■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもご覧いただきありがとうございます。
さて、今日のテキストは「失恋」と「感情の扱い方」、そして「男ゴコロ」の3つの要素を、いつもながら長々と・・・一つのテキストにしてみたいと思います。よろしければお付き合いください。
例えばこんなケース(あくまでフィクションです)
『2ヶ月前に失恋をしたのですが、今もまだ全然立ち直れないでいます。
職場恋愛だった元彼とは、2年ほど付き合い、いい関係でいられたと思っていたんです。
しかしある日唐突に「やっぱりオレは君とは結婚できない。お互いの年齢を考えると、今のまま付き合うより別れた方が良いと思う」と告げられ、フラれてしまいました。
私は何がなんだかわからなくて、その時彼に詰め寄ったのですが、彼はもう連絡しても返してこず、全く話し合うこともできないまま関係が終わりました。
ただその元彼とは今も同じ職場で会ってしまうんです。もう忘れようと思ってもなかなか忘れらないままでいます。毎日、家に帰っては今も涙が溢れてきて、本当に苦しい気持ちでいっぱいです。
いっそのこと会社をやめてしまおうか、とも思うのですが、失恋を理由に辞めたくないとも思います。
それにどこかで元彼といつか戻れるのではないか、また戻ってくるのではないかと思ってしまう自分がいるのも事実です。元カレは今のところ誰とも付き合っていない様子(実際のところはわかりませんが)なので、ついそう思ってしまいます。
私はどうしたら楽になれるのでしょうか。その方法がわからないままでいます。』
***
失恋から2ヶ月。
この期間が失恋の事実やそのダメージを受け止めるために充分な期間なのか?そうではないのか?
ケースバイケースではありますが、まだ「失恋による辛さが溢れてくることは十分にありえる時期だろう」と僕は思うんですね。
特に、今回のケースのような失恋で心が感じる痛み・ダメージは相当なものなのだろうと思うんです。だから、どこかで心がまだ整理できないような、現実を受け止めきれないような感覚を覚える可能性もあるのかもしれない、と思うんですね。
失恋の痛みは、やはり「辛いことだ」と予め理解していても、その渦中といいますか当事者になると相当なダメージになることが多いもの。カウンセリングの中でも丁寧に扱わせていただくんですが、今回のケースの場合、まだまだ心が冷静さを保てるような状態ではない、そんな可能性も否めないんです。
だからこそ、無理をしてほしくないなと思うんです。できれば一人にならず、その気持ちを信頼できる人に受け止めてもらう、話を聞いてもらうといったことが心の回復に有効な時期かもしれません。
■例えば、私たちの心がショックを受けると、まず「なにがなんだかわからない状態」になることがあります。
この状態になるとなかなか現実を受け止められないといったことが起き、まるで「え?それって現実に起きたことなの?」といった感覚を覚えることもあるでしょう。
そこから時間の経過とともに、徐々に痛みや怒りなどの感情を感じ始めるようになります。
更に時間が進むと、「こんなにつらいって・・・私の何が悪かったんだろう?」「どうしてこうなってしまったのだろう?」と考え始めるようになることが多いようですね。
だから、つい現実を受け止められないときは、自分自身でもなかなか冷静な発想が持てないですし。
痛みや怒りなどの感情を感じ始めると、心がキューッと舌感覚を覚えたり、ただただ苦しみを感じることもあれば、心の余裕を失ってしまうこともあります。
そしていつしか知らないうちに自分を責めていたり、今ある辛さからどうしたら逃れられるか?と考えるようになることもあるでしょう。
それはいいか悪いかは別にして「心がショックを受けたときに起こり得る反応」とも言えるのですね。
だから、今回のようなケースでは、つい辛さから逃れたくて、本意ではなくとも転職を考えたり、また彼と寄りを戻せるのでは、と考えてしまうこともあると思うんですね。
これを「執着」や「逃避」と言おうとすれば確かにそうかもしれませんが、僕としては「ゆっくりでもいいから、あなたのハートのケアを優先してくださいね」とお伝えしたいところです。
ゆっくりとでも、その心が回復のプロセスを歩めば、こういった発想より「私がどうしたいか」を中心に考えられるようになることもありますから。
■さて、ここからは少し視点を変えて、男性側の心理について書いてみたいと思います。今回は消化剤程度の効果しかないかもしれませんけれども・・・。
男性が恋愛中はちゃんと向き合い愛してくれた。
