浅野
カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。

元号が令和になり、長い連休も終わりましたね。皆さんはいかがお過ごしですか?

僕は普通に仕事と育児、まぁドタバタ家族の日常は何も変わらないって感じでした。それもまたいい感じなんですけどね。

では今日のコラムです。よろしければどうぞ。

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◇もう一緒にいても先が考えられないから別れよう、を繰り返す人

カウンセリングの現場で起きること、といいますのは、じっくり自分自身の夢や目標に向かっていくプロセスのサポートもあれば、「今がピンチなんです!」という緊急性の高いお話もいただくわけです。

その中で「何度も別れようと繰り返して話す彼(彼女)」という、長い目で見ていいのか、緊急性が高いのか、判断が難しいお話も実際にいただきます。

「もうこれで4回目なんです、彼からの別れ話。正直もう疲れました。またもとに戻れるのかもしれませんが、彼に振り回されるのはもういいかなって思います。

もちろん彼のことが嫌になったわけじゃないですけど、理解できないんです。何度も同じことを繰り返す人の気持ちって一体何なんでしょう。

やっぱり私じゃダメってことなんでしょうか?私のことを試しているんでしょうか?」

そんなご質問もいただくことも少なくありません。


実際のご相談案件でも、パートナーが「もう別れよう、別れたほうがいい」とバシッと一回限りの勢いで言葉を突きつけてくる場合は、それ相当の覚悟で話をされている場合が多いんです。

ただ、何度も繰り返して「先が見えないから別れたほうがいい」と話してくる場合は少し僕の中でも見立てが変わります。

僕の経験上、何度も「別れたほうがいい」という言葉を使うなら、「別れたほうがいい」と口にしないと消えない不安がある可能性を考えるんです。

そういった男性(女性)ほど、いいか悪いかは別にして、実はその内面ではとても孤独であるケースも少なくないようです。

 

◇一人ぼっちを怖れるから、そもそも一人ぼっちでいる

相手を突き放すような言葉を使い続ける人の気持ち。

もちろん一概にこうだと言えるものではありませんが、僕が知る限り「そもそも一人ぼっちを怖れている人」ほどこの言葉を使う傾向があるな、と感じています。

どこか慢性的に孤独を感じている人って、実は「人に突き放される」ことを怖れていることが多いんです。

そもそも僕たちは親密感が大好きで、孤独はちょっと苦手です。もちろん自分の中に何かしらの目的があって孤独な状況にいる場合は別ですけどね。

だから、自分から一人でいれば、人から突き放されたり、自分の意志ではなく相手の意志で離れられることはないだろう、と考えるのです。

これ、分離感という耐え難い感情を回避するための戦略、と言えますね。

そもそも一人なら、これ以上孤独にはならないだろう、と考えるわけです。


しかし実際に恋愛や結婚生活を送るとなれば、人との関係性を持つ以上、どうしても人と離れる・別れる可能性は消えません。

このリスクに敏感に反応し、不安を感じている人ほど、自分の内面で生まれる「人が離れていくのでは?」という怖れを解消したくて、自分の前から人が去っていくかもしれないような言葉を使う事が多いようです。

もちろんその言葉を発することで怖れが解消するとは限りませんが、自分の不安を口にできるので、その瞬間は少し安心感を感じることができるんです。

それぐらい深層心理の怖れの影響が強い、ということなんですね。

 

 

 

◇自分に近づいてもいいことないよ、と感じている人も同じ言葉を使う

また別の視点で考えてみると

「自分に近づいてもいいことないよ」
「今、自分はとてもしんどい。自分に近づくとしんどい思いをするから、こっちに来ないほうがいいよ」

そんな意味合いで「別れたほうがいいんじゃないか」という言葉を繰り返す人もいます。

これは、自分では人を喜ばせることができないのではないか?きっと相手は傷つく、という疑いを抱えている人が引き起こすパターンです。

なんとも切ない話ですが、本当は相手のことを思っているけれど、自分が相手の歓びになっていると感じ取れない場合に起きやすいことです。

もちろんその人のパートナーさんからすれば、こんなに思っているのにどうして気持ちが伝わらないのか・・・と落ち込んでしまいやすくなります。

ハートブレイク(傷心)を抱えていると、悪気なくハートブレイカー(傷心を与える人)になるパターンそのもの、といえますね。

 

 

◇彼(彼女)との未来を考えるとするならば

もちろん今の彼(彼女)ではなく、もっと向き合ってくれる別の人がいいのならその選択もありですよね。

ただ、今の彼(彼女)と向き合っていくことを考えるならば、まず自分の気持ちのケア(不安の手放しなど)を優先して。

その上で

相手は孤独を怖れている。
大切な人の喜びになれないと自分を責めている。

そう考えて接していくプロセスになることが多いですよね。

そもそも人が人を試すような、突き放すような言葉を使うとき、そこに悪意があるのであれば話は別ですが、そうでないなら「相手は人を突き放したほうが怖れが消える状態にある」と考えてみるといいんです。

相手は不安に突き動かされているのですから、こちらまで不安になれば余計に関係はこじれてしまいます。

 

特にパートナーの不安って感じやすく拾いやすいんです。どうしても心理的距離が近くなるので影響を受けやすいんですよ。その結果、こちらが失わなくてもいい自信(自分への信頼)まで揺らぎやすくなるんです。

だからまずは不安を手放すこと。不安で動かないことを意識してみてください。

そもそも何度も元に戻る関係ならば、相手が親密感を失いたいとまでは思っていない可能性が高いものです。

そして、関わる側が必要以上に深刻になる必要はなくて、そんなに自分の素晴らしさがわからないのね、といったスタンスで関わっていく方が楽な場合が多いです。


それぐらい僕たちが感じる強い怖れは、真実ではない幻想を生み出すもの、ともいえますけどね。

今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

40代・男性・既婚。「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題・関係性」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。東京・大阪では2ヶ月先まで予約が取れないカウンセラーでもある。屈託のない語り口と、明快な分析は目からウロコと評され、ユーモアを忘れない「話すと元気になる」カウンセリングは高いリピーター率につながっている。恋愛・夫婦カウンセリングの臨床数を多数保有。年間約400件の個人面談を行い、総臨床件数は6000件を超える。

 


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