池尾昌紀

 

毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。

恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。

担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。

今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。

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【わかりやすく・シンプルな心理学を体感する !池尾・浅野の名古屋限定4時間ワークショップ】

◎名古屋限定、池尾昌紀・浅野寿和が交代で4月から12月までの9回シリーズでお届けします。

【第4回:7月14日(土)】講師:池尾昌紀 (名駅・ウインクあいち
<セルフワース(自己価値)実現ワークショップ>

『仕事・恋愛を変化させたい人のための「怒りの心理学」講座~池尾流・アンガーマネージメント~』

【第5回:8月25日(土)】講師:浅野寿和 (名駅・ウインクあいち
<ほぼ30代からの心理学ワークショップ アドバンス>
 13:00-17:0013:00-17:00『褒める力で人生を変える(予定)』

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「彼とケンカするといつも言われるんです。『お前は怒りっぽい』って。私の短気なところを治す方法ってないんでしょうか。」

私の第一印象は「きちんとした綺麗な方だな」から始まったカウンセリング。

一見、怒りっぽいところがあるとは感じれません。

 

パートナーシップのご相談は多岐に渡りますが、共通して出てくるのは「怒り」に感すること。

「怒りっぽい」

「突然キレる」

「我慢の挙句、爆発する」

 

自分がそうだったり、相手がそうだったり。

怒りという感情は、怒られても嫌なものですが、自分が怒るのも嫌です。

だから、怒られたり、怒ったり、ということそのものが二人が付き合っていく時の障害になりやすいのです。

 

怒りの心理を考える時に役に立つのは「怒りは本当の気持ちを隠すフタ」という言葉です。

この言葉、なかなか深い意味を持っているのですが、まずは「目の前に感じている怒りと本当に感じていることは違うらしい」そう意識してみるところから始めてみてください。

 

「彼と一緒にいる時、聴いてほしい話を一生懸命話をしてるのに、彼が上の空で聞いてる時があるんです。

彼の態度が悪いと言えるほどじゃなくて、ちょっとぼーっとしていただけだったとしても、すごく腹が立って、怒ってしまうんです。

ある時、彼に言われたんです。

『どうしてそこまで怒られなきゃいけないんだよ』って。

そう言われて、私、すごく申し訳なくて、落ち込んじゃって。そしたら彼も黙っちゃうし。

結局、その日はお互い暗い気持ちのまま別れちゃって。

その後、メールで『ごめんなさい』って謝ったら、しばらく返信なくて。

もうダメになっちゃった、別れるんだ私たち、って思ってて・・・。

そしたら、彼から、なんでもない内容のメールが来て、なんとなくやりとりしているうちに、普段どうりのメールになって、また会って話すようになりました。

でも、もうあんなこと繰り返したくないんです。あんな苦しい思いをするのはもうイヤだ。

私の短気を直したいんです。」

 

こう語る彼女に、

「悲しかったでしょう。

 でも、あなたは今日のカウンセリングの中で悲しいという言葉を使ってませんよね」

私はそう伝えた後、続けてこんな話をしていきました。

 

 

あなたはが彼から言われた言葉に申し訳ないと思い落ち込んだのは、悲しかったからです。

そして、その後、彼からメールの返信がこなかった時。

あなたが言われた通り、ものすごく不安で苦しかったですよね。

でも、それだけじゃなくて、あなたは悲しかったんです。

この悲しみって何の悲しみかわかりますか?

彼に申し訳なくて悲しくなったのでしょうか。

彼にこんなセリフを言わせてしまったことが悲しかったのでしょうか。

彼と別れることが悲しかったんでしょうか。

どれも当てはまるでしょうけど、一番ピッタリくるのは

そんなつもりじゃなかったのに、という思いからくる悲しみだと思います。

これは、あなたが本当に思っていることが伝わらなかったと思っていることを意味します。

そもそも、あなたは、どうして彼に話を聴いてくれないとあんなに怒ったのでしょう。

怒りというのは本当の気持ちを隠すフタ、って言いましたよね。

あなたは話を聴いてくれないことを怒ったんじゃないんです。

私の話を聴いてくれないということは、私のことはどうでもいいって思ってるんじゃないの?

どうしてみんな私のことをわかってくれないの?

こんなにがんばってるのに。こんなにきちんとしようと、しっかりしなきゃって、いつもがんばってるのに。

そんな私の気持ちをわかってほしいのに。

どうしてわかってくれないの?

・・・そんな悲しみです。

 

 

「・・・そんなこと、私思ってますか?

 話が飛躍してませんか?」

と言われる彼女。

 

「僕の話、ジャンプしちゃうんですよね。カウンセラーのくせにね。

 でも、だったらどうして今、あなたは泣きそうなんですか?」

 

「私、泣きそうになんかなってません。」

 

「目が潤んでますよ。僕の見間違えですか?」

 

「私、悲しくなんかありません。

 ・・・

どうしてそんな風に言うんですか?

あなたに私の何がわかるっていうの?

