カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。
では今日のコラムです。よろしければどうぞ。
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◇今日は「自覚なき愛されキャラ」のお話です
日々カウンセリングをしていると、客観的に見るとすごく人に慕われるタイプで、恋愛では愛されるタイプのように感じられるのですが、ご本人の認識がその真逆であるケースに出会います。
もちろん人それぞれ、自分のイメージを自由に持っていいですから、今日の話は「何が良くて、何が悪い」という話ではないのですけどね。
そんな方ほど
「もっと頑張らないといけないと思うんです、私」
「私は愛されキャラじゃない。そのままでは受け入れてもらえないし」
「ありのままの自分で振り向いてもらえるなんてきっと嘘だ」
「もっと彼のために頑張って愛してあげたいんです」
そういったお話を伺うんです。
そんな女性ってすごくて、仕事でも多少の困難はガッツで乗り越えちゃうし、大切な人のためなら多少・・・ではない困難もすごいガッツで乗り越えていける人でもあるんです。
それもまた大きな強みですし、頑張る力、与える力があるってことは素晴らしいことですね。
ただですよ・・・。
なんだか彼から「可愛くない」的な話をされることが多いんです。
仲間からも色気がないねーと言われて凹んだこともあって。
やっぱり男性は可愛い女性が好きってことなんでしょうか。
そんなお声も伺うこともあるんですよ、切ない話ですけどね。
ただ、僕はこういったお話を伺うと、カウンセラーとしての経験や勘が働いて
「ということは、あなたが愛されキャラだってことなんですよね?」
なんてお話をすることもあるわけです。もちろん毎回ではないですけど。
「えっ。私が?愛されキャラですか?
そう言っていただくと嬉しいんですけど、でも違うと思います・・。
愛されキャラってもっと人懐っこかったり、明るくて、笑顔を振りまけて優しい子のことなんじゃないですか?
すごく気遣いが上手だったり、落ち着いていて感情的にならなかったり、穏やかで褒め上手で・・・。」
・・・そもそもそう思えている時点で、あなたは愛される秘訣は知っているってことではないでしょうか。
そもそも人は自分の内面にないものは感じないもの、理解できないもの。
その部分を知っている、ということだけで、僕の中では愛されキャラ要素はあると思うわけです。
ただ、愛されキャラを表現できない事情があるだけなのかもしれませんね、と思いつつ。
◇自分に厳しい努力型愛されキャラ?
実は、自覚なき愛されキャラさんほど、自分に厳しい側面があります。
まぁ自分に厳しいと言っても、いつも自分を責めているというわけではありません。
自分で決めたことをやり抜く。
人のために努力し貢献する。
自分で課題を見つめて乗り越えようとする。
しっかりと自分の責任を果たす。
自力で問題解決するようにしている。
これを厳しさと呼ぶか、当然と考えるかはそれぞれですが、まぁ自分の果たすべき責任をしっかり自覚されている方が多いんです。
だから人にも信頼されますし、支援の手もやってきやすいわけです。
が、実は自覚なき愛されキャラさんほど、この信頼を期待に変えていたり、支援の手も受け止めることにためらいを見せがちなのかもしれません。だからつい遠慮しちゃって「愛されキャラ」の要素を封印しちゃうことも多いようです。
ただ、人の愛情ってものは人の弱さに向かっていきます。
強さに向かうものは尊敬だったり承認でしょう。
だから、いくら自分の努力を周囲から認められていても虚しさが消えない、ということは起こりえるわけです。
恋愛でも頑張っても頑張ってもなんだか気持ちが満たされないのは、愛されている実感が薄かったから、というケースも多いです。
それもこれも受け取ることへの抵抗感から生まれていること、といえそう。
ただ「自覚なき愛されキャラさん」ほど「ある感情」に敏感に反応していることが多くて、その影響で受け取ることに抵抗感を感じている人も少なくないのでは?と僕は見ています。
◇それこそ「実感」の問題
ここでのポイントは、愛されキャラの弱点でもある「無力感」です。
人は大切な人と向き合ったとき、相手を喜ばせている、愛せている、役に立てているという実感が欲しいものです。逆に、全く相手の役に立っている実感がない状態で自分を認めるって難しいですよね。
だから、誰かの役に立ちたい人ほど「私が愛せている・相手の役に立っている」という「実感」を求めて頑張る人になるんです。
その反面、「何もできない」「頑張っても、愛しても反応がない」ということを何より怖れるし、「何もできない=私は無力だ」と感じやすくなる人も少なくないんです。
どこか無力感を苦手にしてしまうと、人の好意を受け取ることが苦手になります。
つまり、自覚なき愛されキャラとは「無力感を怖れる愛されキャラ」ともいえ、自分に愛している実感がないと不安になっちゃう人ほど、この無力感に敏感だといえるかもしれません。
◇無力感を手放す意識を持とう
「人に愛される、人の好意を受け取る」ということは、「人に与える行為」の女性性的側面を意味します。
まぁ受け取ることもまた与えること、といえるわけで、決して無力な行為ではありませんよ。愛されキャラであることを受け入れても無力になるどころか、魅力アップにつながります。
ただ、無力感を苦手にしている人ほど、なかなか愛されることに良いイメージが持てず、愛すること・頑張ることに意味を見出しがちです。
そんな遠慮がちな方には「もらえるものは上手にもらっておきましょう」なんてお話をすることもあります。
料理で言えば、しっかり美味しくいただくことも相手を喜ばせる行為ですよね。
もらったプレゼントがあるなら、どう喜ぶかを考えてもいいわけです。
愛され上手になるということは、人の好意を大切にするということでもあり、相手の好意の価値を高めるという意味で貢献できること。
まずはそう考えてみてはどうでしょう、なんてお話をさせていただくこともあります。
日頃から「ありがたいなぁ」と思う気持ち。
ちょっと意識してみて、普段より多めに表現してみてもいいかもしれません。
そういった意識が心を癒すことも多いですよ。
こちらから与えた意識が届くことで感じる自信もありますが、人の思いを丁寧に受け入れ感謝することで感じられる自信もある。
ここが見えてくると「あぁ、意外と私、愛されるキャラなんだ」とじんわりわかってくる、つまり受け取る力が強くなり、自分の魅力も客観的に感じられるようにもなりますよ。
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
【この記事を書いた人】
心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)
カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」
40代・男性・既婚。「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題・関係性」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。東京・大阪では2ヶ月先まで予約が取れないカウンセラーでもある。屈託のない語り口と、明快な分析は目からウロコと評され、ユーモアを忘れない「話すと元気になる」カウンセリングは高いリピーター率につながっている。恋愛・夫婦カウンセリングの臨床数を多数保有。年間約400件の個人面談を行い、総臨床件数は6000件を超える。
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