しかし、結婚というキーワードが出てくると、別れを切り出してきた。
そういったお話を伺っていくと、一つ男性独特の感覚が見えてくることがありますね。
それが「背負い込む」という感覚です。
これは結婚にかぎらず仕事でも家族にまつわる出来事でも同じですが、男性は女性には見えにくいレベルで、感覚的に「責任」を背負い込んでしまうことがあります。もちろん女性がどうのこうのではなく、男性がオートマチックにしてしまうことのようなものなのですけどね。
恋愛はまだ自由。しかし結婚となると・・・。
そう考えている男性も確かにいるでしょう。
しかも、今回のケースのような男性が持ち出す別れの理由は、時に男性の善意という意識として出てくることあるんですよ。あくまで男性が勝手にそう思っているということだとご理解いただくといいのかもしれませんが・・・。
特に「責任」というカタチで愛情を示す事が多い男性にとって、
「引き受ける自信がない出来事(結婚)を、安易に引き受けることは無責任(罪悪感を感じる)」
そう男性が考えていると、あくまで「男性の中では筋の通った理由~あたかも女性のことを心配し考えた上での理由~」をつけて別れを切り出してくるケースも確かにありますね。
もちろん実際は、結婚に対する男性の不安やネガティブなイメージ、といった部分が引き起こしていることが多いですし。
今までうまくいっていた関係を男性が急に切ってきたということであれば、男性が急に関係性が深まることを怖がった、という事も考えられます。
しかも、このように別れを切り出した罪悪感を男性は(多少なりとも)感じることが多いですから、まぁなかなか向き合う態度を見せないでしょうし、人によっては結構ドライな態度を取る人もいるかもしれません。
だとすれば、その彼はあなたと向き合うことにも罪悪感を感じ、別れることでも罪悪感を感じる、ということになる。
どっちを向いても罪悪感、なのです。
そう考えると、その男性は、人を愛する自信も、自らが愛される自信も、その男性は感じ取れなかったのではないか?なんてことを僕は考えることがありますね。
だから付き合っていることが申し訳なくて(不安で)、別れを切り出してきた。
もしそうであれば、確かに別れはつらい出来事なのですが、こうも言えないでしょうか。
『あなたが女性として魅力がなかったとか、うまく愛せなかったとか、考えすぎなくていいケースなのではないか?』
これはその男性の自己完結が生み出した産物で、パートナーである女性の気持ち(あなたの愛情)を確かめているわけではないようにも僕には見えることがあるのです。
もちろん失恋のダメージを感じる中では、この話が全く心に響かないこともあるかもしれません。だから消化剤程度にしかならないかも、とあえて書かせていただきました。
しかし、どこかで愛情深い女性の方ほど「愛されなかった・うまく愛せなかった」という後悔や自責の念をお持ちの方も少なくないように、カウンセリングの現場にいると思うのですね。
そんな時、多少なりとも「女性のみなさんがご自分を責めず、ご自分を愛ある存在として理解されるための理由」として伝わればいいなと思い、今回のテキストを書かせていただきました。
***
何故、この失恋が起きたのか?を考えれば、ネガティブな理由がいくつも浮かんでくるかもしれません。
しかし、何故あなたはその男性を愛したのか?を、ご自分を責めずに、あなたの愛情のレベルから考えられるようになれれば、また違った感覚がやってくるかもしれません。
そうなれば、お仕事のことや、彼との向き合い方も、また違った形で考えられるかもしれませんしね。
そこまであなたのハートのケアを最優先にすることが、僕の視点では最もあなたに優しいプロセスなのだろうと思うのですね。まずは今のご自分を大切に扱っていただきたいなと思います。
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
【この記事を書いた人】
心理カウンセラー 浅野寿和(あさの・ひさお)
・カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪地区担当」
「恋愛と男性心理」「あなたの自信を培う(恋愛・婚活など)」「パートナーシップや家族の問題解決」「より深いパートナーシップを紡ぐ」のジャンルで高い評価をいただく。どこか屈託のない語り口と、明快な分析、なぜか笑いが絶えないカウンセリングが好評で、高いお客様のリピート率を誇る。
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