんですけどね。

だから、実際、カップルのカウンセリングをさせていただくとき

「普段行かないようなところにデートに行くといいですよ」
「ちょっとゴージャスなホテルで楽しんでみてもいいですね」

なんてお話もします。

恋愛やパートナーシップにおいて、確かに雰囲気が全てじゃないですけど、でも雰囲気って大事なんです(笑)

非日常さを感じさせる空間がいい刺激をもたらし、お互いに緊張感を取り戻し、「いいオトコ・いいオンナ感」を感じやすくなるものですよ。
 
 
ちなみに、ここには一つのからくりがあって
 
自分がいいオトコ・いいオンナ感を感じられる度合いだけ、相手の同じ要素を見ようとしますよ。
 
自分に手厳しい評価を与えている人ほど、なかなか人を褒めないという意味で、相手の魅力を認めたくなくなったり、ついつい競争心を持とうとしてしまいます。
 
「パートナーの魅力」を第三者が褒めると「いやいや」と言いたくなるのは・・・実は、自分がパートナーを十分愛せていないという不安を持っているとそうなりやすい、と心理学では考えるんです。
 
そういう意味では、自分をより良い存在だと感じている人ほど、相手の魅力を見つけるのは上手だといえそうですね。


自分を好きになると、相手に魅力を感じやすくなる。
自分を律し続けてばかりだと、相手の魅力に気づきにくくなる。
自分が甘えすぎていると、相手の魅力がすごいことに気づかない。

僕はそんなふうに思うんですけどね。

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

40代・男性・既婚。

屈託のない語り口と、明快な分析は目からウロコと評され、「話すと元気になる・安心できる」カウンセリングが特徴。

「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。東京・大阪では2ヶ月先まで予約が取れないカウンセラーで高いリピーター率を誇る。

年間約400件の個人面談を行い、総臨床件数は6000件を超える。

 


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