■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。
それでは今日のコラム。よろしければお付き合いください。
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今日は女性ではなく、男性から伺うご相談の一例から。
「妻(彼女)に優しくしようと思っているのですが、それがうまくできずに悩んでいます。」
そういったご相談をいただくことがあるんですね。
本当はもっといい関係を作りたい。
妻(彼女)を優しく接したい。
そう思っているけれどなかなかうまくいかない、という男性のお悩みです。
では、奥さん(彼女さん)にどんなことを言われてるの?と僕はお聞きすることが多いんですが
「あなたはすぐ怒ると言われることが多いですね。こちらはそんなつもりはないのですが」
この「すぐ怒ると言われる」という話、意外とお聞きする話なんです。
男性としては怒っていないのですが、女性からすると怒っているように感じるという話。
これ、感情の抑圧の強い男性が言われがちな話なんですよ。
男性本人は怒っているつもりはない。その意識もない。
しかし、普段から感情の抑圧(感情を感じないように抑え込んでいる)の力が強い男性ほど、何かしらの思いを伝えようとすると、つい強いエネルギーで出てしまうことがあるんですね。
怒るつもりなんてないのに、
つい「こうだ」と指示型になってしまう。
どこか決めつけた物言いになってしまう。
ここがいい、ではなく、これがダメ、という言い方を採用してしまう。
そもそも感情を抑圧しているので、強い調子で言葉は出てしまう。
そういった話し方をすれば確かに怒っている印象を与えてしまっても不思議ではないと思うんですね。
それこそ、どこか普段から感情、気持ちというものを表現することに慣れていない人に起こり得ること。日常の中でも我慢が強い人に多い傾向がありますね。
だから、女性に優しくしよう、優しく伝えようと思っても、それが我慢や感情のコントロールになってしまうので、一時的には優しくできても、また今までの表現に戻ってしまうこともあるようです。
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浅野「あーそれは悩みますよね、というかケンカの種になっちゃいますよね。でもあなたに悪意なんてないなら、なんでうまくいかないんだよ・・・としか思いませんよね」
クライエントさん「そうなんです。僕の話は伝わらないみたいで。どうすればうまく伝えられるんでしょう。」
ア「奥さんの気持ち云々は別にして・・・僕の見立てでは、あなたの我慢がポイントですね。ちゃんと普段から気持ちのケアをする必要があると思います。どんな言葉を使おうかと考えてばかりだと、考えることがストレスになるかもしれません。」
ク「というと?」
ア「どうすれば伝わるんだろう?と考えてばかりいるから、伝わらない事実がストレスになる。自分の中で先に失敗感が生まれちゃうんですよ。だから余計に嫌な気分になって強く言ってしまう。
ただ、自分がいい気分の時ってそんなに考え込んだり、我慢しませんから、素直な気持ちを表現できるようになりますよ。
だから、あなたが普段からいい気分でいる、そんな心のメンテナンスをしっかりすることです。リラックスできる時間を作ったり、時には出かけたり、ぼーっとできる時間を増やしたり。
例えば、あなたがどうしたらうまく伝えられるのだろう?と考え込んでしまっている時って
奥さんが「また怒ってる!」みたいに伝えてくると
「怒ってないって!!!」と伝えたくなるでしょ?
自分は怒っているつもりなんてないんだから、それを強く否定したくなる。それを我慢するのもまた大変なこと。
でも、あなたの気分が楽になっていて、落ち着いていたら「いやいや、そんなつもりはないんだよ、こう言いたいだけなんだよ」と穏やかに言いやすくなると思いません?」
ク「そうですね。ただ、そううまくできるか自信がありませんけど・・・」
ア「だとしたら、あなたがご自分を許すことですね。
あなたは今日の僕に『どうしたら優しくできますか?』と聞いてくださっている。
そんな自分のことどう思います?」
ク「・・・そう言われると。」
ア「そう、その自分を素直に認めちゃうことです。ちょっと恥ずかしいし、癪だと思うかもしれませんけど(笑)
男性はそこが苦手な人多いですからね。
ただ、この話を聞いてどう思うでしょう?
