毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案を、夫婦でさせていただいています。
今回は、池尾千里が担当です。どうぞよろしくお願いします。
男性と女性のちがいや、お互いに理解がむずかしいことを思う時、いつも思い出す人がいます。
イタリア人の女友達で、彼女はある日、小さく肩をすくめながらこう言いました。
「オトコのことは、ほんとにわからないわ。」
彼女は、彼と一緒に暮らしていたのですが、時々、こうして「オトコはわからない発言」をしたものでした。
イタリア人の彼女の弾けるような美しさが、その発言をことの他、印象的にしていて、忘れられません。
どこの国でも、お互い(男女)を理解し合うのはむずかしいもののようです。
以前書いた、こちらの記事では、パートナーシップにニーズ(欲求)が出てしまいやすいことや、過去の感情を映しやすいということについて書いています。近くにいるパートナーであるにもかかわらず、いえ、近いからこそ、相手のことがよく分からないということが、パートナーシップの中においては起こりやすいようです。
よろしかったら、こちらからお読みいただけます。
女性から男性を見た時、なんとも理解しがたい気持ちになることがあります。
それは、男性が気持ちというジャンルを、あまり表現しないせいということが少なくないようです。表現しないばかりか、
「今、何を感じてるの?」
と、聞いてみたところで、女性にとって手ごたえのある答えをもらえることは、あまりないのではないでしょうか。
「別になにも。」
とつれない返事だったり、
「意味がわからん。」
と質問されてる意味や、答え方さえもわからない場合も。
これは、女性にしてみるととても不思議で、こんな質問をすること自体、何かしら結構なことが起こっているはずで、きっと何かを感じているにちがいないと思われるから、わざわざ聞いているにもかかわらず、「わからない」と言われてしまうと、どうにも太刀打ちができません。
喧嘩するにも、戦意喪失といったこと、あるのではないでしょうか。
男性にとって、自分の気持ちや、感じたことを、言語化することもさることながら、感じるということ自体を自覚ができないこともあるようです。
自立的になる時の心理
「感じない」ことにはメリットもあって、例えば、職場へ行く時、もしかしたら戦いの場といってもいいかもしれませんが、そんな場所へ行くときには、「不安だな」とか「ツラいな」とかいう感情って、邪魔になったりします。
そこに浸りこんでいくと、すっかり心が萎えてしまうでしょう。
えいやっと、気持ちを奮い立たせ、気合を入れて突入するときには、繊細に感じる感覚というのは、影をひそめるのですね。そして、それをいつもいつも、気合を入れた状態になっているうちに、「感じる」って何だろう??とわからなくなってしまうようです。
女性であっても、非常に自立的に生きていると、同じようなことが起こります。
心の柔らかさがなくなって、固くなり、不安やツラい気持ちも感じないけれど、楽しさや喜びを感じるセンサーまでもが、鈍ってくるのです。
頑張っているのに、「何のためにやってるんだろう」と不毛な感じが拭えなくなってしまいます。
女性のバイオリズム
一般的に、女性は、普段から気分のUPとDOWNがくりかえされることは珍しくありません。
例えば、起きたら雨が降ってた。テンション下がる~
あ、そういえば、今日、上司が出張でいないんだった。アガる~♪
あーーっ!テレビの星占いのコーナー終わっちゃった!下がる~
「女心と秋の空」・・ころころと気分が変わることを言いますが、女性の中ではいつでも起こっている大小の波であり、慣れているといえるでしょう。
得手不得手はあるかもしれませんが、自分の機嫌を取ることができたり、それができなくても、自分が「ご機嫌斜め」ということは、自覚できていることは多いと思います。
そして、その理由についても、なんとなく把握できていることが多いかと思います。
それは、女性の身体のバイオリズムがあるからだとも言われています。
月毎に、同じようなサイクルがやってきて、また去っていくということをくり返すわけですから、体調が悪くて、気分も落ちていたりしても、数日経つと、スッキリした気分の日がやってくることがわかりますよね。
そうすると、気分が落ちていたとしても、そのうち良くなると知っていますから、無駄に不安になったり、振り回されてどうにもならないということは、避けられます。
もし女性が、「どうしたの?」「何を感じているの?」って聞かれたら、男性よりずっと上手に表現することができるのは、自分の心の状態について、普段から関心を持っているからとも言えるでしょう。
