毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーシップの問題の修復や、もっと幸せな二人になるためのご提案をさせていただいています。
担当は「池尾昌紀」・「池尾千里」の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信しております。今週は、池尾千里が担当です。よろしくお願いします。
子どもの頃、母親を助けようと一生懸命だったという女性は、たくさんいらっしゃいます。
今回は、娘と母親の間に起こりやすい（特に、長女）「苦労」について書いてみたいと思います。
姑と仲の良くなかった母。
父の浮気に悩んでいた母。
病気がちだった母。
人の目を気にする母。
完璧主義の母。
いろんなタイプの母親がありますね。
子どもとは、そもそも、「親を助けるためにやってくる」なんて言ったりもします。しかし、子どもの頃は、親子というとても密着した、小さな世界の中で、そうするしかなくて、母親の言うことを一生懸命聞いたり、叱られないように、いい子でいたりします。
誰も、「母を助けたい」と自覚できている子どもはいませんが、大好きなお母さんに笑顔でいて欲しいと思うものです。
そうやって、小さい頃の世界観のまま、母親を救おうとすると成長に伴って不満が出てきます。
いつもいい子にして、泣くのも我慢して、勉強も一生懸命やって、小さなきょうだいの世話もして、おかあさんの愚痴もたくさん聞いて、こんなに頑張ったのに、おかあさんは、笑顔にならないし、何より、私を愛してくれないじゃないの、と言う癇癪になります。
そして、腹を立てた私は、もう母親に愛してもらおうとは、しなくなります。もうあなたの愛なんていらないと、距離を取り、母親からの愛を、こちらから拒絶してしまうのです。
すると私たちは、どんどん自立していってしまいます。
何もかも１人でやることに決めてしまうからです。
頼ることをしなくなった私は、やがてとても疲れてきます。しかし頼ることができません。もっと頑張ろうとします。
しかし、限界があります。
もう、１人で頑張るやり方は、いずれ難しくなっていきます。
そして、いくら頑張っても成果が上がらないというデッドゾーンに入ってしまいます。
この場所を抜けるには、何でも１人でやるという自立を手放していくことが大切です。
１つは、誰かと一緒に進むこと。誰かと言うのは、パートナーであったり、パートナーでなくても、同僚であったり、友人である場合もあるでしょう。そういった誰かに頼り、一緒に進んでいく。それをすることで、このデッドゾーンを抜けることが、ひとりでやるより、ずっと簡単になっていくでしょう。
そしてもう１つ、この自立の根源となっている母親を助けようとしたことについて、こんな見方をしてみてはいかがでしょうか。
私は、母親を助けたかった。母に振り向いてもらったり、愛してもらいたかった。たとえそれが、手に入らなかったとしても、この「苦労」は、私がしたかったものだったのかもしれないと、そんな見方をしてみるのです。
そして、その「苦労」は、本当に身を結ばなかったのか、よく考えてみます。
私のしてきた「苦労」は、多くの場合、母親を、ちゃんと助けることができています。私がいなかったら、母親は、もっともっと苦しくて、大変だったに違いありません。
私がしなければならなかった「苦労」と、私がしたかった「苦労」とでは、同じ「苦労」といっても、まったく違うものになります。それは、主軸の場所が違うからです。私が選んでいるのか、いないのか。その違いによって、同じ行為も、「犠牲」になることもあれば、「愛」そのものになったりするのですね。
私が選んでしてきたこの「苦労」は、私がしたかったもので、しかもそれは、私の希望をちゃんと達成できていた。私は、「愛」そのものを、母に送り続けていたのだと、認識し直すのです。
「本当によくがんばった！」そんなふうに、承認してみましょう。
両親との関係の中でも、パートナーとの関係でも、少し見方を変えてみることで、これまで、私の生きてきた人生に、大きな○が付けられます。そうすることで、私のしてきたことに○が付き、完了し、次のステージへ進みやすくなるのですね。
もし、ご自身の中に「報われない苦労」があるのなら、それは、そろそろ一掃する時かもしれません。
誰かから「承認」をもらうより先に、まずは、私が私を「承認」する大切さが、ここにあります。
そしてそれは、誰かから、私に向けられた良いものを、ちゃんと受け取ることができる準備にもなるのです。
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この「カップル・カウンセリング」のブログ連載では、男性心理を「池尾昌紀」が、女性心理を「池尾千里」が担当し、「男心」「女心」を解き明かしていきます。
合わせて「男心」「女心」を理解しあった二人が、どのように問題を乗り越えていけるのか、という事例を紹介しながら、恋愛・夫婦問題で悩んだり、恋人が欲しい！方へのアドバイスを発信していきます。
手っ取り早く「男女の心理が知りたい！」という方は下記の記事をご覧ください。
＞＞＞「こんな時の『男心』『女心』がわからない！」シリーズへ
今後の「池尾昌紀」「池尾千里」の「カップル・カウンセラー」によります、男女関係改善のためのブログをどうぞご愛読いただけたらと思います。
今回の記事がお役に立てれば嬉しいです。
次週、１０月１９日（月）は夫、池尾昌紀が担当します。
どうぞお楽しみになさってくださいね。