一般的に女性は、男性の心理要素にちょっと怖れを感じやすい、そんな話があるんです。人によっては男性にちょっとした暴力性のようなものを感じる人もいます。
だから男性が少し感情を込めて強く言うだけで女性が怖がってしまう、そんな女性もいらっしゃる。それはそういうもので、何が良いも悪いもないと思ってください。男と女である以上起こり得ることなんです。
ただ、怖いと感じているものを理解するってなかなか難しいでしょう?例えば、オバケが怖い人に、オバケを理解しろって、さらなるホラーですよね?
だから奥さんも怒りで反発、拒絶するしかないのかもしれない、と僕は思うんです。奥さんもきっとあなたにそう伝えたいわけじゃないと思うんです。
だから、考えようによっては、奥さんはすぐ怒る、ではなく、怖いと伝えているのかもしれません。
そして、怖いあなたに近づけない、とも言っているのかもしれません。奥さんがあなたに近づきたいときに。」
ク「僕に近づきたい、ですか?」
ア「そうです。パートナーさんですもんね。奥さんもあなたにわかってほしい気持ちも、近くにいて安心感を感じたいと思うことがあっても不思議ではないですよね?
ただ、そこであなたが「優しくできない」と考え込んでしまったり、うまく伝えられないと考え込むと、きっとあなたが相手にあまり反応しない、もしくはあなたから距離を取る。
すると、奥さんはきっと不機嫌になる?」
ク「たしかにそうかもしれません・・・」
ア「そんな時に、あなたは何も分かってない、と男性は言われちゃうんです(笑)僕も何度も身に覚えがありますよ・・・。
いや、そういう話ではなく・・・
もしそうなのであれば、奥さんはあなたを求めているのかもしれない。あなたが優しい人だと知っているのかもしれない。
しかし優しい人から怒られたと思えば・・・誰もがショックを受けませんかね?厳しい人に怒られるより、ね。
あ、そこで自分が厳しい人になればいいのか?とか考えないでくださいね(笑)それはそもそも二人が一緒にいる前提が崩れちゃうので。
つまり、あなたも怒っているつもりじゃない、とすれば、何が間違っているという話ではなさそうです。
だから、そもそもあなたが奥さんに何を伝えたいと思っているのか?をちゃんと腑に落とすことですよ。自分って優しいんだよなぁ、と認めることです。
相手にどう理解してもらえるかより先に、です。
そもそもあなたは優しさをお持ちなんだから、それでいいと思うんですよ。そこの軸をまず自分に戻しましょう。
しかしあなたに我慢が続けばそんな自分でいるんも難しくなる。それも仕方のないことなんです。
だから、今までの自分を許して、その自分にふさわしい時間、自分のココロがリラックスする時間をしっかり取ってみてくださいね。」
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僕はこういったお悩みを抱えている男性って少なくないと思っています。
ただ、うまくパートナーに関われない、ならばはじめから関わらないでおこうと考える男性も少なくないかもしれないな、と思うわけです。
そんな男性の皆さんにはどうかもう一度自分の内面への許しと心のメンテナンスをしていただきたいと願うばかりです。
それぐらい愛する人をうまく愛せないで悩む、ということ。それは女性だけでなく男性も同じなのかもしれませんね。
ただ今回のようなお悩みを紐解くには、何が正しくて間違っているか、という発想からは一旦離れる必要があるかもしれませんけどね。
今回は以上です。何か参考になりましたら幸いです。
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【この記事を書いた人】
心理カウンセラー 浅野寿和(あさの・ひさお)
・カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」
恋愛・パートナーシップカウンセリングの臨床数を多数保有。「恋愛」「婚活」「結婚」「ご夫婦の問題・関係性」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導くカウンセラー。屈託のない語り口と、明快な分析、なぜか笑いが絶えないカウンセリングが好評で高いご予約率・リピート率を誇る。
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