そんな女性にとってみれば、男性だって、同じ人間なのだし、私と同じように感じているに違いないと思いますし、尋ねたら、自分の気持ちを説明できるはずよね、と思うのは、当然のことかもしれません。
でも、聞けども聞けども、男性陣からは、はっきりした答えがもらえない。
どうして男性も、私と同じようにできないのだ?!と腹が立って来たり、思うような答えがもらえない理由が、「私のどこかに落ち度があったのかしら?などと、自分の中に原因を探して、自分を責めてしまったりしてしまうことがあります。
こうなると、もっと彼のことが知りたいと思う女性にとっては、打つ手のないどん詰まり状態に途方に暮れてしまうわけです。
自分が感じていたり、思っていることを、あまり言わないパートナーに対して、それでも、やれることはあります。3項目にまとめてみました。
1、言わない彼に悪気はなく、感情に関することが本当にわからないだけ。
先述したとおり、多くの男性は、戦いの場(社会、職場、集団など)へ飛び込み、冷静沈着にそこで力を発揮しようとする時、不安を煽る感情は、とても邪魔になります。
そのため、そのジャンルの感覚を切っているうちに、繊細に感じることが難しくなってしまうのですね。
気分のUP、DOWNを巧みに波乗りしている女性に比べると歴然とした差が出る部分といってもいいでしょう。
男性は、そのことについて無頓着で気づいていないことも多いものです。
だからこそ、女性がそれを知っていることは、とても大切なことです。
2、男性が気持ちを話さないのは、私のせいではないと知っておくこと。
彼や夫が、本当にツラい気持ちを私に言ってくれないことに、傷つかないでください。
女性が、不安な気持ちを、信頼できる人に話せるのは、ひとつの女性らしい特徴でもあります。
女性は、不安でツラい気持ちを自覚し、フォーカスして眺めたり、浸りこんでみたりすることが出来てしまうのです。UPも得意なら、DOWNも得意なのです。
うんと悲しくても、ちゃんと感じられることで、感情の消化が早く、びっくりする速度で機嫌がころっとひっくり返るのはこのお陰なのです。
でも、男性は、UPもDOWNも、振り幅があまり広くありません。安定型なのです。ですから、振り幅が大きくなりそうになると、感じないように回線を切っておくところがあります。もちろん無意識です。
ですから、男性が、本音らしい本音を言わなかったり、ツラいといった弱音を吐かないのも、私を信頼していないわけでも、私が何かをしたせいでもないと知っておきましょう。
3、まずは、女性から、聞いてあげたり、自分のことを話したりすること。
それでも、女性は、男性パートナーの気持ちを知りたいと感じるものです。
言葉にして、伝えて欲しいと思うでしょう。
彼を支えたいから、かもしれないし、彼に愛されてる!と感じたいのかもしれません。
いずれにせよ、急に男性に「気持ちを教えて!」と言っても、できないわけです。愛する女性のために、望まれたことを叶えてあげたいけれど、どうしたらいいのかわからないのが男性です。
まずは、そのジャンルが得意な女性から、始めてみましょう。
私の気持ちを、素直に伝えることを続けてみましょう。ささやかな出来事で感じる、ささやかな心の動きをキャッチする技を見せてあげるのです。
道に、草の芽が出ていて、毎日見てると、ちょっとずつ大きくなってるんだよ。
今日は、水色の小さな花が咲いてて可愛かったな。
彼は、「ふーん」くらいかもしれません。
でも、悪い気はしないはずです。なぜなら、あなたが良い気分だということがわかるからです。
そして、そんなあなたのことを、小さな花よりもずっと可愛いと感じるに違いありません。
そんな日常に溢れる、小さな繊細な想いが、パートナーの固くなった心をほぐしていくでしょう。
あなたを通して。
お役に立てれば嬉しいです。
池尾千里
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池尾昌紀・千里、ふたりのカウンセラーによる『カップルカウンセリング』ご好評いただいております。
おひとりでお越しいただくことはもちろん、お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。
男性カウンセラーと女性カウンセラー、双方からのバランスの良いカウンセリングがご提供できます。
ご希望の方は、ご予約の際に「池尾家・カップルカウンセリング」とお申し出くださいませ。
池尾家カップルカウンセリングは、名古屋市の鶴舞にておこなっております。
カップルカウンセリングの料金
1時間 ¥14,500-(税込)
2時間 ¥27,000-(税込)
次週、3月5日(月)は、池尾昌紀が担当します。
どうぞお楽しみになさってくださいね。
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