勝手に、がんばってるとか、きちんとしてるとか、しっかりしてるとか言わないでよ。

勝手に・・・自分のことダメだとか、どうでもいいとか。

そんなこと言われたくない。

私はしっかりなんかしてないし、自信だってない。

でも、だからって、そんなふうに言われて嬉しいはずないじゃない。

怒ってないとか、悲しいって言ってないとか・・・。

悲しいに決まってるじゃない。

怒りたくないに決まってるじゃない。

だからこうやって相談に来てるんじゃない。

私は・・・。だったら私はどうしたらいいの?」

 

そう私に向かって言われました。

大粒の涙を流しながら。

  

「今、僕に伝えてくれたことが、あなたの本当の気持ちです。

怒っていた時に、あなた感じていたこと。彼の返事を待っていた時にあなたが感じていたこと。

これが言いたくても言えない。でも思いは消えません。怒りという形でしか表現できなかったんでしょうね。

心の叫びをじっと我慢してるんですよ。

怒りっぽいのではありません。逆です。

あなたは我慢しすぎてるんです。

しっかりしなきゃ、きちんとしなきゃって、毎日毎日、いつでもどこでも自分を律してがんばってるから、彼の前でそれがつい出てしまうだけです。

ってことは、我慢するのをやめたらいいんですよ。そしたら怒りっぽいのは減りますよ。」

 

「・・・そんなこと、できたらこんなところに相談に来ません!」

 

「こんなところ、ですか(笑)。ですよねー。簡単にはできませんよね。」

 

「こんなところ、です。来なきゃよかった。なんなんですか、あなたは。」

 

「本当、そうも言いたくなりますよね。」

 

「なんで他人事なんですか。」

 

「・・・・・」

 

二人で(爆笑)。

 

「まずは、腹が立った時には、怒りの下に、こんなにいろんな思いを感じてるんだって自分の中の心の声に気がつくところからやってみてください。

本当の思いに気づくだけで、怒りって減るものなんです。

怒りの大元がさっきお話ししたようなわかってくれない悲しみなら、その心の声を聴いてあげるだけで、私が私のことをわかってあげることになるでしょう。

それはとても心が楽になることなんです。

今日、こうやってカウンセラーの僕に思いをぶつけることができたことが、大きな一歩だと思ってみてください。

カウンセリングで、自分の思いを伝える練習をしながら、段々、少しずつ彼に伝えられるようになっていけばいいと思ってみてくださいね。」

 

「怒りっぽいのは我慢のしすぎって思って始めていけばいいってことですか?」

 

「そうです。段々、少しずつでいいって思ってみてね。」

 

「また彼に怒っちゃったらどうしたらいいの?」

 

「その時は無理でも、少し時間が経ってからとか、後から謝る。今回も謝ってるじゃないですか。

誤った後に、合わせて『あなたに怒ってるんじゃないんだよ』って伝えてみてください。その後、本当の気持ちを言えるといいんですが、最初は難しいでしょうし、本当の気持ちもわからないと思うので、あなたじゃなくて、仕事で今、いろいろあって余裕なくて、とかなんとか、言ったら、彼も少しはわかりますから。

怒ってる時は我慢してる時。そうした時は余裕ないので、全部嘘じゃないでしょ。」

 

そんな話をしているうちに、2時間の面談カウンセリングの時間が過ぎていきました。

 

「なんだかよくわからないけど、スッキリして、楽になりました。なぜなんだろう。」

と彼女が言われるので、

 

「説明した通りですよ。本当の気持ちを言えなくて我慢していたのを、ここで話して、誰かに何かしらわかってもらった感じがするからです。

今日の話を、普段から意識してみてくださいね。」

 

そうお伝えすると、

「また来ます」

と笑顔になって帰って行かれました。

 

怒りを感じた時。

怒りは本当の気持ちを隠すフタ。

だとしたら、どんな気持ちが隠れているんだろう。

そう自問自答することで、楽になることも多いのです。

 

何より、怒りを感じたくないと願っている心が自分の中にあることを思い出してください。

怒っている自分に悩んでいるから、答えを探そうとするのです。

それは怒りたくないと思っている証拠。

そして、あなたが優しさと愛情を持っている証拠でもあります。

 

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池尾昌紀・千里、ふたりのカウンセラーによる『カップルカウンセリング』ご好評いただいております。

おひとりでお越しいただくことはもちろん、お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。

男性カウンセラーと女性カウンセラー、双方からのバランスの良いカウンセリングがご提供できます。

ご希望の方は、ご予約の際に「池尾家・カップルカウンセリング」とお申し出くださいませ。

池尾家カップルカウンセリングは、名古屋市の鶴舞にておこなっております。

カップルカウンセリングの料金

1時間 ¥14,500-(税込)

2時間 ¥27,000-(税込)

 

次週、2018年6月18日(月)は妻、「池尾千里」が担当します。

池尾昌紀のプロフィール&ブログ

池尾千里のプロフィール&ブログ
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【あのスペシャルイベントがこの夏も名古屋で開催!】

名古屋感謝祭2018年の詳細は以下のページをご覧ください!

「カウンセリングサービス・名古屋感謝祭2018公式ページ」

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