毎週月曜日の「恋愛テクニック」は「カップル・カウンセリング」と題して、パートナーシップの問題の修復やもっと幸せな二人になるための提案をしていきます。
担当は「池尾昌紀」「池尾千里」の夫婦カウンセラー。夫婦で毎週交代で発信していきます。
「月曜日:カップル・カウンセリング」のコーナーを、どうぞお楽しみに!
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今回の記事は前回の続きになります。
彼にもっと強くなれ、と言われる女性も、実は「君は強いから大丈夫」タイプかも、というお話です。
*前回の記事をご参照ください>>>『【君は強いから大丈夫】と言われる、大丈夫じゃないあなたの心理学とは?』
例えば、こんなご相談
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私の彼はとてもハードな仕事をしています。
責任も重く、しかし、とてもやりがいを持って仕事をしていて、
会社では多くの人に頼りにされ、しっかりとした結果も出しています。
そんな彼のことを尊敬していますが、
悩みというのは、私と会っている時にいつもピリピリしていることなんです。
優しい時もあるのですが、一緒にいても楽しそうに見えません。
また、私が仕事の相談をしたりしても、
「君はもっとしっかりするべきだ」「いつもゆるすぎるからだ」とダメ出しされて、
仕事の話をする気になりません。
確かに私は天然キャラのようですが、職場では真面目だと言われています。
彼は職場では誰かに怒ったりダメ出しすることは、ほとんどなく、むしろ面倒見がいいと言われているそうです。
そんな彼が、なぜ私と付き合っているのだろうと思います。
私といるのが負担や迷惑に思ってるなら別れたらいいのに。
私はどう考えていったらいいのでしょう。
(A子さん)
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このケースでは、A子さんは彼から「君は強いから大丈夫」と言われているわけではありません。
逆に「君はもっとしっかりするべき」「いつもゆるすぎる」、つまりは「君は弱いから大丈夫じゃない」と言われていると感じますよね。
ですから、A子さんは自分のことを「弱い」と認識しています。
ところが、実際は「君は強いから大丈夫」と言われるような、とても自立して方なのです。
「君は強いから大丈夫」と言われる方の特徴を前回もお伝えしました。
□我慢強い
□弱音が吐けない
□一人でやってしまう
□自分に厳しい
□人に迷惑をかけたくない
□がんばり屋
□遠慮しい
□背負ってしまう、抱えてしまう
□誰かを助けたい
A子さんは、これに該当するからなんですね。
では、どうして彼に「強いから大丈夫」と言われてないかといえば、彼がそれ以上に自立しているから。
彼から見たら、どんな人も怠けているように感じるような人です。
しかし、この女性も同じで、我慢して、弱音を吐かずに、一人でがんばっているのです。
二人は同じ自立同士、似ているところがあるんですね。
もし、この女性が本当に弱くて依存的だったとしたら、彼はそれが嫌で付き合っていけないでしょう。
自立していながらも、天然キャラで人を和ませてくれるからこそ、彼は彼女のことが好きで、付き合っているのです。
◎超自立の彼が付き合っている理由
こんな彼がどうしてこの女性と付き合っているのか。
その理由は彼は「この人の前なら、ゆるめる、和める」と感じているからです。
こうしたタイプの男性は、職場でがんばり続け、周りの面倒を見て、期待に応えながら踏ん張っています。
すると、どこかにゆるめる場所、和める場所がなければ、倒れてしまいます。
彼にとってのそんな場所がA子さんなのです。
ただ、彼の態度が悪いのは問題ですよね。
もっと素直に優しくしてあげられたらいいのに、それができないのです。
なぜできないかというと、
あまりに仕事が忙しく緊張感が強いために、うまくゆるめられないから。
また、そもそも誰かに弱音を吐くとか、頼りにするとか、休むとか、そのやり方がわからないのです。
なので、悪い態度をとって、それを受け入れてもらうことでしか、ゆるんだり和んだりできないんですね。
彼にしてみれば、いい時も、悪い時も、変わらず自分を受け入れて、優しく和ませてくれる貴重な存在となっているはずなのです。
こんな態度の彼とは、とても付き合ってられないわけですが、A子さんが付き合い続けているのは、彼女が語ってくれていない彼のいいところが、いろいろあるのでしょう。
大切なのは、彼が付き合い続けているのには、ちゃんとした理由があることに気づくこと。
そして、それはA子さんに価値があるからだ、ということを知っておくことなのです。
◎自分が負担になっている、迷惑になっていると思わないこと
A子さんの悩みは、彼の役に立ててない、という気持ちなんですね。
だから、彼の態度が悪いことを自分のせいに感じてしまうのです。
これ、彼の態度が悪だけですから、彼が悪いんですよ。
客観的に見たら、A子さんが怒って当たり前の話。
でも、それができないのは、自分のせいにしてしまっているからなんだ、と気づくことが大切なんです。
彼は言葉に出さないけれど、
私といると楽しくないのではないか。
私が負担なんじゃないか。私
が迷惑をかけているんじゃないか。
そう思ってしまうわけです。
しかし、彼が付き合っている理由は、自分によって癒されているからだ、と気づくこと。
そして、彼の態度が悪いのは、
あまりに仕事が忙しくて緊張感が強いために、うまくゆるめられないから。
誰かに弱音を吐く、頼りにする、そのやり方がわからないから。
そう理解して、自分の価値に気づいていくことで、気持ちは楽になれます。
いつも、
「彼にとって私は癒しの存在だとしたら」
「私の前でしか緊張がゆるめられないとしたら」
こう自分に言い聞かせてあげてみてください。
やりにくかったら「もしも」という言葉をつけながらだとうまくやれます。
そう思いながら彼の言動をよく見てみると、段々、彼が自分に対して愛情を持っていることや、大切な存在であることに気がつきやすくなります。
自己価値を低く設定したままだと、相手の言動が全て、自己価値の低さに結びついてしまうんですね。
逆をやれば、相手がどんな風に自分に価値を見てくれるのかに気づきやすくなるんです。
◎小さなこと、やりやすいことから伝えていこう
こうした視点を持つことを心がけながら、次は遠慮しないで、彼に気持ちを伝えていったり、やりたいこと、お願いしたいことを言っていきましょう。
例えば、一緒にいる時に、食べたいもの、行きたいところ、遊びたいこと、などを言っていく。
遠慮して言えないで、彼に合わせてしまっている人が多いんですね。
でも、言ってみないとわからないことも多いんです。
また、あまりに彼に話しかけにくいと感じる時は(実際は、あなたの問題ではなく、彼の問題なのですが)、彼が穏やかだったり、話ができる時を見計らって、どんなタイミングで話しかけるといいか、と事前に聞いておく、というのも有効です。
とにかく、大切なのは自分に価値があることを、いつも思い出すこと。
このことが、視野を広げ、彼の気持ちをキャッチしやすくなり、そして、自分の気持ちを伝えやすくしていきます。
今回のお話がお役に立てたら幸いです。
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次週、2017年3月27日(月)は妻、「池尾千里」が担当します。
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