■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。
10月に大寒波?そして台風。荒れてますねぇ、お天気が。こんな時ほど落ち着いてお家でゆっくりしたいものですね。僕も最近は家から出てない日々を過ごしています。超珍しいんですけどね。
それでは今日のコラムです。よろしければお付き合いください。
例えばこんなケース。
『最近、よく、元カレのことを思い出すんです。
長く付き合ったその彼に「君の気持ちにはやっぱり応えられない」と言われたこと。その時、彼が本当に深刻な顔をして、本当に申し訳ないと思うと言われた、その時のことが忘れられないままでいます。
その時、私は必死に気持ちを隠して「あなたの気持ちはわかったよ」とだけ伝えて別れました。今は、もっと言いたいことを言ってけばよかったと思うんですけどね。
それからその彼と数回連絡を取って、私の気持ちをほとんど伝えないままお別れしました。
それから私は誰とも付き合う気持ちになれないでいます。もう疲れちゃた感じなんです。もちろん今は、昔ほどではないけれど。
いろいろ恋愛について調べていると「執着は手放したほうがいい」と書いてあります。執着すればするほど関係は悪くなるし、次の恋愛にもいい影響は与えない、と。
きっと私は、まだ彼に執着している?と思うんです。でもどうすれば忘れられるのかもわかりません。
どうすれば私は前にすすめるでしょうか。』
■その執着のカタチは、どんなものか。
いわゆる終わった恋、別れた彼への執着。
実はその「執着」にも「あり方の違い」があるよなぁ、と僕は思うんです。
例えば、「どうしてわたしを愛してくれなかったの?」という恨みや怒りに似た執着。
これはあまりにあなたが彼との別れを経験したときに、否定的な感情に飲まれすぎていると起こります。どちらかというと「私が愛されなかった、私はちっぽけな存在だ」と感じすぎて、「そんな気持ちを感じさせた彼が許せない」と思うがゆえに起こる、といいますか。
また、「私は不十分だったのではないか?」という後悔に似た執着もあります。
これは愛されなかった辛さを感じつつも、「どうして彼は私の気持ちを理解してくれなかったのだろう」と感じ、「やっぱり私はダメなんだ、私では不十分なんだ」と結論づけているケースがそれに当たりますね。
だから、「どうすればもっと彼を愛せたのだろう」「どう頑張ればあの関係は続いたのだろう」と考えてしまう人もいらっしゃるかもしれない。この疑問に対する「答え」が出るまでは、自分が傷つきそうだから恋をしない、という方も実際にいらっしゃるようです。
だから一言で執着と言いましても、実際には違いがあり、その処方箋も違う、となるんですよね。
***
今回のような事例の場合は、おそらく後者に当たると僕は思うんです。
ただ、このようなケース、カウンセリングでじっくりお話を伺うと、僕はこう感じることもありますよ。
『あなたがその元カレに執着しているのは、もはや元カレとの関係が終わった事実に、ではないのかもしれない。
あなたが、元カレのことをちゃんと理解し愛せなかった私、に、あなたが執着しているのかもしれない。』
つまり、あなたは今も元カレを好きかどうかよりも、私は元カレのように、男性をうまく愛せなくなるのでは?と怖れていることが「執着の正体」なのではないか?という考え方。
・・・全くそんな意識はないかもしれませんけどね。
だから、次の恋も「長く続かないかも」と心の深いレベルで感じているのではないか?ということ。そう考えると、なかなか次の恋に踏み出せない、という部分とつながるな、と僕は思うんですよね。
この話を読んで、「ん?」と思われる方、いませんでしょうか。
私たちは、失恋を経験すると「私はちゃんと彼に愛してもらえなかった」「別れを切り出されるような女なんだ私は・・・」そう感じやすいと思うんですよ。
だから過去の恋愛への執着は、私が彼に愛されなかったことへの執着だ、と解釈しやすいですよね?
確かに僕もそう感じやすい状況でもあると思うんですが・・・コレは自己攻撃だと思うんですね、あなたの。
あなたの中でそういった感情が湧き上がってくるなら、それは否定されるべきものではないんです。
が、ずっとこういった思いをあなたが選択すると自己価値は失うわ、執着は深まるわ・・・散々なことが起きてしまう可能性があります
だから今回のようなケースで、僕はそういった「愛されない痛み」だけを考えてはいないんですよね。
むしろ
「あなたは、元彼との関係が終わるその最後まで、どうしてあなたの気持ちを伝えなかったのだろうか」
「コレがあなたなりの元彼への想いだったとしたら、そこにはどんなあなたの気持ちが込められているんだろうか」
そう考えるのですよね。
いいか悪いか別にして
「言いたいことを言わない」ことに、相手への配慮を込める人って意外と多いんです。
「まぁ、辛い気持ちは自分で抱えておけばいいか」と考えてしまいがちな人ほどこの傾向を持ちますね。
しかし実際にはあなたが「私の気持ちを大切な人に表現しているわけではない」ので、
「私は彼のことを最後まで信頼していなかった(いいたことすら言わなかった)」
という意識できないレベルでの罪悪感を感じて、それを失恋後も残してしまう事があるんですね。
こいつが厄介なんです、ホント。
あなたが間違いなく元カレを愛していたのに、何故かあなたが罪悪感を感じてしまい、自分を罰してしまったり、あなたの幸せを許さないような状態になってしまうことが、本当に厄介なんです!!!
だからそこへの癒し・・・「あなたを許し、あなたの価値を取り戻す」アプローチは欠かせないのですよね。
***
そんなとき僕は
「あなたが彼に伝えたかったことは何です?」
そんなご質問をするのです。
それは「どうして愛してくれなかったの?」という不満だけではないんです。
なぜあなたは彼に言いたいことを言えなかったのだろうか。
これ、あなたの心理パターンだと僕は思うからです。
きっとあなたはその彼のこと、大切に思っていたのでしょうから。
でも自分で言えない気持ちを分かってほしかったのかもしれないなと思うから。
だから今、あらためて。
もし今、彼に伝えたい事があるとしたら、それは何?と。
カウンセリングやセミナーでのセッションを行うと、これがずっと言えないでいる方、少なくないんですよ。だからゆっくり、じっくり・・・感情の解放、癒しを行うんです。
そして、こういった感情を手放し、もしこれから元カレと会うことがあるなら、その時には素直な自分の気持を表現できるほどに、自分を許すことができれば、執着も手放せると僕は思いますよ。
ここまでいけると、元カレとの関係は「学び・経験」にまで高めることもできますしね。
今回は以上です。最後までご覧いただきましてありがとうございました。
【この記事を書いた人】
心理カウンセラー 浅野寿和(あさの・ひさお)
・カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪地区担当」
「恋愛と男性心理」「あなたの自信を培う(恋愛・婚活など)」「パートナーシップや家族の問題解決」「より深いパートナーシップを紡ぐ」のジャンルで高い評価をいただく。どこか屈託のない語り口と、明快な分析、なぜか笑いが絶えないカウンセリングが好評で、高いお客様のリピート率を誇る。
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