浅野
カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。

さて、めっきり春めく今日このごろですが、僕は今週「大阪→東京→名古屋→福岡」と、週初めから移動が続いている最中です。

 

仕事柄、移動には慣れているのですが、あまりにあちこちに向かうのでうっかり「駅のホームどっちだったっけ?」と迷うこともしばしば。この間も名古屋駅で逆側のホームに出てしまって、焦って戻ってました^^;

では今日のコラムです。よろしければどうぞ。

***
 

■私より大変な人はたくさんいる、という気持ち

真面目で、努力家で、忍耐強くて、弱音を吐かず(感じてはいても)一人で頑張る。

そんなみなさんの恋愛やご夫婦に関するお話を伺いますと

「彼のこともっと大事にしてあげたかった。でも私も辛かったし頑張れなかったんです。
ただ・・・やっぱり私ががんばれなかったのがマズいんですよね。」


というお声を伺います。

そしてその後に

「私より大変な人はたくさんいるのに」
「私は両親や友達にも恵まれているはずなのに・・・」


そんなお声もかなりの確率で伺います。


「なるほど。そうお感じなんですよね。そう思われるお気持ち、僕なりに分かる気がします。

ただ、できれば「頑張れなかったのがマズイ」だとか「私より大変な人はたくさんいる」という思いは丁寧に手放したほうがメリットがありますよ。」

そうお伝えすることも少なくないんです。

実際に手放すためのセッション(心理療法)などをご提案することも多いですしね。

 

 

 

■人を使って自分を責めない

さて、どうして「私より大変な人はたくさんいるのに」を手放すほうがいいのでしょう。

その理由は

「人を使って自分を責め、裁く」という部分にあります。

他人を「自分を責め・裁く理由」に使うと、自分の中に「罪悪感」が生まれるのです。

自分はその他人を罰の理由に使い、承認していないからです。

もちろんそんな悪意がある人は殆どいませんよ。むしろ謙虚に頑張ろうと思っている方が多いです。

 

ただこれ、自分より大変な人を見つけることで「自分のモチベーション」を作っているように見えますけど、実際は怖れや罪悪感を強めているので長い目で見るとモチベーションは下がっちゃうんですね
 

これ、逆の立場になって考えてみると更に別の事実が見えてきます。

もし、あなたのしんどさが「大切な人の罰の理由」になっているとしたら、どう思います?

やっぱりあまりいい気分はしませんし、「自分は何のために存在しているのだろう」を考え込んでしまう理由になりはしないでしょうか。

このような「自分も辛い、相手も辛い」という形を「Lose-Loseの関係」(自分の負け、相手も負け)といいます。

「あの人がこんなに頑張っているんだから、私も頑張ろう」という前向きな競争意識とは全く違うものですよね。
 

 

そして、この関係が恋愛や結婚生活の中で登場するとしたら・・・この関係はどんな方向の進むでしょうか。

そんなこんな理由もあって「人を使って自分を責めるのはやめましょうね」とカウンセリングではサポートさせていただくことが多いのです。

 

■どうして人を使って自分を責めるのか?

ではどうして人を使って自分を責めてしまう状態になるのでしょう。

この理由は人それぞれ様々で、親子関係から過去の体験の影響など深いお話になることが本当に多いものです。

 

 

ただここには共通して

 

「人を使って自分を責めていれば、人に責められないような気がする」

 

そんな気分になっている人も少なくない、という実感が僕にはありますよ。

人の苦労を使って自分を責めることが防衛、つまり「何かしらの不安への対処法だった」というケースはとても多いのです。

・頑張っていないと認められない気がする。
・努力していないと怒られる。
・いつも必死になっていないと怠けていると思われる。
・そもそも愛してもらえない。

そんな思いがココロの内に残っていると

「自分を責めていないと、もっと悲しいこと・悪いことが起きる」と感じてしまうのです。

だから、自分よりも強い罪悪感や苦労を見つけては、自分を責める理由を探すわけです。

 

意識的には「自分が愛され、認められる」ために行っていることだったからなかなか止められない、というケースが多いわけです。

ただその結果手に入るものは「苦しさ」「しんどさ」「自己肯定感の低さ」「もうやってらんないよ・・・」という気分というわけですから、切ないですよね。

 

■どうして人を使って自分を責めてしまうのだろう?と見つめる

「そうなんだ、私は人を使って自分を責めて相手に嫌な気分をさせていたのかもしれない・・・」

 

もしそう感じた方がいるならば、まずそこでストップです。それ以上自分を責めてもあまりメリットはありません。気づいたならそれで良し、としておいてくださいね。

 

これ以上、人を使って自分を責めることを否定的に見るのではなく、こう考えてみてください。

 

「しかし・・・どうして自分はそうしてきたのだろうか?」

 

いい悪いの判断抜きに見つめていただくほうが良いでしょうから。

そもそも誰も好き好んで人を使って自分を責めたい人はいないはずなのです。

だから、今までの自分を否定することなく、今起きていることに向き合っていくことをオススメしています。


もし、人を使って自分を責めるとしたら、どんな理由が思いつくでしょう。

もっと頑張るため?
誰かの期待にこたえるため?
もっと評価されるため?
もっと自分を成長させるため?

ここで思いつく理由が見えたなら、「それを実現させる別の方法」を考えてみましょう。

もっと頑張りたいなら、自分を褒めてみてもいいはずです。
もっと評価されたいなら、自分なりにできることを続ければいいはずです。
もっと自分を成長させたいなら、できる範囲で学びを深めればいいでしょう。

できることは他にもたくさんあるはずなのです。

ここに気づくことができると、「私よりもっと大変な人がいるのに・・・」という気持ちは手放しやすくなりますよ。


ネガティブな感情を上手に使って自分を見つめることは、更に自分が成長するきっかけにもなります。

ただ、それは自分を責めることとは違うのです。人を使って自分を責めることもまた違います。

でもついついやっちゃうんですよね・・・これ。

人は自分を罰すると、自分も辛いですし、つい他人を罰したくなります。

だから結果的に文句や不満、嫉妬などを感じるものなのです。

しかし、どうして自分は人を使って自分を責めるのか、その理由にあまり罪はないはずなのです。

その理由に気づいて手放すことが、自分を楽にするだけでなく、Lose-Loseの関係から抜け出して人と気分良く関わるための良策になるというわけですね。



今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

40代・男性・既婚。「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題・関係性」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。東京・大阪では2ヶ月先まで予約が取れないカウンセラーでもある。屈託のない語り口と、明快な分析は目からウロコと評され、ユーモアを忘れない「話すと元気になる」カウンセリングは高いリピーター率につながっている。恋愛・夫婦カウンセリングの臨床数を多数保有。年間約400件の個人面談を行い、総臨床件数は6000件を超える。

 


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